ウェッジウッド物語

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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822226794

作品紹介・あらすじ

名品はこうして生まれ育ってきた。1759年、「英国陶工の父」ジョサイア・ウェッジウッドが弱冠29歳で創設したウェッジウッド社。以来2世紀の時を超えて人々に愛される銘ブランドの魅力を逸話と紀行で綴る。

感想・レビュー・書評

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  • 私と母は陶器と言われるものに目がない。
    特にウェッジウッドは特別。
    と言っても、昔から知っていたわけではなくて、このウェッジウッドの存在を知ったのは10年位前に父がロンドンに海外出張に行ったときのこと。
    母親がガイドブックを見て
    「これを買ってこい」
    と言ったのか、それとも父が向こうで
    「ウェッジウッドは英国でもっとも有名な陶器なんだよ」
    と誰かに教えられたのかは記憶があいまいだが、まず、こうして我が家にウェッジウッドのティーセットがやってきたのだ。
    父が選んだわりには、とても趣味がよく、その美しさに魅せられた母、娘はさっそく近くのデパートに行って、その価値の高さを知ったのである。
    それからは、ことあるごとに何かといえば陶器売り場に寄って必ずウェッジウッドを眺めて帰って来る。誰かのお祝事があったら必ずお祝の品としてウェッジウッドをプレゼントする…それは私達の習慣だ。

    それから何年か後、テレビでウェッジウッドの特集をやったことがあった。
    そのときに初めてこのウェッジウッド社の創立者ジョサイア・ウェッジウッドの数奇な運命を知り(ちなみに甥があの、ダーウィンだというから、これまた驚きだ)、今度はウェッジウッド本人に強く惹かれることになる。

    でも、そんなことは、ここ数年の間にすっかり忘れかけて、それから数年後ロンドンに行った母と娘はただただその美しい芸術に魅せられて、夢中で新たなテーブルウェアを購入してきたのだが…。

    この本は日経BP社より発行された旅行雑誌「旅名人」の1998年5月号から1999年1月号に連載されたものに加筆、修正および書き下ろしを加えて単行本されたものである。
    まず目を惹かれるのが表紙の美しい写真。
    この本に巡り会って再び、ウェッジウッド自身のことを思い起こさせられ、また、彼の「Heritage of Innovation」につながっていく精神に強く勇気づけられたのだ。と同時に彼自身について知らないこともまだまだたくさんあったということを知った。この本を読んだらもちろん彼の故郷、ストーク・オン・トレントへ行ってみたくなるのだが、旧東ドイツのヴェルリッツにも行きたくなるし、ロシアのエカテリーナ大帝についてももっと知りたくなってくる。つまり…それだけウェッジウッドが世界中で(上流階級だけでなく、労働者や奴隷たちにまで)愛されてきたということなのだ。

    今すぐイギリスに行くというのは無理な話だから…それなら…まずはテーマソングとも言われるアルバート・W・ケテルビー作曲の「ウェッジウッド・ブルー」とやらを探してみようと思う。

  • ウェッジ・ウッドの歴史を図版や写真で紹介しながら教えてくれます。創業者のジョサイア・ウェッジウッドはイギリス産業革命期の重要人物のひとりで、王侯貴族からのオーダーメイドをつくりつつも、新興ブルジョア階級向けのラインも作った先駆的な人物。人口が急速に増えつつあった都市にショールームを作ったり、カタログ販売を始めたりと、彼が作り上げた販売手法はいちいちあげたらキリがないほどだ。また、チャールズ・ダーウィンとも親戚関係にあり、その相互関係がイギリスの産業、また科学の発展に貢献したことも見逃せない歴史の1ページだ。

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