- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829163054
作品紹介・あらすじ
ハツはカウンセラーに伝えられた-「何事にも正直に生きなければ、一年後には死んでしまう」、と。そして、特効薬は-恋をすること。高校入学と同時に、施設"六面ダイス"で、四人の心に傷を抱えた"患者"たちと共同生活を送ることになったハツ。三つ年上のヒロムは"亡霊"と呼ばれる帰還兵。美容師のララ子は、表と裏の二つの顔を持つ。なかでもチェリーはハツよりもずっと重い心の悩みを抱えていた。少しでも心を揺さぶられると、感情を抑え込むために、心の白血球ともいうべき"心辺警護"が、他人に危害を加えようと動き出すのだ。だから、恋なんてできやしない。しかし、ハツはチェリーに恋をしてしまう。目に見えない、やっかいな"心辺警護"は敵意をむき出しにしてハツを襲う。恋をしなければならないハツ、恋をしてはならないチェリー。二人の恋の行方は-。そして六面ダイスに隠された大がかりな謎とは!?センシティブでミステリアス、純愛ラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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決して万人ウケするタイプの作品(つーか作家?)ではないのだけれども、青春の甘酸っぱさを内包した作品としては傑作よ? 絶賛思春期中の人も、一生思春期のそこの「アナタ」にもオススメだねっ。
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古の言葉を召喚…(笑)
デビュー作
ラストまでまとまっている
次は文章もっといいかも? -
分厚いゴムタイヤをぶん殴ってるような読み応えがする。
まったくわからん。整合性的な意味で。 -
>母さんはお腹を痛めてぼくを生んだ。父は命を削ってぼくを育てた。
ぼくは二人の存在価値だろうか。ぼくは二人の誇りになっているだろうか。
この一節(うろ覚えですが)が心に響きました。 -
恋をしないと死んでしまう男の子と、恋をすることができない女の子の甘く切ない物語…かと思ったら結構ファンタジー。
PS2メモリーカード(途中で8MBって出てくる)を体に刺して、心のデータをダウンロードしたり、そこから武器を取り出したりして戦闘を行ったり。
ファンタジーだけど甘く切ない物語だと思って読んでいたので、富士見ミステリー文庫ということを忘れていました。何故にミステリー文庫なのかと思ったら、最後の最後で「真犯人」が出てくるわけです。たしかに、ミステリー。これはちょいとやられた感じでした。
文章的には、まだまだ頑張って欲しいところです。世界観や話そのものは良かったと思います。
英語が高校生でそんなに分かるかなって気はしましたがね。というのも、高校生だってことすら忘れていましたし。キャラクターがこぞって「幼い」ので、高校生とか教師とかってキャラクターの立場を忘れてしまいます。「幼い」理由は本文にあるのでネタバレにならないように割愛。
ピュアな「心」をめぐる物語、いかがですか。