まつもとゆきひろ コードの世界‾スーパー・プログラマになる14の思考法
- 日経BP (2009年5月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822234317
作品紹介・あらすじ
本書は,オブジェクト指向プログラム言語「Ruby」の解説書ではない。Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏その人による“プログラミング”に関する直伝書である。プログラマの世界で“神”である氏が、「真のオブジェクトは何なのか」など、オブジェクト指向プログラミングの本質や、プログラミング技法、心得を書き下ろす。
本書は日経Linuxで好評連載されていた「まつもと直伝 プログラミングのオキテ」が書籍化されたものです。
感想・レビュー・書評
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Ruby開発者のつれづれコラムを期待していたが、ちょっと様子が違った。内容は、タイトルからは想像できない、Ruby本と言うのにふさわしい本だった。プログラミングRubyなどの入門書とはちょっと違った角度で、Rubyの使いこ読み終わったの話が読める。なかでも、特に良かったのは、Rubyとは直接関係のない、文字コードの話だった。UTF-8,UCS-2など断片的に知っていたが、この本で網羅的に理解することができた。
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【読書ノート】
・ニーモシネ1-11
【要約】
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【ノート】
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まつもとゆきひろ。『コードの未来』の前著。rubyの仕様と周辺の言語技術に関する考察。ruby1.8.7の頃の話だか、基礎的な内容なので古さは感じない。
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2015/01
今はまだ難しくて理解できなかった。。。
もう少し理解できるようになったらもう一度読みたい -
プログラミング言語好きによるプログラミング言語好きのためのRubyを軸としたプログラミング言語の一冊
プログラミング言語の背景やパラダイムや設計思想などについて記されているので、いくつかのプログラミング言語を修めているならば、とても面白く読めるはず -
まずタイトルにのっている「スーパー・プログラマになる14の思考法」なんてものは一切かかれてないです。14章構成であるぐらいしか合っているところがありません。
内容は主にプログラミング技術全般の話とそれに合わせたRubyの解説です。著者が著者なのでどうしてもRubyに偏りがちですが読み物としては非情に面白いが文章的に読みづらい印象も受けました。 -
Ruby開発者であるまつもとゆきひろは、プログラミング言語オタクだったんですね。プログラミング言語への愛情が感じられる本です。
テストの視点でみると、プログラミング言語の進化がある種のバグを根絶から撲滅し、品質向上に寄与することの実例が満載でおもしろかったです。
例えば、「アクター」という技術。
私は知らなかったのですが「アクター」は並列プログラミングの有望技術だそうです。
アクターとは「メッセージ(のみ)によって通信を行う実体」です。
この定義だけだとオブジェクト指向言語における「オブジェクト」と変わらないようですが、違いがあります。オブジェクトに対するメッセージ・センド(メソッド呼び出し)が、呼び出してから結果を受け取るまで待つという同期的なものであるのに対し、アクターのメッセージ・センドは送るのみで結果を待たない非同期なものです。
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アクターではメッセージを経由する以外には情報が伝達されないため、アクター間でのリソース競合について心配する必要がありません。アクターに対して送られたメッセージは各アクターが持つ「メールボックス」に配送されます。メッセージが同時に届いた場合の競合排除などはシステムに組み込まれています。
アクターには安全と言う大きなメリットがあるのですが、それを上回るメリットは「分かりやすい」という点でしょう。アクターはメッセージに応じて処理を行い、必要があれば他のアクターにメッセージを渡す、あるいはもとのアクターにメッセージを返すという振る舞いになります。
これは現実世界における人間が他の人間とかかわるやり方と大差ありません。
筆者は、続けて、Erlangと、Ruby向けライブラリRevactorと、同じくRuby向けライブラリDramatisの実装の違いを紹介しています。
スレッドなどを使用した並列処理のテストは、網羅させようとすると、すぐにテスト件数が膨大なものになってしまいます。そのような技術領域に対してはこのアクターのようなプログラミング言語技術の進歩に期待してしまいます。
本書は、あくまでもエッセイなのでこれだけを読んで勉強することはできませんが、話題が多岐にわたっていて、易しく解説してあるので多くのソフトウェアエンジニアに役に立つ一冊だと思います。 -
Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏が、プログラミングとプログラミング言語について語った本。雑誌連載を基にしているため、多少冗長な箇所もあるが、内容の深さに比べれば些細なことだろう。言語マニアである氏が、数多くのプログラミング言語を渉猟して得た見識が随所に開陳され、Rubyユーザでなくとも得るところ大。むしろこの本を読んでRubyを使ってみたくなることうけあいである。
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Rubyに触れたことのない他言語経験者が、Rubyのことを知るには良書だと思う。あとは、読み物としても面白いかな。
自分は、
・第7章 文字コードについて
・第8章 正規表現について
・第9章 整数と浮動小数について
がとても面白くてためになった。
ほんとはRubyに関する本じゃないはずなんだけど、まあRubyの良さを宣伝しているのは著者が松本氏だからしょうがないのかな(批判ではないです)。Rubyの思想や言語設計の一端を知るにはほんといいと思いますよ。
今、たのしいRubyを読んでいますけど、これを先に読んでいたせいか、Rubyの良さみたいなものが実感できています。 -
Rubyの解説を通して、いろんなトピックを広く浅く紹介してる。
得るものはけっこうあるけど、Rubyの宣伝というフィルタごしに読み取らなきゃならない。