- Amazon.co.jp ・本 (12ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834000177
感想・レビュー・書評
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永くよみ継がれている絵本だと知り、図書館で借りた
「ちいさな こえで よむ おはなし。
そっと そっと そっと……
はいいろの はりねずみたちの
しずかな しずかな おはなし。」
装丁とこの冒頭と、ほんとうに、静かな静かなおはなしだ
おおかみの息遣いや、はりねずみの小さな足音が、また、森の静けさを際立てる
緊張は一瞬の静寂なのかもしれない
夜によみたい -
はりねずみの家族は夜の散歩に出かけます。そこに待ち受けていたのは2匹のおおかみ。はりねずみの親子は体を丸くして針をとがらせ、じっと我慢します。しつこいおおかみもやがてあきらめて・・・。
しずかなよるの道をのんびり散歩するはりねずみ。そこにおおかみの登場で、しずけさの中に緊張感が走ります。ちいさなはりねずみくんもがんばれ!と思わず応援してしまいます。
真夜中に繰り広げられる動物たちの駆け引き。けれどこれはしずかなしずかなおはなし。
そっと見守りましょう。そして安心しておやすみなさい。 -
単純明解な絵本
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夜の散歩に出掛けたハリネズミ一家。そこへ狼が現れ、ハリネズミたちは丸くなって身を守る……
図書館本。
これまでに読んだ絵本の中で、最薄と言えそうな薄さにびっくりした。
ロシアの絵本にわりと多い、読み聞かせに向いていそうな作風で、やわらかいタッチの水彩(たぶん)で描かれた動物たちや森もすごく良い。
猟師が来たことに気付いて慌てた、雄狼のセリフが爆笑もの。図書館で読んではいけなかった……。
『おれも はりねずみの まねをして
まりのように まるくなろうか。
はなや しっぽを かくそうか!』
んなこと考えてないで、はよ逃げろって!(笑) -
夜の森のハリネズミの親子が主役の、題名どおりとても静かな、そして少しこわいお話。
同時期にスターリンの死亡前後頃のロシアが舞台の小説を読んでいて、これもロシアの古い絵本とのことで、「この話はもしかして何かの暗喩?」と思わないでもなかった。絵もロシアらしい、すこし暗い美しさ。 -
表紙のハリネズミの絵が愛らしくて、思わず手に取った本。
心にぐんぐん来る内容。小さい頃に出会っていたら大好きになっていただろう一冊。
朗読欲をかき立てる絵本です。 -
なんてすごい絵。
抑えめな色づかいといい、動物達の質感といい、静かな景色といい
見事に夜が表現されていて見入ってしまいます。
まるで目の前で今、描いたような絵。
水をたっぷりと含ませた筆をすべらせて。
親子のハリネズミ。
真夜中の道を歩く音が可愛い。
(だって「とぷ とぷ とぷ」ですよ!)
小さい小さいハリネズミが歩く音ですから、ほんとうに小さい音なのでしょう。
それが聞こえるくらい、しずかな夜。
そこに狼がやってきてハリネズミに襲いかかる。
体の小さなハリネズミがどうやって危険から身を守るか。
親子の命はどうなってしまうのか…。
この絵本は、とにかく夜。
夜に読んで欲しい。
できれば、お布団に入って子供と一緒に。
静かに静かに読んで欲しい。
子供の息遣いや鼓動が伝わってくるすぐそばで。