ライフネット生命社長の常識破りの思考法 ビジネスマンは「旅」と「読書」で学びなさい!

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  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820718000

感想・レビュー・書評

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  • 社長という肩書きの人ってあまりいいイメージがありませんでした。
    上手くいっている社長さんは傲慢だし、失敗した社長さんはTVカメラの前で頭下げてばかりだし。

    でもこの出口治明さんはすごい!!頭いいし、面白いし、私にもわかるように書いてくださっています。

    一番のお薦め本は『ハドリアヌスの回想』。同じ本を二度読むことは滅多にないけどこれはすでに5回以上精読し、部分的にとりだして読むこともあるほど。確かにまた読んでみたいとは思います。

    他のお薦めも読んでみたくなったのでメモしておきます。
    『いじわるばあさん』長谷川町子
    『昭和史』半藤一利
    『クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国』若桑みどり
    『現代の金融入門』池尻和人
    『単純な脳、複雑な私』池谷裕二

  • 正に出口さんと一緒でビジネス書は読みません。手にしたきっかけが思い出せない?旅と読書のフレーズかな。

    読んで大変参考になりました。逆に自分自身が元来持っているマイルールに自信を深めた部分もありますよ。仕事に関するお話についても、僭越ながら、またレベルも違うでしょうが、大いに共感、また実践済みの共通点も多いようです。

    ただし圧倒的、決定的な、読書量旅行量の差です。年齢差考えても追いつけないかな。それだけに推薦良書は大いに参考にさせていただきます。

    あれ?と引っかかる矛盾がひとつもありませんでした。

  • ビジネスで大切な事を伝えつつ、人間として大切なモノはこういうのだよね、人間ってこうだよねということを、著者の実体験を基に伝えているので説得力がある一冊。
    一部の考え方は実生活にも即応用できると思う。
    この次元に到達できるのか、到達しないと、いや越えようよっていう気になりました。
    井の中の蛙にならないように精進あるのみ!

  • 最近は、「他人、特に大人の言うことは信用してはならない」と言う大人が減っている気がする。そういう意味で、出口氏は稀な大人。
    我々も、「まあ詳しくは自分で勉強して」という感じだし、子どもの方も「ああ言ってたあいつ、結構分ってんな」ぐらいが丁度いい。

  • 同著者の「思考軸を作れ」に似ている。思考軸=縦「読書」、横「旅」。

    読書で既に色々な人が様々な視点で考えたことをインプット。旅で自分の住んでいる日本だけではなく、他民族の常識、文化をインプット。

    それをもとに自分の頭で考えて、世間常識や他人が言っていることを鵜呑みにせずに、判断することが大切。

  • 旅行と読書が、経験と学習の両輪であることについて大いに同感!

  • 自分で体験すると貴重な教訓が得られるので、実体験がベストですが、時間や費用を考えると難しいものです。

    思考法(考え方)は、自分の過去の経験に依存することが多いのですが、この本ではそれに代わるものとして、旅と読書を推奨しています。

    ビジネスマンや起業家には、常にあたらしいビジネス戦略を発想する思考法が必要とされますが、その育成方法は一朝一夕ではありません。そのヒントがこの本に集約されています。

    また著者の出口氏は、先週(2014.4)、「仕事に効く教養としての世界史」を彼の著作としては初めて読んで、ビジネスマンの視点から本を書かれていることに嬉しく思いました。

    私も読書する本の数だけは多い方ですが、以前に母親から、もっと古典を読みなさいと言われたことがあります。出口氏も同じことを述べています。新刊本も良いですが、長い間読み継がれている定番の本も、今後は取り組んでいきたいですね。

    更に、出口氏は旅に出て、日本以外の国を見ることの重要性を説いています。旅をするための時間は、仕事が忙しいという言い訳の代わりに、それを生み出す努力をしなさいというメッセージを受け取りました。私にとってはかなりハードルが高いものですが、こちらも諦めずに頑張りたいです。

    以下は気になったポイントです。

    ・ライフネット生命は、業界では型破りな会社と言われている。日本では74年(昭和9年の日本背団体生命・現アクサ生命以来)ぶりの独立系生命保険会社である、親会社に内外の保険会社をもたないで創業した。(p25)

    ・ライフネット生命では、保険約款・保険料表をウェブで公開、さらに秘中の秘と言われる原価(純保険料と付加保険料の内訳)も公開している(p27)

    ・数字、事実、論理、の3つがきちんと押さえてあれば、その判断はかなりの確度で正しい(p30)

    ・判断力は、インプットの量で決まる、それがないと社会常識に流される(p37)

    ・必要なインプットとは、人間の社会をよく知ること、現実の世界で人間がどう生き、どのような暮らしを行ってきたか。そのために、1)世界を知る、2)人に会う、3)歴史を学ぶ、という3つは大事(p39)

