絵とき ゾウの時間とネズミの時間 (たくさんのふしぎ傑作集)

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  • / ISBN・EAN: 9784834001938

感想・レビュー・書評

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  • ガリバーが小人国に流れついた
    背丈が12倍だから食事は王様の12倍だろうか
    体重が1728倍だから食事も1278倍だろうか
    面積が144倍だから食事も144倍だろうか
    実は全部違う
    答は185倍だった。
    何故だろう?

    たくさんの不思議シリーズ傑作集の一冊
    このシリーズ傑作が多いけど
    本川達雄さんの中公新書のベストセラーを
    本川達雄さんの文で絵本化しただけあって
    とっても学びの多い絵本になっていました
    「ブクブク本袋」で司書さんが選んだ本。

    大きいと、いいことがある。
    小さいと、いいことがある。
    大きい動物も小さい動物も、
    みんな生きている。

    ネズミの一生は短い
    ゾウの一生は?長い
    ネズミの心拍数は600回/1分間
    ゾウの心拍数は30回/1分間
    それじゃあ
    ネズミとゾウの一生の心拍数は?
    実は同じなんだ!

    自然て凄いね

    でもこの絵本には
    人間のことは書いていない
    人間の「時間」は、
    自分で測れ、ってことなのかな?

    • みんみんさん
      kumaさん初めましてm(__)m
      いつも素晴らしいレビュー読ませていただいてます。
      わたしのお恥ずかしいレビューを選んでいただき
      ありがた...
      kumaさん初めましてm(__)m
      いつも素晴らしいレビュー読ませていただいてます。
      わたしのお恥ずかしいレビューを選んでいただき
      ありがたいやら小っ恥ずかしいやらです。
      これからもよろしくお願いします〜\(//∇//)\
      2022/09/29
    • kuma0504さん
      みんみんさん、こんばんは♪
      「おじさんはハゲですか」と何回も質問したこと(←傑作です)を紹介しようかとかなり迷ったんですが、

      プチあしなが...
      みんみんさん、こんばんは♪
      「おじさんはハゲですか」と何回も質問したこと(←傑作です)を紹介しようかとかなり迷ったんですが、

      プチあしながおじさんブームになっていることの方が、興味深くて、ああいう紹介になっちゃいました。

      これからもよろしくお願いします。
      2022/09/29
  • 動物生理学を専門とする本川達雄さんの、92年に出た新書版の絵本バージョン。
    新書版の方は93年に講談社出版文化賞受賞。
    こちらの科学絵本では、あべ弘士さんのおおらかでユーモアたっぷりの絵が描かれている。

    あまりの面白さに、どうして最初に新書版で読まなかったかと猛省中。
    ロングセラーの理由は、最初の見開きページでぐっと引き込まれるのですぐに分かる。

    『ガリバーが小人国に流れついた。
      すさまじく大きな人間じゃ。なに、背たけがわしの12倍もあるのか。
      さぞかしたくさん食べるのであろう。12倍食べるのじゃろうか? 』

    ここから博士たちが計算していく。しかし、そもそも何を基準に計算していくのか。
    体重?表面積? ・・・正解が提示されているが、そこまでの導き方が面白い!
    小さなネズミから大きなゾウまでの、体重と食事量の関係、体重と体重1キロあたりの食事量の関係、更にすすんで体重と時間の関係。
    体重が増えるにつれて時間がゆっくりになるという事実。
    この場合の時間というのは、1回呼吸する時間のことであり、心臓が1回打つ時間のこと。
    一生の間に心臓が打つ回数は、短命のネズミも長命のゾウも、みな同じ15億回だという。
    焦ってせかせか生きても、ゆったりおおらかに生きても、命の時間がみな同じだとはね。

    すべての哺乳類にこの原則は当てはまるらしく、例外中の例外はナマケモノ。
    心拍数も呼吸数もずっとゆっくりで、使うエネルギーも少ないらしい。
    それで、同じ大きさの他の生き物に比べて寿命が1,5倍も長いのだという。
    本川さんはこのナマケモノが大好きで、末尾の見返しの部分にご本人の作詞作曲による「ナマケモノのうた」が掲載されている。
    「へええ!」「へええ!」と何度も感心した後で、「ぼくのなまえは ナマケモノーー♪」と歌って楽しむ作りだ。生物学の、とっても楽しい入門書。
    (そう言えばしろくまカフェでもナマケモノさんは本当にゆっくりゆっくりだったわ)

