だいくとおにろく

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  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834000856

感想・レビュー・書評

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  • 川に橋をかけたい大工が困っていると鬼が現れ、大工の目玉と引き換えに橋をかけると言うが…。横長の絵本いっぱいに迫力のある鬼の絵が描かれていて、鬼と大工の押し問答にハラハラドキドキさせられます。4歳くらいから

  • 昔話らしい渋い感じの絵だが、色彩の美しさがある絵本。
    流れの速い大きな川に橋を架けることを頼まれただいくと、その川にいる鬼との絶妙なやりとりおもしろさと、怖いものに対する意識と感じ方の教えを感じたようにな気がしました。「鬼が怖い!」と思っている子どもと一緒に絵本の中の世界を楽しんで、元気よく鬼退治を!!【幼児向け】

  • こどもたちに読み聞かせすると、いろいろな感想が出る。
    「よくおにの名前をすぐ当たられたのはすごかった」
    「ここの鬼は鰓呼吸できるのだな。なぜ勝手に橋のを作ったの」
    「なぜ出まかせを言う必要があったのか」
    「なぜ鬼は名前を呼ばれたら、消えてしまうのか」
    「勝手に作って、迷惑だ」
    「川の中から鬼が出てくるのがすごい」
    相手に名前を知られたら、呪いがかえってしまうという宗教観からきているのだと思う。おもしろさと不思議さがつまった作品だ。

  • 読み聞かせはどの学年にも幅広く使える。大工の存在をしっかり心に描いて、でも始めは怖すぎないように。子守唄の中に出て来る「おにろく」という名前の部分が大事。(6分)

  • 4分半
    遠目がきく
    読んで楽しい
    名前を言い当てられて消える鬼

  • 親が処分したもの
    中古購入

    古本屋で見かける度に気にかかる
    子どものころは目玉を取られる怖さが
    まだわからなかったので
    怖くはなかった
    アリを見つけると
    特に意味もなく踏み潰すように
    あっけらかんとしていたのだろう
    怖くはなかったけど
    ことの重大さは幼いながらに感じつつ
    どうやってやっつけるのかなって
    引き込まれていました
    最後まで読んだらもうこっちのもの
    どうなるか知ってるから
    何度も読んで
    自分も大工になった気で
    あのセリフを叫んでたなぁ

    私は漫画も絵本もまず絵で決めるので
    絵が嫌だから読みたくないと言って
    長いこと読んでもらわなかった
    ある日あまりにも暇で読んでみたら
    ハマってしまうという
    読まず嫌いはいけないですなぁ

    半額セールをやっていたので購入
    店によっては高値なので有難い
    全部カラーだった気がしたけど
    カラーとモノクロページが交互にくる作り
    調べたところによると
    昔の印刷の手法によってこうなったらしい
    そのおかげで盛り上がるところはカラーになるように作り
    印象深くなるようになってるらしい
    私が勘違いしていた理由は
    カラーページの色合いなどに魅せられて
    モノクロページはとばして見ていたから
    調べることによって幼少期を思い出すきっかけを与えてもらった
    あと鬼の鼻を長く描くことで
    お人好しな感じを出したそう
    人間味を感じる鬼だから
    愛される絵本なのかな

    名前を知られると消える理由は
    本当の名前は自分の全てを表すもので
    とても重要なことを知られたから
    だから陰陽師などでは
    本当の名前を知ることができれば
    思いのままに操ることができる=使役
    千と千尋でもハクの本当の名前を思い出して助けることができたってわけ
    オカルト好きなのでこれは今ならわかる

  • 私のこどものころによく読んでもらって、すでに諳んじている絵本。
    実家より持ってきて読み聞かせる。
    M5はすっかり気に入って何度も持ってきて何度も読んでる。
    だけど、いつもだんだんと怖くなるようで徐々に私のそばに寄ってきて、最後は腕につかまりながら聞く。
    「はやく、はやく、知ってるから。言うから!」ってせかすし。
    間違えている名前を、周囲の人で言うのが面白いのになあ。
    そんな余裕はないらしい。

  • この話はこどもの頃によく読んでもらった。大人になってから読み返すと、不思議に感じる部分がある。鬼は渡来人技術者を意味するのか、よそのムラの人を意味するのか。橋を架ける技術と、自然にあらがうことなく生きようとする人間の暮らしと。様々な憶測が飛び交う。

  • 季節…なし
    対象…幼児〜低
    内容…鬼と知恵くらべ 名当て

  • 流れが急で何度も橋が壊れる場所に、有名な大工が橋をかけるのを頼まれる話。

    鬼に目玉を取られたく無ければ名前を当てろと言われて、逃げてる最中にヒントを聞きつけたあと、ハッとして家に帰って寝る、という件の意味がよく分からなかった。
    逃げ続けて疲れてるから取り敢えず家に帰って寝たってことなのかな。
    鬼の取り引きに対して適当に答えたり、現場を見てもいない橋を作ることを引き受けたり、考え無し過ぎるだろ。
    それでも名うての大工なのか。

    日本の昔話ではなんで鬼の名前を答える時とか、最初わざと間違えて鬼を油断させたりするんでしょうね。
    1回しか答えさせないつもりだったらどうするの?とか思ってしまうし、なんかちょっと余裕振ってて嫌な感じもするなぁと思ったり。

    正解して鬼が消えたところで終わったのが唐突でビックリしました。

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著者プロフィール

松居 直(まつい・ただし):1926-2022年。京都生まれ。同志社大学卒業とともに福音館書店に入社。絵本の出版・編集に従事し、1956年に「こどものとも」を創刊。石井桃子、瀬田貞二、松岡享子などと交流を深めるとともに、加古里子、赤羽末吉、堀内誠一、長新太、瀬川康男、安野光雅、中川李枝子ら多くの絵本作家を発掘。『おおきなかぶ』『ぐりとぐら』『だるまちゃんとてんぐちゃん』など、今なお愛される絵本が生まれた。自身も絵本の文や再話を手がけ、海外の優れた絵本も紹介。日本の絵本文化の発展に大きく貢献した。1993年出版界で初めてモービル児童文化賞を受賞。1996年日本児童文芸家協会より「児童文化功労者」の表彰を受ける。著書に『私のことば体験』(福音館書店)、『絵本は心のへその緒』(ブックスタート)、『松居直のすすめる50の絵本』(教文館)など多数。

「2023年 『絵本とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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