プラム・クリークの土手で―インガルス一家の物語〈3〉 (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834003819

感想・レビュー・書評

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  • 大草原を苦労して開拓したものの、政府から立ち退きを迫られそうだと知った父さんは、さっさと新天地をめざし、ミネソタ州へ。
    初めて学校へ通い、いじわるネリーに出会う。

    イナゴの被害にあったり、草原の火事にあったり、でもやっぱり家族一緒に乗り越えていくんだよなぁ。たくましい、っていうかこれがあたりまえだったのだろうな。

  • またお引越し。土の中の横穴の家にびっくり。でもちょっと魅力的だった。かあさんえらいよ。とうさんがまた家を建ててお引越し。今度は丸太じゃなくて板作りの家。みんな家族を思って誠実に生活しているのがしみる。イナゴたいへんなんだな…吹雪も怖い。ローラとメアリイは学校に行くようになって、意地悪な子がいたりするけど、世界も広がってゆくのだなあ。教会にも行くようになったり。来年は小麦がたくさんとれるといいな…自然は厳しくて、たいへんなことも多い暮らしなんだけど、なんというか、なんとも言えず、豊かさも感じる。

  •  ローラ7歳~8歳。
     この物語を最初に読んだ小学生の時,ペットとパティとバニイが行ってしまう場面があまりに悲しくてそのまま物語の中に引き込まれた。初めての板作りの家や学校,ネリー・オルソンとの出会い。クリークに流されそうになったり,ヒルにとりつかれたりする冒険心溢れたローラだが,大きな森のクリスマスの日からずっと布人形のシャーロッテを心から大切にしている一面も持っていて共感できたものだ。最も印象的だったのは恐ろしいイナゴ陽気(グラスホッパー・ウェザー)のこと。あっという間にやってくるミネソタの吹雪や,雪の中で3日も過ごしたとうさんも忘れられないエピソードで,本当に印象的な話が目白押しな1巻だと改めて思った。
     キャロラインの物語を読んだ後なので,キャロライン苦労するなぁと思いながら読んだ。

  • イナゴ怖いよイナゴ
    ヒルはさすがにやりすぎだよローラ
    結局大自然には敵わないよ

  • プラムクリークに落ち着いたインガルス一家。新しい家を建て、小麦は豊かに実り、何もかもうまくいく――はずだった。
    大小さまざまな困難が一家を襲う。どんなときも敢然と立ち向かい、力をあわせて乗り越えていく一家。家族がとうさんに寄せる信頼の厚さ、それに立派に応えるとうさんの強さに、何度も何度も胸が熱くなった。
    ローラももう、完璧に守られた幸せな子どもではいられない。けれど、困難や新しい局面に出会うことで人は成長する。あいかわらずちっとも「いい子」ではないけれど、生きる力や喜びにあふれ、人を思いやることができるローラ。とうさんが、そして作者自身が、ローラを深く愛し、誇りに思う気持ちが伝わってくる。

  • こ、これはまさにドラマ版の世界ではないの!
    子どものころ「大草原~」よりこっち読んでいたらよかったんだなぁぁぁ。あー知らなかった。
    ネリーも出てくる。ドラマと同じ、立て巻きロールのやな女。
    ローラとメアリイの会話を読んでいると、あの吹き替えの声が聞こえてくる。

    インディアンテリトリーから北上してミネソタのプラムクリークにやってきた一家。初めての学校、初めてのパーティ、初めての教会、初めての教会でのクリスマス--ローラの世界は大きく広がるのです。

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    (p.110)
    かあさんは、そのあと、サンタクロースについて、もうひとつあたらしいことを教えてくれました。サンタクロースはどこいでもいるだけでなく、いつでもいるのだということを。だれでも、自分のことよりひとのためをまず第一に思う気持ちになれるとき、いつもそこにはサンタクロースがいるのです。
    クリスマス・イヴというのは、みんながひとのためを思う時なのです。その夜こそは、だれもかれも、みんな自分勝手な考えをわすれ、ほかの人たちのしあわせを願うからこそ、サンタクロースがあらゆる所に現れるのです。そして、朝になると、それが形になって見えるのです。かあさんは、そう話しました。
    「もし、だれもかれもが、いつでも、ほかの人みんなのしあわせを願っていたら、いつでもクリスマスなの?」ローラがきくと、かあさんはいいました。
    「そうですよ、ローラ」。

