UPSTARTS UberとAirbnbはケタ違いの成功をこう手に入れた
- 日経BP (2018年1月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822255596
作品紹介・あらすじ
UberとAirbnb――とんでもない破壊者たちの闘争と熱狂の全軌跡!
ベストセラー『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』著者、ブラッド・ストーンの最新作
Uber(ウーバー)は2009年、Airbnb(エアビーアンドビー)は2008年の創業。
2社ともまだ創業から10年未満。しかし、2社合わせた会社評価額は10兆円と
シリコンバレーでもまれにみるような成長を遂げている。
UberとAirbnbはいかにして、成功をつかんだのか?
世界各国、各都市での規制との戦い、既得権益を握る企業との闘争、
次から次へと現れるライバルたちとの競争、そしてユーザーやコミュニティの熱狂、
そしてUberのカラニックCEO解任。
アメリカのテクノロジー記者として圧倒的な取材力を誇る著者が、その全真相を描く。
■UPSTARTとは? そのやり方とは?
UPSTART(アップスタート)とおは、成功を収めた人物で、経験豊富な年長者や確立された手法をあまり尊重しない者のこと。そう、シリコンバレーの破壊者たちのことだ。
彼らは製品をめちゃくちゃ磨きあげ、大勢のユーザーを味方につける。そしてどんどん成長する。
時として冷徹に。場合によっては倫理を若干犠牲にしながら。
規則を守って慎重になりすぎたら、ライバルに負けてしまうのだ。
■本書に登場する創業者たちのことば
ブライアン・チェスキー(Airbnb創業者兼CEO)
「とにかく早く成長すること。レーダーに引っかからないくらい小さいか、制度として認められなくてはいけないくらい大きいかのどちらかでいたい」
「朝、動機がして目が覚めたあと、大丈夫だ、すべてうまくいく、と自分に言い聞かせる」
トラビス・カラニック(Uber創業者兼前CEO)
「実際に成功するまでは成功しているふりをするんだ」
「できるのかと問うな。どうすればできるのかのみを問え」
感想・レビュー・書評
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Uber、Airbnbがどのように生まれ、どのように成長して既存産業と戦ってきたかを生々しくまとめた本。成長エピソード、規制当局、既得権益層との戦いはとても読み応えがあって面白い。これらのサービスにはよくない印象を持っていたけど、作る側の視点に立つことで違ったものも見えてくる。視野を広げる良書。
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UberとAirbnb、どちらのユニコーン企業の歩みも、法律や既存勢力との闘いの歴史だったというのが本書を読むとよく分かる。既成事実と支持者を先に勝ち取っていくイクスクルーシブなイノベーションの在り方に伴う痛みのリアルを見せつけられます。
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ビジネス
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シェアリングエコノミーを代表するUberとAirbnbの成長の軌跡を描いた本。Uber・Airbnbと、Liftや滴滴打車など彼らのライバル企業の創業者たちのインタビューを基にしている点がユニーク。
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UberとAirbnbの創業ストーリー。月並みな表現だが下手な小説よりよっぽど面白い!今でこそシェア経済で世界に革命を起こした両社だが、多くの投資家が資金援助を見送った事実から紙一重の勝負だったことがよく分かる。同時にその成長の軌跡は既得権益や規制との戦い。どちらのCEOも驚くほど好戦的w
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UberとAirbnbと聞いて連想するものに、法律(規制当局)とのせめぎ合いという要素がある。スマホの登場以来マッチングが飛躍的に容易になり、シェア経済が具現化されつつある中、ゲームのルールを決める主導権争いが焦点のひとつになっている。両社が現時点で大きな成功をおさめているのは、そのサービスがユーザー対し、概ね不利益より利益をもたらしている証拠と言えるが、起業家たちのチャレンジ精神や実行能力はもちろん、有用なビジネスが生まれたら支援者(投資家)が現れ成長を促し、規制とぶつかると徹底抗戦しするという、物事がどんどん動くアメリカ社会のダイナミズムのようなものを本書全体から感じた。それこそが国力で、主役の二企業の成長もその土壌あってこそという印象。もちろん付随する問題は山積し、末尾はUberCEOの失脚で幕を閉じたりもするが、それを恐れない姿勢を含めた推進力が、副題「ケタ違いの成功をこう手に入れた」の答えだという気がした。