BLACK BLOOD BROTHERS(2) ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 特区鳴動― (富士見ファンタジア文庫)

著者 :
  • 富士見書房
3.48
  • (26)
  • (26)
  • (105)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 337
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829116715

作品紹介・あらすじ

漆黒の夜に刻まれた、赤い-赤い姿。調停員・葛城ミミコは、彼から目を離せなかった。だって、笑っていたから。『銀刀』を片手に、同族の血に染まり。牙をむき、吸血鬼そのものの姿で。「これはデモンストレーションなんです」ジローは、酷く優しげに微笑んだのだ。間違ってる-と、叫ぶことは簡単だった。けれど。ミミコにはわかった。もう、何を言っても、彼に届かない。人間と吸血鬼が共存する世界で唯一の場所・特区。だが吸血鬼の兄弟・望月ジローとコタロウの上陸で、平穏は破られた。香港聖戦の英雄・ジローを巡り動き出す、策謀の数々。人間と生きることを望むジローは、ある決断を下すのだが!?過去の因縁と現在の思惑が、未来を揺るがす!新感覚吸血鬼ストーリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 説明し過ぎなのが減点だが書きたいことは見えてきた感
    作者は物語作家というより脚本家として上手い

  • 第2巻を読破。

    前回、ミミコさんに招かれて無事特区入りを果たすことができた望月兄弟。

    やっと腰を落ち着けて過ごせる――

    と思ったのもつかの間、翌日にはすでに騒動の渦中に放り込まれてしまうのでした。

    特区に住むためには、血族へのあいさつが必要なので、有力血族の所へ顔を出しに行くのだけれど……。

    ジローにとって有力血族の長はかつての仲間だったわけで。

    けれども、なぜか二人はジローに会ってはくれなくて。

    そんな扱いにミミコさんは怒り心頭になって。

    まるで自分のことのように怒っているミミコさん。

    ミミコさん、いい人だなあ。

    身の上は結構ハードだったりするのに。

    だからこそかな?

    でも不器用でもあるよね、と思ったりします。

    真っすぐで、吸血鬼に対して真摯で、体当たりするような、そんな感じ。

    今回もジローさんたちの住処探しも必死になっているし、怒っているわけで。

    それにしても――

    人間側も吸血鬼側もいろんな思惑があるんだなあ、と。

    カンパニーの人間たち。

    有力血族のセイさんとケインさんたち吸血鬼。

    そして、そのどちらにも関わろうとしない第三勢力、反カンパニー派の吸血鬼たち。

    でもそのトップであるゼルマンさんは実はちゃっかり面識持っていたんだなあ。

    読んでいてびっくりしました。



    決して仲がいいってわけじゃなさそうだったけれどね。

    それにしてもセイさんは外見だけで判断しちゃダメだねー。

    幼い子どもの姿なのに、奔放そうなゼルマンさんまでも圧倒しちゃうくらいの力を持っているわけで。

    吸血鬼ってあなどれない。

    ミミコさんのアパートが何者かに爆破され、怒ったジローさんが単身敵地へ殴り込み。

    事態を知ったミミコさんが駆けつけるも、ジローさんは特区を出ていくと言い出して。

    二人のやり取りを、その奥にある気持ちを感じとり見守っているコタロウくん。

    今読み返すと、ジローさんの印象が結構違ったりしますね。

    ミミコさんに対して年上――100年ちょっと生きてるからなあ――ぶってみたりしているし。

    さて、そんなこんなで実はもう一人。

    招かれざる吸血鬼が登場してきます。

    カサンドラ・ジル・ウォーロック。

    カーサの登場です。

    冒頭の回想に出てきた彼女の登場に物語は加速し出して。

    あっという間に読んでしまいました。

    ほんとおもしろいです。

  • 主要メンバーが続々登場。次巻に向けての地固めといった内容。

  • 登場人物は多いですが、アニメを見ていたおかげでビジュアル面が把握できていたので助かりました。

  •  面白かったというより楽しかった! 個人的にはD・クラッカーズの方が色々好みだったけど、何はともあれカーサさんが好きです(わかりやすい) 裏切りの理由はもっと陰湿で悲しみに満ちたものかと思ってたんだけど、当人にとっては至って前向きな別離だったのがまたどうしようもなさ、相容れなさを感じさせる。
     読み終えて、これはカンパニー側の主人公がミミコたち三人で、九龍側の主人公がカーサだったんだなあとしみじみ。社会的弱者は戦わないと生存できない。ある意味ミミコを生んだのは九龍血族とも言えるわけで、それが九龍の生まれて生きた意義だったのだと思うのは、戦い抜いた彼らへの侮辱になってしまうのかな。
     個人的に残念なのは九龍側の日常番外編がなかったこと。ザザ関連とか掘り出したらいくらでも出てきそうなんだけどなあ。特にあの環境であそこまでワインをまっすぐに育てた育児奮闘記録が是非知りたかった。まともに子育てできそうなのがダールとマーベリックしかいない罠。それともハンスとの出会いを見るにザザって意外と子ども好きなんだろうか。
     味方にはアットホーム、でも敵には冷酷無慈悲、個人的に大好きでも容赦なしな敵役は大好きなのでカーサとザザは大変美味しかったです。ワイン関係もっと見たかったなあ。
     敵側しか書いてないけどミミコたちも好きだよ! でも龍王陛下と黒姫殿下がもっと好きなのは否定できない。龍王陛下次は女性説は、女性陣の方が圧倒的に精神的ヒエラルキーなあだち作品では寧ろ大幅パワーアップと見なして良いと思うので是非応援したいところ。
     ただ、番外編を抜かして一気に本編を読んだのはやっぱり失敗だったなあ。一度話が進んでからは一気に年月が経過したし、サブキャラの補完も多かったし、やっぱりあざの作品は番外編も含めて本編か。特にジローとアリスの関係は最後の番外編を読んでようやく納得できた。本編だけだと「そんなご都合主義な!」と思っちゃった。
     個人的に吸血鬼モノなんだからもっと吸血行為関連のドロドロを見たかったけど、まあそういう話じゃないしね。セイとかほとんど仙人だったのがちょっと残念だけど。

  • コタロウよりもジローが可愛くて仕方がないです。

  • シリーズ2作目

  • ギャグとシリアスが混じりつつ、戦闘シーンもかっこいいのでとても好きです

  • 一巻はアニメで見てるとこなので流し読みして、2巻から本格的に読み始めました。サクサク読みます。

  •  勢いがあって良いです。
     今巻から登場人物が増えて、一気に物語が動き出します。
     個人的にケインと陣内部長が好きです。でも一番は…ミミコです。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1976年、徳島県生まれ。99年「ブートレガーズ 神仙酒コンチェルト」(富士見ファンタジア文庫)で文庫デビュー。その後「Dクラッカーズ」シリーズを富士見ミステリー文庫にてシリーズ化、レーベルを支える人気作となった。
代表作に「BLACK BLOOD BROTHERS」「東京レイヴンズ」シリーズ(富士見ファンタジア文庫)、「神曲奏界ポリフォニカ」シリーズ(GA文庫)などがあり、アニメ化作品も多い。

「2019年 『ダーティキャッツ・イン・ザ・シティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あざの耕平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×