そして蝶は花と燃ゆ (プラチナ文庫)

著者 :
  • プランタン出版
3.19
  • (2)
  • (5)
  • (16)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829624463

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 耽美な極道ものです。
    極道の息子がカタギとして生きてくことに憧れつつも、
    がっつり極道の血が流れている故に、否が応でもそっちの
    世界にひきこまれてくような感じです。
    淡い恋と一緒に執着ドロドロ愛も楽しめますが、なんだか
    もうごった煮というか、これはラブなのか……?
    と首を傾げてしまうような話でした。
    極道ものの普通の小説でもいいんじゃない?
    というくらいに、専門用語やなんやらが書き連ねられ、
    抗争だとか嫉妬だとかの刃傷沙汰で流血。

    攻は若頭補佐だとかで何だかすごい切れ者みたいな
    書かれ方してますが、色んな意味で人として未熟者です。
    個人的には特別な理由もなく、カっとなって受に暴行を
    加えたり、言うことを聞かせる為とか、思い通りに
    行かないからとか、八つ当たりだとか、とにかくそんな
    子供っぽい理由から殴るような攻とか論外で萎えます。
    たちの悪いDVものかと勘違いしたほど。

    おまけに割と厚めな本にも関わらず、序盤に重要っぽい
    登場をしていた余所の組の構成員が、終盤も終盤になって
    から実はこうでした~な、とってつけたような展開。
    起承転結の【転】が終わって【結】になろうかってところに、
    あ、ちょっとまって、もう一度【転】やるから!!
    みたいな感じがあって凄い違和感です。

    そしてBLという名であるからにはラブが重要ですが、
    相手の攻は当て馬の水無月さんの方がいいんじゃない?
    というくらいに、なぜ受が攻のことを好きになったかが
    伝わってこなくて何だかな、とモヤモヤ……。
    口絵が折り返しつくくらい豪華な装丁なので、内容も
    そのあたり期待したかったです。

  • 星2.5個くらい。

    この作家さんの描かれる要素、キーワード、萌えポイントなどはいつも好き。私の好きなもの・萌えるものと好みが合う。

    でも文章が好きじゃない。
    理屈っぽいし無駄に饒舌。
    そして強引。(だから、意志の強い作家さんなんだなとは思う)
    プロットをしっかり作っているのだろうけど、頭で考えた設計図に近づけようと、自然体を意識せずに強引に書いている印象。強引に文章を書いて理詰めで固め、ストーリーを進めている。

    私はこの作風苦手だけれど、この作家さん独特のクセと言いきってしまうこともできて、クセのある文章・構成が、前述した萌えポイントやキーワードと融合して独特の作品、個性的だと評価することも出来るだろう。

  •  鳳城組組長の息子・桐弥は、カタギの高校生として学校に通いながらも、天才的な博徒だった。
     その才能を買われて、若頭補佐・雨柳の仮初めの妻として、女装をして賭博の女胴師を演じる桐弥。
     けれど、桐弥は極道見習いの水無月に、ほのかな恋心を抱いていた。
     もちろん、そんな桐弥を雨柳が許すはずもなく、修羅の如き執着と情欲の炎を燃え上がらせる。
     そんなさなか、組長襲撃事件が起こり、桐弥の父でもある組長と母親が命を落としてしまう。
     突然の出来事に、ちゃんとした遺言さえもなく、跡目争いも勃発するが、桐弥は組を守るため、博徒としての誇りを守るために、ある一つの決断を下す。
     その決断を下すことは、後戻りのできない道へと歩み始めることで……

     という話でした。
     桐弥は淡い恋心を、まっすぐに自分の道を定める水無月に抱いているものの、その優しい想い想われる静かな日々ではなく。
     自分が博徒として生きるために、胴師として生きるために、雨柳と生きることを選び取る……

     そんな感じで、中途半端な自分を恥じていた桐弥が決断を下し、無理やりな関係が、気持ちの伴った対等な関係になるまでの話。
     表紙の絵のとおり、かなり艶やかな世界だったように思います。
     濃い目のBLが好きな方にはぜひ、オススメします。

  • ヤクザもの…ですね

    自分の意思とは関係なく、どんどん深みに落ちていく主人公
    イタく、ほのかに暗く…でも、引き込まれていきます

  • ちょっとページ多めな一冊。もっとエロとかイチャイチャがあってもいいんじゃない?って気もしますが、お話は良く出来てます。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

『不夜城のシンデレラ』がホワイトハート初作品。
現代ものからファンタジーまで幅広いジャンルを書き分ける。
竹書房、プランタン出版などで活躍。

「2013年 『料理男子の愛情レシピ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

犬飼ののの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×