    ・人間の長い歴史に照らし合わせて考えることを「タテ思考」、世界の国々に住む人々の状況と照らし合わせて考えることを「ヨコ思考」として、広い目で判断できるように心がける(p41)

    ・欧州の株主総会では、社長が全て質疑応答に答える、それは、自分は気力・体力・知力のすべてにおいて他の役員よりも勝っているというアピールである(p51)

    ・本当に海外でビジネスを成功させたければ、現地の言葉を話し、現地の習慣を知る人材を現地で直接採用すること(p66)

    ・重大な公称では、現地の言葉で詳細を詰めていく必要があり、現地の商習慣・交渉スタイル・国民性がわからないと適切な対応ができない(p68)

    ・第二次世界大戦前までの日本企業は、経営の仕組み・組織風土は欧米企業と変わらなかった、現在の働き方は、第二次世界大戦中に生まれた(p73)

    ・面白いのは、1940年体制は戦争ではあまり役に立たなかったが、戦後の復興では成果が大きかった(p74)

    ・海外ではランチミーティングで仕事の打ち合わせを行う、日本は宴会をする(p79)

    ・海外企業では、クビになった人以外の、自分から転職していった人達は、一般に社外の強力なネットワークとみなす(p89)

    ・現在の大学生の青田買いをなくすには、経団連の会長と副会長を出している企業からはじめると効果的、そして、卒業生にしか会わない、更にTOEFLと大学の成績を優先する、と宣言すれば学生の意識が変わる(p96)

    ・もし日本の経済人が一流ならば、20年間もGDPや株価が低迷するはずが無い(p97)

    ・町を歩くことは歴史を歩くことである、土地にはそれぞれの歴史があり、現在の町に繋がっている(p101)

    ・海外に行く場合、ミシュランガイド(赤:レストランとホテル、緑:名所案内)は良い(p110)

    ・現地で生の情報に接すると、メディアを通して見聞きした情報やそこから自分が抱いていたイメージがいかに誤りだったかがわかる(p119)

    ・写真を撮ると、風景を覚えていないことに気づく。自分の目でひたすら眺める(p129)

    ・古典を読んで分からなければ、自分がアホやと思いなさい、現代の本がわからなければ、それは書いた人間がアホやと思いなさい、自分を高めるためには古典を読むこと(p135)

    ・ビジネスを成功させたいのであれば、人間を理解することに尽きる、歴史書・自叙伝・小説を読むほうが役に立つ(p147)

    ・就職先は、業種や業態で判断せずに、会社内の雰囲気・社員たちの表情をみると良い(p154)

    ・人生を楽にする方法は、1)旅行と読書を楽しむ(=経験と知識のインプットを増やす)、2)自分なりのルールを決める(p156)

    ・仕事を楽しくする唯一の方法は、よく考えること。自分なりに目的を考え、手段を考え、仕上がりを考え、そのとおりに成果が得られたら大きな達成感がある(p161)

    ・必要か不必要か、得か損かという判断基準ではなく、楽しくて面白いかという観点が大事(p162)

    ・リーダー論とは、ロードオブザリングをイメージする、つまり、1)明確な目的、2)共感力(p173)

    ・人間を知る上でこれほど役に立つ本はないという古典、「ハドリアヌス帝の回想」(p200)

    ・現在の日本を理解する上でまず昭和という時代を知る必要がある、「昭和史」(p210)

    ・この先10年は誰も超えられないだろう金融の入門書、「現代の金融入門」(p219)

    ・インターネットで読書をサポートする、「単純な脳、複雑な私」(p224)

    ・DNAが脳の構造を決定しているのではなく、脳は「ゆらぎ」の連続によってつくられている(p226)

    2014年4月20日作成

  • 「タテヨコ思考」と「数字、ファクト、ロジック」

  • 旅と読書で学びなさい。
    ということを勧める本。

    旅で世界を。
    読書で歴史を。
    縦と横に、知見を広げ、視野狭窄に陥らず豊かな人生を、という。

    なるほど。

  • 出口治明著「常識破りの思考法」日本能率協会マネジメントセンター(2010)
    *義理/人情/プレゼント(GNP)で販売されてきたのが日本の生命保険である。
    *私たちは生命保険を原点に戻す。生命保険は転ばぬ先の杖が欲しいという希望から生まれて物であって生命保険という制度が先にあったわけではない。
    *ビジネスの判断基準は数字、ファクト、ロジック。
    *社内でグローバル人材を育てるよりどれだけ現地の人材に任せるかに力点が置かれるべきです。そのためにはビジョンや経営方針を明確に伝え、オペレーションは現地に任せる。そうなれば日本企業も本当の意味でグローバル企業に飛躍出来ると思います。
    *海外のランチミーティングは目的が明確。はじめに目的を確認させられる。
    *現実体験の豊富さが、自分の頭で考える時に貴重な材料となる。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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