    こうして、ローラとメアリイは、とうさんのためだけの馬をクリスマスプレゼントに願う。
    また、前巻で、キャリーにきれいな石をあげたくなくてメアリイの良い子ぶりに腹を立てていたローラは、今回はやさしい気持ちで、キャリーにあげるボタンのネックレスを作ります。

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    「25 ギラギラ光る雲」でのイナゴの大群の恐ろしさ!!ぞぞぞ…
    そんななかでもへこたれないとうさん。「たとえイナゴのやつがどんな災いをもちこもうと、われわれはぜったいにへこたれないってことだ!」
    そして、かあさんとローラとメアリイは、食べ物が何もないなか、
    「とうさんのために、知恵をしぼって、特別な夕食をしたく」するのでした。
    こういう暮らし方、生きる姿勢が素晴らしいなといちいち感動します。いちいち引用できないほどそこかしこにあらわれますね。

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    ローラやメアリイが何かプレゼントをもらったりうれしいことがあったときにものもいえないほどの状態になって心から喜ぶ様子が、わたしにはたまらなくいじらしくて可愛くて、目頭が熱くなる。
    何かを大切にする様子も。
    ・学校で使う石板を買いに行くところ。
    「『それに、もうすぐジャガイモもとれるし』かあさんはいい、その銀貨をハンカチにつつんで、メアリイのポケットの内側に安全ピンでとめつけました。
    メアリイは、大草原の道を歩いていく間ずっと、そのポケットをにぎりしめています。」(p.188)

    ・教会でのクリスマスで。
    「こんなクリスマスは、生まれてはじめてでした。大がかりな、はなやかなクリスマス、教会ぐるみのすばらしいクリスマスです。ランプがそこらじゅうに輝き、おおぜいの人が集まり、にぎやかにわらい声と話し声がみち、会堂のなかはしあわせではちきれそうでした。ローラは、この立派ではなやかなクリスマスがぜんぶからだのなかへはいってしまったようで、胸がいっぱいではちきれてしまいそうでした。」(p.305)
    最後の文章、素晴らしい。その感性が、素晴らしいと思う。

    その上、ローラは毛皮のケープとマフももらうのです。ネリーが自慢してたケープよりも立派なのを。

  • 家族だけで完結していた生活から近所や学校と変わっていくこの回。

    一番記憶に残っているドラマシリーズの世界だ!

    ネリーは原作でもイヤな子で、ローラならずともいらっとさせられる存在。
    いなごの害や厳しい寒さ。古きよきアメリカの生活。

    目に浮かぶような丁寧な描写。

  • この巻だいすきなんだ\(^o^)/
    森や大草原で、家族だけで暮らしてきたローラが、はじめて他人と関わりあっていくとこ、成長していくとこ、キラキラしてる生活、クリスマス、だいすき♡
    イナゴはほんとにぞっとするけど、
    あとヒル。

  • 清く貧しく美しく。インガルス一家の物語の中で一番好きなお話たち。病院の待合室で読みながら泣いてしまった。

  • 荷物のすべてを幌馬車に積んで、ひたすら西へと大陸を横断していくインガルス一家の話。
    ほぼ実話に基づいているということで、あまりにも環境が違う私にとって、ローラたちの生活のなにもかもが新鮮な驚きでした。

    おりしもNHKでドラマが放映されており、毎週欠かさず観ていたので、私の小学生時代はローラと共に過ごしていたといっても言い過ぎではありません。

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著者プロフィール

1867年、アメリカ北部のウィスコンシン州に生まれる。1932年、西部開拓時代の体験をもとにした自伝的小説、『大きな森の小さな家』を発表。『大草原の小さな家』『プラム・クリークの土手で』などとあわせ、「小さな家シリーズ」として世界中で読まれてきた。テレビドラマの「大草原の小さな家」は、このシリーズをもとにしている。1957年、90歳で亡くなる。



「2017年 『小さな家のローラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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