膨張するドイツの衝撃―日本は「ドイツ帝国」と中国で対決する

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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828418339

作品紹介・あらすじ

戦後70年を機に軍事費を増大し、EUを操り、反イスラエルを画策し、アメリカにさえ牙をむくドイツは中国と蜜月関係を結び東方へ拡大する。敗戦を克服したドイツ、戦後に呪縛される日本。決定版日本とドイツ!

感想・レビュー・書評

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  • なぜドイツが「ドイツ帝国」と言われるほど力を持つことができたのか、その理由について知りたかったのだが、特に書かれていない。ただ2人でドイツの悪口を言っているだけの気がした。
    ただ原発に関して二人の意見が違っているのが興味深い。
    ・川口:ドイツの脱原発に追随してはいけない理由
     ①ドイツは電力が足らなくなったら近隣国から電気を融通してもらうことができるが日本はそれがない。
     ②ドイツの発電所は半分が自前だが、日本は全資源を輸入に頼らなくてはいけない。
     ③原子力工学の技術を放棄するのはもったない。
    ・西尾
     ・原発を再開したら、今のひどい体制が維持されたままになってしまう。
     ・日本は地震大国

  • 不得意とする対談形式。。
    ドイツのEUの中での立場、戦後をうまく終えていること、日本と対比しながら、の内容。

    利害関係でうまくバランスしながら、その立ち位置を変えることをできたドイツ。それに対し周りに利害が一致する点がある国がないことで大変な日本。

    中身はわかりやすい。

    膨張するドイツの衝撃
    目次
    まえがき

    第一章 ドイツ人はなぜ「日本嫌い」なのか
    ドイツのメディアはなぜ日本を悪く書くのか
    「フランクフルター・アルゲマイネ」特派員に見るドイツの「反日」
    メルケルの発言を平気で曲解
    日本嫌いのインテリたち
    相亙に薄れる日本人とドイツ人の関心
    "自虐史観"の具として利用される謝罪問題
    変質するドイツ文化
    「閉ざされた幸福」を「置き去りにされた不幸」に変えたドイツの教育改革

    第二章 戦後は日米が隣国であって日中は隣国ではない
    ひたすら隣国に許しを乞うたドイツのサバイバル作戦
    韓国の日本攻撃は病的だ
    日本にとっての中国・韓国は、ドイツにとってのロシア・ポーランドだ
    「加害者・被害者」を棚上げした独仏関係の知恵
    独露のような"大人の関係"は"駄々っ子"中韓には望めない

    第三章地球上に広がる「文明の衝突」
    イスラムと中韓に通底するのは"分家"に追い抜かれた"本家"の怨み
    「イスラム国」の行動は十字軍への仕返しだ
    テロ対策が厳重なヨーロッパと無防備な日本ー
    「時間の侵略」が始まった戦後と「日本の孤独」

    第四章戦争が異なれば戦後も違う
    ドイツの戦争と日本の戦争はこれほど異なる
    かくも「戦後」が異なったドイツと日本
    戦後七十周年を機にドイツの謝罪は減っていく?
    ドイツの謝罪が縮小するであろう、これだけの理由
    「アウシュヴイッツ・リューゲ」という欺隔
    ヴィンクラーの「戦後七十周年」スピーチをめぐって
    過去を忘れたら「歴史」は蛮行を繰り返す

    第五難民・移民問題で苦悩するヨーロッパ
    "スキ"を見せたドイツを襲う「難民問題」という危機
    EUは明らかに「難民の悲劇」に責任がある!
    ますます強まる「ヨーロッパの閉鎖性」
    第六章東へ拡大する「ドイツ帝国」の狙い
    「ロシアに代わって東ヨーロッパを支配する国」ドイツ
    中国の高速鉄道の車両買い入れを発表したドイツの"怪"
    軍拡に乗り出したドイツーこれだけの徴候
    最新式大型潜水艦「そうりゅう型」売り込みに見る逡巡
    戦後を終わらせたドイツ、終わらせていない日本
    ドイツはEUをどこへ引っ張っていくのか

    第七章原発再稼働か脱原発か
    エネルギー政策を転換し、さらに反転させたメルケル首相
    矛盾だらけのドイツの再エネ発電政策
    日本がドイツの「脱原発」をマネしてはいけない三つの理由
    私(西尾)はなぜ「脱原発」を主張しているのか
    原発のお寒い警備状況
    「脱原発」をめぐる甲論乙駁
    日本の原発をめぐる数々の課題

    あとがき

  • 対談形式のため読みやすい。
    また、川口氏、西尾氏双方の意見が語られているため、(例えば原発再稼働などの)賛成・反対双方の視点を理解できる点が良い。

  • 知識量は日本人の方がドイツ人よりも多い。
    戦争はヨーロッパ史の前提だった。東アジアは互いに鎖国していた。
    アルメニア人は世界最古のキリスト教徒。
    杉原のhなしはでくるが、最大の功労者の東條英機の話はほとんど語られない。

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著者プロフィール

西尾 幹二(にしお・かんじ):1935年、東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ドイツ文学者、評論家。著書として『国民の歴史』『江戸のダイナミズム』『異なる悲劇 日本とドイツ』(文藝春秋)、『ヨーロッパの個人主義』『自由の悲劇』(講談社現代新書)、『ヨーロッパ像の転換』『歴史の真贋』(新潮社)、『あなたは自由か』(ちくま新書)など。『西尾幹二全集』(国書刊行会、24年9月完結予定)を刊行中。

「2024年 『日本と西欧の五〇〇年史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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