社長が〝将来〟役員にしたい人 これからのリーダー・管理者のためのビジネスセンスを磨く25の習慣

著者 :
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820719571

作品紹介・あらすじ

これからのビジネス社会で使える人材とは?――本書を刊行するきっかけがこの問いでした。そして、本当に使える人材ほど若い頃の人事考課の評点が悪いというのが、多くの経営人材を支援してきた著者の見解でした。著者によれば、多くの社長が自分の若手の頃を思い起こさせる「粗削りだが、エネルギッシュで、ユニークで、行動力のある人材」には必ず一目置くそうです。そして人事部ではなく社長が求める人は、理論よりも徹底的に実務を重視する姿勢だそうです。
そこで本書では、そうした人材が持っている特徴的な行動習慣を25項目抽出し、先が読めないこれからのビジネス社会を生き抜くスキルとして活用してもらうことを狙いとしました。

感想・レビュー・書評

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  • どちらかといえばTIPS本に近い感触。
    ”残念な例”も羅列されているので、そこに当てはまらないことを祈るのみ…。

    役員に、という観点で書かれているが実際の中身としては
    「リーダー」「マネージャー」という管理職においての提言が多かったように感じる。
    ※逆に言えばそこからの差、というのは無いのかもしれないが

    ==========================
    ■一度の仕事でどれだけ学ぶか

    「一つの仕事から、幅広く多様で統合的な知識を会得する人」
    →仕事で成果を収める人
    -------------------
    ex)今までに使ったことのない新しい材料を購入する場合
    ・いろいろな材料を探し、試す
    ・それらの代替品はどんな地域でつくれるのか
    ・安定供給はできるのか、管理体制は?
    ・その国のカントリーリスクは?
    ・現地の通貨は?取引先のマネジメント体制は?

    こうした山のようにある検討課題に目を向けることで
    材料だけでなく国の政情、地域や国民性などあらゆる事に詳しくなれる
    -------------------

    *視野が広そうでも残念な人

    「世間の関心が高い情報をそつなく獲得し、一通り話せる人」
    (いまでいうとAIとかIoTとか人気の情報)

    表面的で終わってはいけない、仕事と結びつかなければ意味がない



    ■相手について、自分だったらどうするかを考える

    「相手が何に価値を置き、何を嫌がるか、それは何故かを理解し続けようとする人」
    =もちろん良い仕事ができるし、ゆくゆくは部門を束ねられる


    ■時代の変化を感じる

    「時代の分岐点を本能的に直感できる人」
    =明日は今日の連続直線上にある、というイメージではダメ

    ・しばらく様子を見ようよ
    ・何か事が起こったら考えようよ
    ・うちに限ってそんなことは、、
    こんな呑気な発想では残念な結果に終わる


    ■出世の可能性がある人

    1)堂々と何を為すべきかを提案しつつ、自分の仕事はしっかりやる人

    「文句を言う時間が無駄、四の五の言わずに頑張ろう!」
    これは問題解決を放棄している人のセリフ

    【文句や不満の原因と対策を記述していけば、立派な提案書に代わる!】


    2)全体最適が出来る柔軟な発想力

    勝ち負けではなく、お互いのメリットは何か?を柔軟に考えられる人
    こういった人の特筆すべき行動様式は、
    ・日ごろから自部門と他部門の関係をよく見ている
    ・共同すべきと判断すれば可能性とネックも十分に把握した上で選択肢をつくる
    ・そして部門の壁を乗り越えて、自分で動くことに抵抗感がない


    ■良い仕事習慣

    「頼まれても居ないのに自分で案をつくり、具体化する人」
    ビジネスは具体化してナンボ。
    具体化の過程で構想の実行不可避や市場の求めているものとマッチするかが判る


    「可能性のある物言い」
    単なる文句言いは利益を生まないが、
    可能性のある文句言いは直接の上司とは対立しても、さらに上が「面白い奴」と見ることも
    →常に会社の利益・社会の利益などより大きな目標の達成を念頭に置いて行動することが必要


    ■リスクへの備え

    「状況の変化に振り回されずに、自力で出来ることは何か、
     しておくべきことは何かを考え、実践していく」

    多くの人は問題が発生した後に、その原因を追究しようとする

    一方でリスクセンスのある人は下記を常に考えている
    -------------------
    ・まずどんな事が起きるかを想定
    ・それにどのように備えるか
    ・起こってしまったら自分は具体的に何ができるか
    -------------------
    さらにピンチに強い人は行動や思考の優先順位・価値判断の軸がはっきりしている


    ■良いコミュニケーション

    残念な管理者の典型例
    -------------------
    「部下の成長を何よりも大事にしている」とか言うわりに、
    1)仕事ができる/できない
    2)自分の言う事を聞く/聞かない
    3)現在調子が良い/悪い
    この3軸ぐらいでしか部下を見ていない
    -------------------

    部下を大事にする=「その部下の良いところを見つけ、それを発揮させる人」

    *さらに「実際には方向付けをしながらも、
     あたかも自分で選んだかのように思わせて、やる気を喚起させてくれる人」も存在する


    ■経験からの学習

    「成功や失敗に関わらず、自分なりの知見を獲得する習慣がある人」

    リーダーを目指すなら、一仕事が終わった後に振り返りをすることを習慣づける

  • 自宅ソファーで読了

  • 社長に気に入られて役員になるために読んだのではない。
    私が経営層になっていくに従って、どのような心持ちであり続け、どのような人を大切にすべきなのかを期待して手に取った。
    私の期待は叶った。
    これまでのキャリアで培った考え方と行動に自信を持ち、間違っている時にも間違ってると進言してくる人と向き合える心幹がさらに鍛えられた気がした。

    役員になりたいという野心がなくても、いつか多くに人を導く立場になる人、目指す人にとって良書である。
    現実にある心実がある。

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著者プロフィール

1963年、奈良県生まれ。京都大学卒業後、リクルートに入社し事業企画に携わる。独立後、経営・組織コンサルタントとして、各種業界のトップ企業からベンチャー企業、外資、財団法人など様々な団体のCEO補佐、事業構造改革、経営理念の策定などの業務に従事。現在は、経営リスク診断をベースに、組織構造設計、人事制度設計などのプロフェッショナルが集まるプリンシプル・コンサルティング・グループを主宰し、代表取締役を務める。
著書に『それでも不祥事は起こる』『これだけは知っておきたいコンプライアンスの基本24のケース』(日本能率協会マネジメントセンター)、『「一体感」が会社を潰す』(PHP研究所)、『職場の「やりづらい人」を動かす技術』(KADOKAWA)、共著書に『社長!それは「法律」問題です』『実践コンプライアンス講座 これって、違法ですか?』(日本経済新聞出版社)など。

「2021年 『転職1年目の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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