実践 行動経済学

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822247478

感想・レビュー・書評

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  • お勧め。
    実験経済学でも、人々の行動のほとんどは積極的な選択の結果ではなく、習慣によって自動的に決まることが確かめられている。人々がそれを変えて意識的に選択するのは、今までの習慣ではうまく行かない新しい事態が生じたときだけだ。

  • iNcentive
    Understand mappings
    Defaults
    Give feedback
    Expect error
    Structure complex choices

    本書によってナッジとリバタリアン・パターナリズムの関係性、政治の対立を超えて人々を守るための仕組みとしてのナッジの立場があることが分かる。また、リバタリアニズムとパターナリズムについても知るきっかけになった。
    一般人に実践は無理だろうと思うが、単なる心理学実験の延長としてのナッジではなく、主義としてのナッジを知るにはよい本だと感じた。

  • 結構、誘導されて物事決めてるかも。何かを決断する際、よく考えて判断してると思いきや、些細なことに影響されているということ。でも怖い話ではなく、ちょいとしたこと、ナッジをするだけでみんながいい方向にいくと教えてくれます。
    仕事でも他でも何かをするとき、こういう気を配っていこう。

  • ・アニマルスピリットはマクロ系の印象 この本はミクロ系の印象が強い
    ・フレーミング + 損失回避 →日本破綻説とかも同様か?(恐怖で不要な物を買わせる)
      a)省エネ対策すると、年間350ドル節約できる
      b)省エネ対策しないと、年間350ドル損する
      →aよりbの方が効果的に人を説得できる

    ・首尾一貫した主張をする人は集団や活動に強い影響を与える(自分の思い通りの方向に動かせる) 
      主張を変えない人 →信用される
      主張を変える人  →信用されない
    ・納税率、年金納付率、投票率について  ※同調効果
      参加者が少ないという情報が広まる →参加率が上がる
      参加者が多いという情報が広まる  →参加率が下がる
    ・利用可能性ヒューリスティクスにより、参加率が低いという誤認が広まった場合の対策
      統計事実を広める + フレーミング
    ・不合理な消費者を守る為には、「競争」が必要
      不当に高い(カモ用)価格→裁定機会(競争)→合理的な価格に落ち着く
    ・確定拠出年金の普及(アメリカ2006年、ニュージーランド2007年、イギリス2012年から実施)
      自動加入方式
      デフォルトの拠出率、投資対象 ←変えない人が多い
      事業主のマッチング拠出
    ・確定拠出年金の加入率UPする方法 →6章
    ・投資を開始する人のポートフォリオは直近リターン(=開始タイミング)に影響される + 現状維持バイアス(一度決めたポートフォリオを変更する人は少ない)
      →確かに自分も影響されている(リーマンショック後、安全資産の比率上昇)
    ・人はしばしば選択しないことを選択する

    【以下の話は、アプリのユーザインターフェースにも通じると感じた】
    ・刺激反応適応性 →ルック&フィール
    ・選択アーキテクチャ
      デフォルト(人は最も抵抗の少ない経路を歩く)
      エラーを予期する
      フィードバックを与える
      など

    【以下、思いつき】
    ・利用可能性(可用性)バイアス ←人生経験?
    ・楽観主義 + 自信過剰 →「平均以上」効果 →起業
    ・学資保険
      流動性   …低い(自由に引出せない)
      リターン  …低い(ヘタすると目減りすることも)
      取引コスト …高い(毎月の支払いが面倒)
     →エコノ(経済的合理的=特殊な人)には魅力のない商品
     →ヒューマン(経済的に不合理=普通の人)には魅力的な商品
       上記事項はデメリットではなくメリット(大人版のブタの貯金箱)
       無駄な支出(誘惑)を抑える仕組み(自制装置)
     ※お金に色はない(エコノの思考)、しかし、色をつけた方がうまくいくこともある(ヒューマンの思考、心の会計という習性をうまく利用する)

著者プロフィール

米シカゴ大学経営大学院教授。1945年米ニュージャージー州生まれ。74 年米ロチェスター大学で経済学の博士号取得(Ph.D)。米コーネル大学、米マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院などを経て95年から現職。行動経済学の研究で、2017 年にノーベル経済学賞を受賞した。著書に『行動経済学の逆襲』(遠藤真美訳、早川書房)、『セイラー教授の行動経済学入門』(篠原勝訳、ダイヤモンド社)などがある。

「2022年 『NUDGE 実践 行動経済学 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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