    ところで、この本を読み聞かせに使われたことのある方に質問。
    小文字のテキスト部分、計算式の部分も読みましたか?
    もしこのレビューが目にとまったら教えてくださいね。

  • kuma0504さんの本棚で見つけました
    むか~し中央新書で読んだのですが
    「おー!」と思った以外覚えていません
    これはあべ弘士さんのダイナミックな絵で
    とても分かりやすい
    小さい動物、大きい動物
    それぞれ長短
    でも驚くことに、 一キログラムの体重あたりにすると
    一生に食べる量も使用するエネルギーもおんなじなんです!
    ラストの絵と文が印象的です

    ≪ それぞれの 動物の時間 それぞれに ≫

  • 面白い。
    低学年の娘にはちょっと難しかったみたい。
    でも高学年の娘には理解しやすかったみたい。

  • T図書館
    ブフログきっかけ
    高学年向き

    絵が好みでなかった
    理系の絵本という感じ
    ・動物は体重が増えると食べる量も増える
    でも食べる量は、体重の増え方ほどは多くは増えない
    確かに大きい動物ほど体重の割には食べない
    小さい動物は体の割に大食い、しょっちゅう餌を食べている

    ・大きいとマイペース
    象は体重の割には表面積が小さい
    食べ物が手に入れられなくても長い間 耐えていける
    ネズミのように体が小さいと一生が短い
    環境の影響をまともに受けるので、新しい環境にあった子孫をすぐ作り出せる

    ・象もネズミも心臓は15億回打つ
    全く同じだけ生きて死ぬことになる

  • 中公新書の方のレビューを見て、難しそうだと思ったので
    小学校中学年向けのこの絵本を読んでみました。
    とても面白かったし、やっぱり中公新書も挑戦してみます。

    自分は理科の落ちこぼれなんですけど
    こういう絵本を読んで少しずつ理解するのも手だなと思いました。

    絵を描いたあべ弘士さんは旭山動物園の飼育係だったかたで

    >飼育員達の間で話し合った行動展示の夢を絵として残し、
    旭山動物園復活の鍵となった(WIKIPEDIA)

    だそうで、動物とずっとかかわってきたかた、
    愛情に満ち溢れた絵を描かれます。

  • 自然科学、特に生きものに少しでも関心をもってもらいたくて、本を紹介しているが、(伝え方がヘタで・・・)この絵本は特にオススメ。あの小難しい中公新書が、あべ弘士さんの絵と本川先生のことばでこんなに変わるとは。小さい動物は、短い人生を全力で、大きい動物は、ゆっくりのんびりと。一生を生き抜いた感想はあんがい同じかもしれない。早く死ぬからかわいそうなんてことはない。イヌにはイヌの時間が。イヌの時間の中で生きている。16歳生き抜いた愛犬が死んだ直後に出会った絵本。泣けました。(R)

  • 息子7歳9か月
    息子が喜びそうな本を図書館から借りてきて読み聞かせ…最近は息子が一人で読むようになってきて、母はサミシイ。

    〈親〉
    絵が好き ◯
    内容が好き ◯

    〈子〉
    何度も読む(お気に入り) ◯
    ちょうど良いボリューム 
    その他

    息子がなんとか理解できるところだけをよみきかせ。
    (おうさまと家来の会話部分が楽しいらしい)

    グラフをつかった説明のところは難しくて、すんなり頭に入ってこない…

  • 勉強になりました。ゾウにはゾウの時間。ネズミにはネズミの時間。動物たちには、それぞれにちがった自分の時間があり、それぞれの時間の中で生きている。奥が深い。

  • おもしろい。期間が短いからって生きる時間が短いって訳じゃないのか。どの動物も一生涯で打つ鼓動の数は一緒だとは。なんて不思議でなんておもしろい。それぞれの生きものがそれぞれの時間をそれぞれの感覚で生きている。「たくさんのふしぎ」は大人も子どもも「おもしろい」から始まる学びの入り口。とてもいい。

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著者プロフィール

生物学者、東京工業大学名誉教授。

「2019年 『生きものとは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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