ぐりとぐらとすみれちゃん (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)

  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834006339

作品紹介・あらすじ

野ねずみのぐりとぐらのところに、すみれちゃんがかぼちゃを持ってやってきました。とびきり大きくて、とっても固いかぼちゃをすみれちゃんはお母さん秘伝のダイナミックな方法で見事に割ってくれました。さあ、かぼちゃのお料理の始まりです。「お料理すること、食べること」が大好きなぐりとぐらに森の動物たちも加わって、かぼちゃのごちそうがたくさんできました。みんな、おいしくておいしくて、おなかいっぱい食べました。

感想・レビュー・書評

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  • 「ぐりとぐら」シリーズの7冊目。ぐりとぐらの「お話の本」としては最後の1冊です。
    シリーズの他の作品と同様に、子どもが生まれる前に先走って買ってきたはいいものの、聞いてくれるようになり、読んでやれるようになったのはほぼ5年後でした。

    ぐりとぐらの家に、すみれはらっぱからすみれかぼちゃをお土産に背負ってすみれちゃんが訪ねてきました。お土産の大きな大きなすみれかぼちゃを割ろうとしていたら、それを見つけた森のみんなが集まってきて、ぐりとぐらがすみれかぼちゃで作った数々のお料理をみんなで食べて、みんなと仲良くなったすみれちゃんはすみれはらっぱに帰って行きました…というお話です。

    子どもは気に入っているようで、「読んで」と持って来る回数はおそらくシリーズの中で一番。固いかぼちゃを割るために、空高く上がるほど強くバウンドさせたり、割れたかぼちゃの周りでみんなで万歳したりといった動きのある場面や、森のお友達みんなとすみれちゃんがお料理を待っているところ、ごちそうを食べているところ、さようならするところなど、登場している動物や、食べ物が多くて、「うさぎと、りすと、くまと」…とか、「これはかぼちゃコロッケ、これはかぼちゃドーナツ」とか、絵探しをして楽しめる場面になると、楽しくなってそこからなかなか先に進めません。

    かぼちゃが固くて大きいこと、普段家で出てくる天ぷらか煮物の他に、いろいろな料理にできることも意外だったようです。でも離乳食に一生懸命かぼちゃを潰して出して、口の周りが真っ黄色になったのはやっぱり覚えていないようです(当たり前ですね…)。

    一方で、読んでやる大人の側の目で見るとすぐに余計なことを考えてしまうのです。
    「すみれちゃん」って、何かの隠喩?何かの象徴??そんなわけない、これまでお友達になったくまだとかうさぎだとかが女の子に替わっただけなのは間違いないとおもうのですが、すみれはらっぱからすみれかぼちゃを背負ってきたすみれちゃん、って言われると何かあるのかなあって勘繰ってしまいます。

    あと、いつものことですがぐりとぐらのお料理スキルに劣等感を覚えます。
    間引いたにんじんの葉がしっかりオムレツに入っているとか、『かぼちゃ りょうり いろいろ』を読んで勉強しているとか、もう本当に敵わないなと思います。まあ張り合うようなことでもないのですが…。


    さて、これで「ぐりとぐら」シリーズを通して読んだことになります。

    全巻でずっと共通していたのは、ぐりとぐらをはじめとする登場人物(動物)たちの可愛さです。二本足で立たせて帽子とオーバーオールを着せて、それ以外は動物のまま、という擬人化は絵本ではよく見かけます。ぐりとぐらはそんななかでも、顔が人に近いバランスになっているうえ、作中で唯一目が白目+ハイライトになっていて、親近感を覚えやすくなっています。同じ服装で色だけが青と赤と対照的な2匹がおんなじ行動をして見せることが加わって、可愛さが爆発してるんじゃないかと…何を分析しているのかわかりませんが、とにかく二匹が可愛いという話です。
    他の動物たちも点目なのにちゃんと表情がわかるようにかわいく描かれていたり、お茶のカップがぐりぐらサイズに合わせてものすごく小さく描かれているのも、あと豚の子だけつま先が蹄になっているのも萌えポイントです。

    そして、そのぐりとぐらの「ていねいな」生活ぶりに、懐かしさを感じます。きっときっと、にんじんの葉や、間引いたにんじんや、たんぽぽの葉が普通に食卓に上り、カステラは手作りで、かぼちゃが食卓の甘みの主役で、お掃除はほうき・はたきと雑巾で、チョッキは手編みだった頃があったに違いありません。
    古くからのロングセラー絵本は、刊行された頃の時代性が伺えて、面白いと思います。
    …まあ、自分にそんな暮らしができるかと言われたら絶対無理ですが。


    そう言えば、「ぐりとぐら」が小学校の教科書に載ったって何かで見かけたんだけど…今でも載っているんでしょうか。教科書で「ぐりとぐら」が読めるなんて、今時の小学生が羨ましいですね。

  • ぐりとぐらに人間がでてくるお話。

    すみれちゃんは読者の代表かもしれない。

    ほんわかした話の先に,子供の命の大切さを伝えることができるのかもしれない。

    歌う人が多いことと、各国語も出ていることを知るのに
    http://booklog.jp/item/1/483401777X
    を合わせて読むとよいかも。

    http://researchmap.jp/job1rmiak-45644/
    にまとめを作成中です。

  • かぼちゃを投げて割るワイルドなすみれちゃん。
    かぼちゃづくしで、秋にぴったり。

  • 2歳11ヶ月
    ぐりとぐらを素直に好きになれない天邪鬼な自分もいるのですが、なかなかどうして…私は結局子供時代ぐりとぐらが大好きだったし、子どもの食いつきも明らかに違う。ぐりぐらの不思議な多幸感。今回は、すみれちゃんという女の子への目線がとても優しい。

  • すみれちゃんがかぼちゃを割るところが印象的でした。
    おいしそうな食べ物がいっぱい出てきます。

  • 畑仕事に精を出すぐりぐらのところにすみれちゃんという女の子が遊びに来る。かぼちゃを持って

    それでみんなでかぼちゃ料理をする

    いいはなしだなー
    かぼちゃだいすき

  • 「おかあさんは いつも こうするの」

    待って待って、すみれちゃん。お母さん、本当にこうするの? そうなの?
    読み聞かせしながら「すみれちゃんのお母さん、やべーな」と思わずつっこんでしまった(爆笑)

    息子のお気に入り。

    ぐりとぐらの
    「ぼくたちの はたけは たいしたものだ」
    「ぼくたち りっぱな おひゃくしょうだね」
    「これは せかいにひとつしかない すみれかぼちゃ っていうんだ」
    など、台詞が好き。「たいしたものだ」とか「おひゃくしょう」とか。そんな言葉が好き。

  • 食事のシーンが多く、とてもおいしそうと思いながら読みました。
    とくにかぼちゃが食べたくなりました。

  • 長女が小さいときに母が買ってくれた本。読むたびに、すみれかぼちゃがどんな味か考えてしまいます。料理したら、みんなにふるまうのは、ぐりとぐらの常識??

  • おもしろかったけど、かぼちゃが嫌いだから世界に一つしかないすみれかぼちゃでも食べたくない。

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著者プロフィール

なかがわりえこ

「2009年 『ぐりとぐらのあいうえおと1・2・3 (2冊)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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