エンジン・サマー

  • ベネッセコーポレーション
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本棚登録 : 24
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828840130

感想・レビュー・書評

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  • 読み返し。ナウシカやラピュタの原典?

  • 2017/5/7購入

  •  夏らしいうちに読み終わりたかったので、滑り込みセーフ。

     読み始めてわかるのは、今の文明が亡びたあとの世界だということだけ。かつて、聖人になるために故郷を旅立った少年のモノローグが、天使と呼ぶ相手に語られるのだが、聖人を目指す目的が最後までわからず、物語に入り込めなかった。
     一気に物語の階層構造が明らかになる最終章と、切なさが残るラストシーンが印象的だったが、いかんせん途中の道程が意味不明で長すぎた。

     モチーフが似ているためかマイクル・コーニイ著『ハローサマー、グッドバイ』と対で紹介されることが多い古典的名作らしいが、こっちの方がやや玄人好みで、読む人を選ぶかも。
     個人的には、断然『ハローサマー、グッドバイ』の方が好き。ブラウンアイズとワンスアデイを比べても、ブラウンアイズの方が好き(ところで続編はまだ出ないのだろうか)。

     それにしても、(福武書店版の)裏表紙のあらすじは、親切すぎてネタバレ寸前。事前に読んでいたら明らかに興醒めしていただろう。

  • なんか面白い本読みたいなー、と思うとき私の頭の中に漠然とある「面白い本」を体現したよう。構造が単純でなくて、謎があって、何度読み返しても楽しめて、詩的で叙情的。珠玉の、という形容があるけれど、まさにそれ。または作中の「天使」が物語を収めるいくつもの切子面のある水晶のよう。
    表紙の絵が素敵なのに画像がなくて残念。

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著者プロフィール

1942年、アメリカ・メイン州に生まれる。ニューヨークでテレビ・映画関係の仕事に携わった後、小説家を志す。75年長編第一作「ディープ」を発表、一躍脚光を浴びる。以後、マサチューセッツの田舎町を転々としながら、「エンジン・サマー」(79)「リトル、ビッグ」(81)「愛と眠り」(94)など、次々と傑作長編小説を書き継ぐ。ヴォネガット、ブラッドベリの流れを汲む、SF/ファンタジー界の異才作家

「2014年 『古代の遺物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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