- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822247478
感想・レビュー・書評
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リバタリアンパターナリズム。
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リーマン・ショック直後に著された,行動経済学の視点から政府の望ましい介入のあり方を論じた一冊.エコン(本書ではエコノとしている)と対照したヒューマンの心理的特性を紹介した上で,これらを利用しつつ,同時にそれに伴って不利益を被ることを避けられるように,さりげなく影響力を行使することで,多くの人々をより望ましい方向に導く「ナッジ」を政策に取り入れることを提案する.選択の自由を重んじながら,万人にとって望ましい方向へ他者を促すというあり方には,私自身も大いに賛同するところ.一部,年金やローンなど金融商品についての説明が多く,理解が進まないところもあったが,同じ内容を言葉を変えて説明したり,選択肢を工夫したり,望ましくない選択に対してちょっとした警告を出したりすることで,統計的に見て多くの人々の行動を変化させられるというのは恐ろしくもあるが興味深く,様々な形で研究・試行されるべきものだと思った.婚姻制度の民営化という話は目新しかったが,離婚に対する法制化という部分と今一つ整合性が見えずもやっとしている.何か他に彼が書いている論文などがあれば探して読んでみたい.
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『行動経済学の逆襲』を先に読んでいたのだが、こちらの本は、第1部が良かった。
この本を読もうと思ったきっかけは、ナッジという言葉だったが、その背景には、「リバタリアン・パターナリズム」という思想(政治的な文脈で使われることが多そう)がある。自由主義かつ干渉主義というちょっと悩ましい概念だが、本の中で出てくるのは、年金の為の積み立ての話。401k制度は個人がやっても良いしやらなくても良いが、デフォルト設定を「やる」にしておいて、「やめる」を選択できるようにと言ったものらしい。やるにした方が効果が高いのだが、やらないも選べる。
なんで、こんなことしてるのかと言うと、経済的に正しい振る舞いと言われる行動を人間は必ず取るとは限らないという現象の分析から発生している。
経済学では、経済完璧人間を設定して概念が形成されてきたが、現実世界のホモ・サピエンスが起こす行動の矛盾を研究対象にしたのが筆者であるリチャード・セイラー氏。
この本を読むと役に立つ人ってどう言う人だろう?と考えてみると、政治家のみならず、何かしら設計に携わる人は、知っていて損はないだろうし、事務の企画などをしている人も参考になると思う。
目次は以下の通り。
第1部の「ヒューマンの世界とエコノの世界」
・バイアスと誤謬
・誘惑の先回りをする
・言動は群れに従う
・ナッジはいつ必要なのか
・選択アーキテクチャー
第2部の「個人における貯蓄、投資、借金」
・意志力を問わない貯蓄戦略
・オメデタすぎる投資法
・借金市場に油断は禁物
第3部の「社会における医療、環境、婚姻制度」
・社会保障制度の民営化ービュッフェ方式
・複雑きわまりない薬剤給付プログラム
・臓器提供者を増やす方法
・われわれの地球を救え
・結婚を民営化する
第4部の「ナッジの拡張と想定される異論」
・12のミニナッジ
・異論に答えよう
・真の第三の道へ -
ナッジ(nudge)の本。第1部はわりと概念とか心理メカニズムの話,第2部以降は実際の社会問題と関連づけた話。ああ,(心理学者でなく)経済学者が書いてる本だなあ,という印象(実験とか調査とかの話がほとんとないので)。それがダメという意味ではなく,感慨として。
原書が2008年なので,話題に出てくる世界情勢がやや古い。リーマンショック前後だもんなあ。これも,だからダメというわけでなく,今この話をするとしたら別の例を考えないとだよなあ,というくらいの感想。あとアメリカの税のしくみとかよくわかんないといまいちわかりにくくて(自分の知識のなさが)残念。 -
ビジネス
お金 -
原題のままでよかったと思う。これは行動経済学の本ではなくて、行動経済学を応用した「ナッジ」の本なので。まぁ実践編と言われればそうなんだけど。
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ナッジで有名なこの本もサービスデザインの考え方(の一部)として読むと、理解しやすいのではないかと思います。
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前半戦は社会心理学のゼミをなつかしく思い出す内容。人間の当てにならなさは脳科学にも通じる。後半戦は実社会への応用だが、こちらはまあまあ。まだ、これからなのだろう。臓器移植や結婚などタッチーなテーマにも挑んで面白いが、シカゴらしい文化・文脈無視主義とでも言うべきもので底は浅いように思う。ただし、こういう論法を頭から拒否せずにいたい。
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【由来】
・シゴタノで知った
【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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2017年ノーベル経済学賞受賞、リチャード・セイラー著