- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822283094
感想・レビュー・書評
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数学に憧れる高校生の姪メグへの手紙からはじまり、数学を専攻する時々に必要と思われる内容を手紙の形式で述べています。数学とはどういうものかとか、数学者の世界はどんな様子かなどが垣間見られます。
この本を読んで、学生の時に数学科に憧れたことを思い出しました。代数学入門の講義で自分には数学のセンスの無いことに気がつき方向変更を行いました(汗)。 -
数学者の育成、成長の過程が生々しく、具体的に書かれている。珍しい種類の本だ。他の職業のシリーズもあるという。読んでみたいものだ。しかし、この本も日本では絶版。惜しいな。
・数学が社会に根付いている
・職業をめぐる数奇なチャンス
・数学と社会で呼ばれていることのほとんどが算術
・数学は全く出来上がっていない
・ポアンカレの発見の過程
・単語パズルめぐる証明
・コンピューターの限界。素数の個数についての反例。
・角を三等分できないことの証明は初めて見た!
・不変量。ドミノとチェス盤。
・数学者のキャリアのはしご。正統的周辺学習論との関連。
・純粋か応用か
・教え方。マイナスかけるマイナスがプラスへの応答
・数学とジェンダー -
題名通り数学者を目指す人にオススメ。その思いをより強くさせてくれる1冊。
理数理学生 学生閲覧室||574 11685952 -
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https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00124637 -
あるベテラン数学者(架空の人物)が、数学者を目指す一人の若者(こちらも架空の人物)に手紙を送る、という設定で書かれている本。「難解な専門書を1人で読む方法」とか、「証明は常に厳密に書かなくてはならないのか」とか、「純粋数学は役に立たないのか」など、数学についての種々の疑問に対して真摯に答えている。哲学的に深い問答から、プラクティカルなテクニックに関することまで、幅広いテーマを扱っていて面白かった。私個人としては、世の数学者のほとんどは、自分の示した定理について「構造化された証明」(=論理のあらゆる段階を明確にするような証明)を与えていない、という主張に衝撃を受けている。(著者の主張によると、数学の証明というものは、厳密性よりも物語が重要なのだ、とのこと)
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p69
数学的な思考のほとんどが、漠然とした視覚イメージからはじまるのであって、記号を使った定式化は後からおこなわれるにすぎない。
p69
数学の着想は三段階のプロセスを経て生まれる
1.問題に対してかなり意識的な作業をする
2.考えるのをやめて別のことをする
3.すべてを形式に則って書きとめ細部をチェックする
p182
さまざまな文献を広く読み、頭を活性化させ、アンテナを張っておきなさい。 -
良い。
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この本は数学の道に進もうと志したメグに向けて、高校生から大学の助教授になるまでの間に出した21通の手紙を順に集めた体裁を取っていて、内容はちょっと難しいところもあるけどとても読みやすい。読み終わった後、数学ってこういう学問だったのかぁ、数学って面白いなぁと素直に思えた。数学に限らず、学問を学ぶ上での心構えはとても参考になる。若き科学者にはぜひ読んでみて欲しい1冊。