小さな会社の稼ぐ技術

著者 :
制作 : 豊倉 義晴(取材・執筆協力) 
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822251932

作品紹介・あらすじ

頑張っているのに儲けが出ない、という話をよく聞きます。
その原因は何か。外部環境のせいではない。戦略が間違っているから、あるいは戦略がないからです。
メディアに出てくる経営戦略は、大企業用(強者)のものばかり。中小零細(や業界2位以下の企業)が実践してもうまくいかない。
弱者には弱者の戦略があります。弱者でも、正しい戦略を実践すれば相当しぶとい。
いや、局地戦なら大企業を打ち負かすことができる。
実際の戦争でも、大国がゲリラ戦で打ち負かされる時代です。
中小零細企業、個人事業主が利益を出すための「正しい戦略」とその実践方法を、
本書で余すところなくお伝えします。

感想・レビュー・書評

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  • 201807/

    「1位以外は詐欺」
    1位が顧客に一番役立つ本物とすると、2位はある意味、顧客に損させ、顧客をだましていることになる。だから、顧客にとって1位以外は詐欺だ。真に顧客へのお役立ちと貢献を考えるなら、1位になれないことはやめるべきだ/

    見えざる敵は移動時間
    移動時間中は売上ゼロ、移動費などのコストだけかかる。その無駄なコストをカットするには、なるべく狭い地域に顧客を密集させてつくることがカギです。つまり、目指すべきは限られた狭い地域での1位。1位になると目立ち、覚えられ、経費のかからない口コミ紹介も増え、利益が確実に増えていきます。/

    深く穴を掘れ。穴の直径は自然に広がる
    会社が小さい頃は、あれこれやるとパワーが分散して失敗する。1つに絞って深く掘っていく。そうしたら、あとから自然に関連商品が出てきますよ、という意味です。/

    新築の家やマンションが完成し、ユーザーに引き渡すとき、「ドアに小さな傷がある」「壁の色が事前の打ち合わせと違う」「ユニットバスに小さな穴がある」など、住宅会社に細かいクレームが入るのは日常茶飯事です。なにせユーザーにとっては1000万円単位の買い物ですから、当然です。その細かいクレームを聞いて、ハウスメーカーや床材メーカーの代わりに駆けつけ、プチリフォームなどをして家主を納得させるというのが、この会社のクレーム処理代行ビジネスです。
    クレームのほとんどは小さな傷に関するもので、家主側の勘違いや誤解もよくある。苦情があると担当者がすぐに現場に駆けつけ、反論せず、お客様の声にじっくり耳を傾けます。そして、誤解はきちんと解き、キズや不具合があれば専門技術できれいに直します。
    本来はハウスメーカーや建材メーカーが対応すべきですが、後ろ向きの仕事は誰でも嫌なもの。プライドのある大手企業の社員なら、なおさらです。大手の本音は、そんなモチベーションを下げる仕事に人を取られるより、新築物件の営業に人を回したい。だから、クレーム代行は重宝されるのです。クレーム対応の単価も1回5万円以下とのこと。住宅業界の仕事では、新築のステータスが最も高く、その次に来るのが中古販売やリフォーム。クレーム処理とプチリフォームは、底辺に近い。つまり、「手作り・面倒くさい系」です。まさに業界の末端の仕事。だから大手は手を出しません。/

    アナログ営業(個人向け・法人向け)
    名刺、飛び込み営業、アポ+営業、電話営業、DM、新聞折込チラシ、ポスティングチラシ、挨拶手渡しチラシ、ファックスDM、人脈営業、店舗、移動販売、セミナーや会に参加、セミナーや会を主催、セミナー講師に呼ばれる、展示会に参加、実演販売/

    広告(アナログ)
    テレビ、テレビ通販、新聞、ラジオ、雑誌、業界誌、タウン誌、看板、店舗黒板、店頭POP、のぼり、交通広告(バス・電柱ほか)、本の出版、試食/

    ネットツール
    ホーム―ページ、ブログ、フェイスブック、ツイッター、youtube、ユーストリーム、メルマガ、LINE、アフィリエイト、プロダクトローンチ/

    ネット広告
    バナー、検索連動PPC(ペイパークリック)、フェイスブック、メルマガ広告/

    ポータルサイトへ出稿
    じゃらん、楽天トラベル、食べログ、ぐるなび、ホットペッパー、各業界のポータルサイト/

    マスコミPR
    ニュースリリース、メディアに取材される、テレビの話題番組に合わせて仕掛ける、キャッチフレーズ、プロフィール、顧客に聞く、USP(ユニーク・セリング・プロポジション、一瞬で伝わる魅力)/

    常に、約500人の顧客カードがあり、月別に整理したケースに入れ、ハガキを書いたら4か月後のケースにカードを移す。作業としては毎日30分、7枚書くだけです。/

  • ランチェスターの実例を記載。

    商品・地域・顧客をしぼる。

  • 今日のパワーワード

    「1位以外は詐欺」

  • 副業を検討している中で手に取った本。

    可能な限り商品、顧客、地域を絞り、そこにリソースを投入していくニッチ戦略。

    たしかにこれなら大企業が追いつかない部分で勝負ができる。

    ランチェスター戦略の話は別の本でもいくつかありそうなので、共通項を探して実践していきたい。

  • ランチェスター戦略 つまり弱者の戦略 中小企業の社長が、経営戦略を立てて限られたリソースでどこを尖ってなるかということであった 社長目線であったが、
    限られたリソースで 小さくてもどこか尖ってなるかという目線は参考になった。

  • ・お前、何のために事業やってんねん?経営理念は何やねん?
    →これを自分に置き換える。俺は何のために生きてるんだ?自分自身の生きる指針として経営理念を考えよう。

    ・移動中は一切利益を生まない。
    移動しないか、移動の時にできることをするか。
    とにかくこれは心がけたほうがいい。

    ・戦術は手と足、体を動かす。戦略というのは目標を決めたり、仕組みを何か作ったり頭で何かを作り出す仕事のこと。
    →戦術は誰でもできる。高い報酬をもらうのであれば、戦略をしろ。

    ・変わらないために変わり続ける
    →時代は変わり続ける、変わらずに勝ち続けるためには、現状に満足しない事。

    ・差別化→弱者は強い会社と違うことをする。
    ・一点集中→弱者はあれこれしない。一つに絞る。

  • 同じ様なハウツー本は何度も読んだ事が有り、目新しい気づきはなかった。
    このジャンルの本を初めて読む人には、入門編として良いかもしれませんね。
    ただ「人には無限の可能性がある。でも、たった一つしか選べない」は、印象に残ったフレーズ。

  • ランチェスター戦略。ニッチの戦略そのもので、競争を避ける、という当たり前のこと。結局、損益分岐点への持っていき方なのでは。

  • 中小企業の経営者は読んでマネすべし!

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著者プロフィール

インタークロス代表。小さな会社や独立起業の事例研究家。作家・セミナー講師。全国の商工会やJC・法人会などで約1300回講演。講師を招いた勉強会「九州ベンチャー大学」「人生経営計画セミナー」などを1000回以上主催。著書は『弱者の戦略』『やずやの秘密』『大逆転バカ社長』『小さな会社☆儲けのルール』など。2007年に家族で1年間の世界一周を決行。中国・タイ・ベトナム・インド・香港などアジアでも講演。福岡市出身。小倉西高校、立命館大学卒。ヤマハ発動機、リクルートやIBMの子会社、アド通信社を経て独立。夢は2025年までに世界200カ国渡航。

「2016年 『小さな会社の稼ぐ技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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