医師のためのパフォーマンス学入門

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制作 : 日経メディカル 
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822261351

感想・レビュー・書評

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  • 親友を乳癌で亡くし、ホルモン治療に不安を抱えた患者がそれを担当医に相談したところ、話を言い終わるより先に「ホルモン治療で亡くなる確率は非常に低い。交通事故みたいなもの」と言われた。その患者は担当医が冷たい人だと感じて「先生には情が無い」とクレームを出した…という部分を、医療者の態度とは?という勉強の中で題材として読んだ。

  • とある情報より。
    Dr.が最も気になる情報ランキング1位に。で、サラッと流し読みしてみた。
    ただ、だいたい身についている営業技術のような気がする。



    ■目 次
    はじめに:なぜ今、パフォーマンス学か
    第1部 メディカルパフォーマンス学入門
     1 メディカルパフォーマンスの目的
     2 非言語的パフォーマンス
     3 患者の性格・感情をつかむ
     4 説明の極意
     5 「共感」と「励まし」
    第2部 ケーススタディー 医師の悩みにパフォーマンス学が答えます!
     1 言葉を使わず表現する
     2 患者のキモチを読み取る
     3 納得される説明のコツ
     4 患者に共感を示そう
     5 プラスアルファのパフォーマンス
    おわりに:メディカルパフォーマンスのこれから


    ■メディカルパフォーマンス・トレーニングに対する医学生の反応 p.184
    1.自分が相手の表情を読み取る力がないことを知って不安になった(びっくりした)
    2.表情の読み取りは難しいことが分かった
    3.2秒という短い時間に、その人の印象が決まってしまうという事実に驚いた
    4.顔の表情は強力に情報源だから、しっかり読み取りたいと思った
    5.自分の顔の表情についてあまり考えたことがなかったが、今後はいい表情ができるように練習しないといけないと思った
    6.自分の表情も他人の表情も、もっと丁寧に見ていかないといけないと思った
    7.医師になる前にこういう授業があったことは、素晴らしいと思った(感謝しています)
    8.自分の表情も人に読み取られていると思うと、もっと気をつけないといけないと思った
    9.感情や性格が無意識のうちに相手に伝わっていることは恐ろしいことだ
    10.患者の表情をよく読み取って、一人ひとり違った対処をしなくてはならないと思った

  • 医師がパフォーマンスを学ぶことにより以下の8点で改善が期待できるそうです。
    ・患者さんの満足度向上
    ・患者‐医師間の信頼関係の確立
    ・患者の治療およびQOLの向上に対する意欲の増加
    ・患者の病状、感情、性格、欲求、願望の正確な把握
    ・診療時間の効率化
    ・コミュニケーション不全に起因する医師のストレスの大幅な軽減
    ・患者が発信するネガティブ情報の減少
    ・表現者としての医師の自信の強化
    サービス業であれば、医師を自分の職業に、患者さんをお客さんと入れ替えたらどんな職種でも通用するのではないかと思います。

    http://ameblo.jp/nancli/entry-11598337752.html

  • メディカルパフォーマンス学入門とケーススタディの2部構成。
    整体師の私自身にも大変参考になりました。

  • 医師のために書かれたものなので、歯科医療をする立場の者としては、少し感覚が違うところもあるが、参考にはなった。

    医者は面と向かって患者と顔をつき合わして話をするから、特にパフォーマンス次第で患者からの信頼度が変わるでしょうね。

  • 雑誌の連載をまとめたもので、細かい章立てになっておりどこからでも読める構成。
    医師として患者に対する話し方、向かい方を書いてあり、内容的には意外なことはなく、ごくごく常識的なことばかりではあるが、折に触れ読み返してみるたびに、ちょっと反省するような点に気づくかも。

  • 【レビュー】
    パフォーマンスは心から出るもので、それこそが重要と思っていたが、意識して自分の行動を呈示することが必要ということを教えられた良書。しかし結局は心から示すほうがよいという本書の帰結に賛同。パフォーマンス学はありふれているかもしれないが、それを医者という独特の分野にあてはめている点で新規性が高いと判断し、★4つ。
    【特記事項】
    ・表情には、よく分かるマクロ表情と、微妙な表情であるミクロ表情があ
    る。
    ・パフォーマンス学のエトス:①力動性②社交性③権威ある態度④信頼性⑤個人的魅力である。
    ・ウィリアム・オスラーが1905年にホプキンス大学を去るに当って述べた言葉:
    第二は、力の及ぶ限り同僚や患者に黄金律を実行すること。
    ・相手との信頼関係を築く方法(ラポール):①名前を使うこと②褒めること。
    ・同情と共感は異なる。「胃がんと言われてショックです」と言われて「ショックですね」と反応するのが同情、「今後が不安ですね」と患者の感情に思いをはせるのが共感。
    ・スマイルが本物か作りものかは顔を上下に分割して、双方が動いているかを確認するとよい。
    ・患者へのメッセージは、「あなたはこうすべきだ」という「あなた」主語ではなく「あなたがこうするとわたしはうれしい」などと「わたし」主語にする。
    ・院長に必要なのはサーバント・リーダーシップ。
    ・ストレスに耐えるに必要なのは、状況を①挑戦②関係があるもの③支配しているもの、とみなすこと。


    【参考文献】
    ・院内ルールと医師のマナー
    ・医療訴訟のそこが知りたい

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著者プロフィール

(社)パフォーマンス教育協会理事長、(株)国際パフォーマンス研究所代表、ハリウッド大学院大学教授。自己表現力養成セミナー主宰。累計4万人のビジネスリーダーとエグゼクティブ等のスピーチ指導を行っている。

「2022年 『成功はPQで決まる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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