持続可能な低炭素社会

  • 北海道大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832967083

作品紹介・あらすじ

●「序文」より
 人類が,水の惑星ともいわれる美しい地球を,初めて宇宙から観てから50年が経った。その美しいはずの地球は,人口増加による食糧問題,急激な工業化にともなう水質・大気汚染の顕在化,それに化石燃料などの大量消費によるエネルギー危機など,人間活動により,地球環境の劣化をもたらしてきている。
 特に,化石燃料の利用拡大にともなって発生する炭酸ガスは,地球温暖化という地球規模の環境に大きな影響を及ぼすとともに,我々人類の持続的な発展を阻害することにもなる。これまで,大量の化石燃料などを消費してきた我々先進国の責任はきわめて大きいといえる。
 本学は2006年,「持続可能な開発」国際戦略本部を設置し,人類のサステナビリティ達成に向けた教育研究を積極的に推進してきた。2008年7月,北海道の洞爺湖において,先進国首脳会議(G8サミット)が開催された折,本学においても,その前後4週間をサステナビリティ・ウィークスと定め,約40のサステナビリティに関する国際シンポジウムやフォーラム,それに市民向けの公開講座を実施した。そのなかで,大学院共通講義として,「持続可能な低炭素社会」を設け,一般の方々も巻き込んだ対話型の講義を実施したが,それをまとめたものが本書である。内容は,環境劣化・地球温暖化といった基本的な環境変化のメカニズムから始まり,続いて,環境経済学や国際環境法といった立場から,低炭素社会に向けての制度論を展開し,最後に低炭素社会の実現に向けての新たな技術開発の現状と近い将来,世界最大の炭酸ガス排出国となるであろう中国の取り組みについて述べていて,国,地方そして我々個人,それぞれのレベルで低炭素社会の実現を考える指標を与えている。わが国を代表する研究者により執筆された本書が多くの方々に読まれるとともに,わが国の低炭素社会への認識が高まり,移行のスピードが早まることを期待する。
  2009.1.13
                                     北海道大学総長・佐伯  浩

感想・レビュー・書評

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  • 地球規模で見る環境問題という切り口から、将来展望と、そのための対策まで幅広く取り扱った書籍だった。現代における環境問題はもはや一つ視点では解決できる代物ではなくなってしまった。問題を解決するためには行政・地域住民・専門家など、様々な立場の人々と意見交換をしていく必要があるだろう。その時に正しい答えを出すことが出来るのか。それは難しい問題である。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:519||Y
    資料ID:51000299

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著者プロフィール

愛知学院大学経済学部教授,北海道大学名誉教授。1978年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。専門は,環境経済学,産業技術論。北海道大学経済学部講師,同助教授,同教授を経て,2015年より現職。著書に,『ハイテク汚染』(岩波新書,1989年),『環境経済学講義』(岩波書店,2010年),『グリーン・エコノミー――脱原発と温暖化対策の経済学』(中公新書,2011年),『脱原発と再生可能エネルギー――同時代への提言』(北海道大学出版会,2015年)など

「2016年 『公共政策学の将来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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