- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822259518
作品紹介・あらすじ
デザイナー山中俊治氏が語る
創造的思考の舞台裏
Suica改札機の読み取り部をはじめ、自動車や時計など
数々のプロダクトデザインを手掛けてきた山中俊治氏。
デザイナーとして、また大学の研究者としての活動を通して、
社会やモノとそれを取り巻く様々な課題を粘り強く考え、
「デザイン」という解を生み出してきた。
山中氏がこれまでの活動を通して培った
思考方法とデザインのルールを、
繊細なタッチで描かれたたくさんのスケッチとともに
親しみやすい語り口で伝えるデザイン・エッセイ。
感想・レビュー・書評
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スケッチが大好き。
ずっとそばに置いておきたいなぁと思った。
フリーランスの心得、の話もよい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
TEDxKeioSFCというイベントで山中氏がスケッチするのをライブで観たことがあるが、それ以来ファンである。とても読みやすいエッセイで、デザインのエッセイというよりは、観察のエッセイという感じがした。
長くフリーランスとしてもキャリアを積まれていて、そういう意味でも先輩のようだ。描けること、それによって自由になることにとても示唆的な本だった。それぞれのエッセイに添えられたスケッチも素敵。 -
Suica の 13.5°を決めた山中先生の、過去のツィートを元にしたエッセイ+ スケッチの本。生き物の構造色が異性だけでなく異種も引き付けるという最初の話題で、この本の世界に引き込まれてしまう。仕事の考え方やプレゼンの方法など、いろいろ考えさせられた。
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ツイッターのつぶやきをもとに、みずからの思考方法や仕事の流儀について語ったエッセイ。
デザインをつくる、という視点が新鮮。
既存のものを新しく、より便利にするデザインもあれば、まったくあたらしい発想をデザインすることもある。
ふだん触れない思考過程で興味深い。
また、スケッチが多く収められているが、その絵のうまさに驚く。
デザインや思考を伝えるすべとして絵があるのだ、と感じる。 -
請求記号 501.8/Y 34
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直接的に為になるのは、デザインについて学びたい人。
けれど、それ以外の人にとっても、有益な本。
なぜならデザイナーは、デザインで語る人なのに、著者の山中俊治さんは、それを言葉に翻訳して一般人にも分かりやすく伝えてくれるから。
興味を持ち、追求することの大切さ。
仕事をお金に換えるための方法。
新しいものを生み出すために必要なこと。
など、デザイン以外の仕事にも多いに役立つエッセンスがたくさん含まれている。 -
『日経デザイン』の連載の書籍化。ブログやツイッターそのまま。まとめていつでも読み返せるのが価値なので、工業製品をやっているならば読んでおくべき。
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Suicaの読み取り機の角度ばかり言われるが、インダストリアルデザインの先生。言葉で伝えられないものをカタチにして伝える。絵がうまいこともさることながら、設計するものの本質を考える考え方には感心する。
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頁八九〜 引用
「好奇心という言葉はある種、野次馬的な不謹慎さを感じさせるかもしれないが、真摯な好奇心は、興味の対象への尊敬と愛情そのものだと思う。それは人を真実へといざない、何かを成し遂げるためのきっかけとなる。」
(要約)
「ものづくりにおいて研究とデザインは別の分野である。しかしながら、テクノロジーを実態化するためにはデザインやアートとの関係は不可分であるため、互いに理解し関わって行く必要がある。テクノロジーとデザインが一体化し、その共同作業を通じて新しい視点や方向性を得ることができる未来研究を目指す。」
「伝統的な作法や様式を伴う道具において、ある種の神話がユーザー体験に非常に大きな影響を与える。製作者の素性、使われた素材と加工方法、作られた場所、製作裏話などの情報がおごそかに語られ、その家具や車、腕時計、お茶の道具、あるいは包丁や工具などを使う人々は、明らかにストーリー全体を体験として享受している。(中略)そうした総合体験こそが文化でありデザインなのだとするならば、一部の性能のみを切り取って確かめようとすること自体が無粋なのかもしれない。」