星の案内人 4 (芳文社コミックス)

著者 :
  • 芳文社
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本棚登録 : 106
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832235298

感想・レビュー・書評

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  • 涙が止まらん、あんまりにも、ストーリーが美しすぎて
    文句なし、満場一致で、この『星の案内人』を私の本棚の、「殿堂入り」の段に移したい
    星は常に人を見守り、人は星に願ってきた。見上げれば、そこにあるもの、それが星々
    星に夢を見て、神話を紡ぎ、語り継いできた、人たちは
    人間の歴史とは継承、バトンを後世の人らに渡し続けるコト。星に宿る「何か」は、ずっと、それを見続けてきたんだろう
    誰か、何かに自分が見守られている、その安心感は人を成長させ、変化させていく
    ストーリーのメインは、迷いやすい多感なお年頃のトキオくんだったけど、主人公は全ての登場人物だったんだな、と思える最終巻だった
    トキオくんは、いきなり大人になった訳じゃない。けど、星の偉大さを知り、個性豊かな多くの人に触れ、喜怒哀楽の感情を刺激され、少しずつ、自分の殻を打ち続け、ついに外の世界が見える穴を開け、一歩、踏み出したのだろう
    まだまだ、彼の人生は壁も谷もあり、嵐が起こる事もあれば、鬼に出くわす事もあるだろう
    けれど、星の輝きを大勢の人から貰った少年は一時は立ち止まってしまっても、その間、しっかりと考え、力を溜め、また歩き出せるだろう。空を見上げるトキオくんには、きちんと見えているはずだ、自分だけの星が
    人は決して、孤独になったりなんかしない。周りを見渡す余裕を失わなければ、自分が一人じゃない、と気付ける
    命とは自分だけのモノだが、それを自分に手渡してくれた人々がいる事を忘れなければ、その命を次に渡す事もできる
    星は時に見えなくなっても、確かにそこに存在し、人を目的地へと導き続ける
    星を見失ってしまった時は、空にかかる雲を責めるのではなく、己の眼の曇りを取り除くべきだろう
    うーん、ダメだな、グッとくる漫画ほど感想に脈絡がなくなってしまう
    これじゃ、上村先生に感謝が伝わらん。私の感想、これじゃ、星もつかん
    どの回も好感度をグイグイと上げるものばかりだったが、個人的に胸倉を掴まれたのは、最終回だった、やはり。どこがどうイイって事を上手く説明できないが、ともかく、ブワッと来た。宇宙ってのは、自分の中にもある、そう言う事か。志村さんは結局、最後までトキオくんに対しても皮肉屋な大人として接したな。けれど、彼もまた、トキオくんを形作る、輝きを放つ星の一つなんだろう
    この台詞を引用に選んだのは、私の心に超新星爆発を起こしてくれたから。「ある」や「ない」は、さほど重要じゃない。自分の信じたいモノが、ちゃんと、双眸で見えていればいい。周りから押しつけられる当たり前や常識に目を塞がれて、見たいモノも見えない、見たいモノから目を逸らすようになっちゃったら、人生、楽しくなくなっちまう。「見えない」モノにこそ、言葉に出来ない魅力が宿り、それこそが人を輝かせていく。改めて、漫画に宿る、目に見えない、けど、確かにある力を感じる事ができ、これからも漫画を読み、感想を書き、自分の糧にしていこうと思えた

  • あーーーー良かった!!

    ほんとじーちゃんの勢い好き!!

    星にまつわる話や神話はじーちゃんが作ったものではなく広く普遍にあるものなのに、
    じーちゃんの中を通って血を通わすみたいな
    そんな強い力を持っていたなぁと

    人は互いに自分を相手に分けていってるんだという話が良かった
    別に意図して相手の中に残ろうとしてのことじゃないけど、それはいつかにくる別れの日にきっと
    その人を守るバリアになる
    ずっと思っていた、人は大切な人との別れで心が壊れてしまわないように
    たくさんの思い出で心をコーティングして守るんだなと
    そのイメージに添うようでなんだかホッとした

    もうちょっとページ数があれば良かったなぁと思った
    ひとりひとりのこれまでの物語とその先が、サラッとしてて物足りなさがある
    寂しい

    元々星が好きで天体観測なんかもしていたけど
    その、宇宙はすごいんだよ!!! てところをもっと感じながら、夜空を見上げられたらなと思う

    あ〜〜『小宇宙』いきたい!

  • よかったなぁ…ほっとできる空間を持つ物語だった。

  • みんな一歩ずつ進んでいけたのかな。

    名作に出会った気がする


  • 悩みを抱えた人達がお爺さんの星にまつわる話を知ることで前向きに生きていく内容の、優しい作品です。
    「連星」ってそういう意味なのね、といった具合に、星に関する知識も得られます。

  • とうとう最終巻!
    個人的にはもっと続いて欲しいような、でもこれくらいでスッキリ終わってくれてよかったような、複雑な心境での最終巻でした。
    とはいえ、いつも通り心温まるエピソードの数々。
    何度も読み返したくなる作品の一つになりました。
    「雑貨店とある」も大好きで読んでいますので、とあるの世界と微妙につながっているのも嬉しい……!

  • 正直言って天文にはあまり興味がなくてややこしい説明を斜め読みしてしまってましたが、物語自体は超絶面白いです!!

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  • ○○だよ という文末が多くて、なんとなく自分ごとじゃないというか、ふんわりした雰囲気だなと思った。そんなたくさん読んだことないけど、宮沢賢治の文章もこんなんじゃなかったかなぁと思いながら読んでいた。

    ないものはないしあるものはある、あるなら神話だって創作だってかまわない、みたいな文章、本好きとして嬉しいなと思った。

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