みんなの家出 (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834027983

作品紹介・あらすじ

フミが図書館で手に取った一冊の本、『どっちが家出?』-そこには、「家を出る」ことをめぐるふたりの女の子の、それぞれちがった行動が描かれていました。"理解のない親に反発して、ちょっとだけ姿をくらますこと""早く自立できるように、ひとり暮らしの力を身につけること"。さて、どっちが、ほんとうの家出なんだろう?考えあぐねたフミは、作者に手紙を出してみることにしました…。小学校中級から。

感想・レビュー・書評

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  • ページをめくって、扉の辺りに載っていた英語題がかなりの意訳だったので、あれ?と思っていた。
    読み進め、後半でその英題に繋がった時には声が出そうに。
    読み終えて本を閉じ、今度は日本語題を改めて見ると胸がいっぱいになった。
    ああ、なるほど…!
    大人のやり取りもきっちり書かれていて、子どもだけでなく大人も感じるところが多い作品だった。
    手紙の使い方、章のタイトルも上手い。
    娘がもう少し大きくなったら手渡したいな。

  • 読書感想文用に借りた「どっちが家出?」という児童書を軸に、家出について考える。答えがでないままフミは、作者に手紙を出すことにした。このアイデアを実際にしてみてもいいなと思った。

  • 小学4年生のフミは読書感想文のために読んだ本『どっちが家出?』は、二人の女の子がそれぞれちがったタイプの家出をする話。どっちが本当の家出か、分からなくなったフミは、本の作者に手紙をだすことにする。その手紙を受け取った作者は、あらためて自分の作品について考え・・・
    内容は面白かったが、作者の方の家族の話などは、親戚関係が込み入ってて子どもに分かるのかな?という内容だった。挿絵もなぜか登場人物が動物であらわされており、混乱しそう。また、フミのお母さんがフミ宛の手紙を勝手に開けて先に読んでしまう行為に違和感が。親だからと言って子どもの手紙を読むことは、今はあまり許されないことだと思う。
    フミと読んだ本の作者に手紙を送るという行為はドキドキするし、家出についての考え方は面白かったが、子どもに薦めるには、細かい点で色々気になる。

  • 読書感想文を書くために図書館に本を借りにきたフミ。そこで見つけたのは、自分の名前と似ている作家が書いた、二人の女の子が家出をする「どっちが家出?」という本だった。フミは果たしてどちらが本当の家出なのかが気になり、作者に手紙を出して聞いてみることに…

    どうして人は「家出」を夢見るのか?子どもの何気ない夢のようなこのテーマを、子どもの視点と大人の視点を交えつつ、家出、つまりは「家」を出るという時に住処としての家、家族としての家をの不安定さ、けれど縋りたくもなるしそこに心の安らぎも求めたくなる場所として描かれています。そんな「家」をいつかは出る時が来るし、誰にでも出る権利はある。そんな矛盾するかのようなジレンマが面白い作品です。ただし、小学生にはちょっと人間関係がややこしいかも…

  • FM YOKOHAMAのbooks A to Z で北村アナが紹介していて、面白そうだったので読んでみました。子供向けのようですが、大人にも十分読みごたえがあってお勧めです。

  • 挿絵に違和感・・・。
    装丁と挿絵がもっとリアル系というか、今風(ラノベ的な絵といわけなく)だと良かったと思います。明らかに現代の小四女子が主人公のお話しなのに、擬人化された鶴と亀の挿絵です。
    このお話を好むタイプの女の子は、この絵で、手に取らないんじゃないかと心配していまいます。大人の登場人物の方に感情移入しやすものの、お話はそれなりに面白いのに。

  • 子供の頃を思い出した。小学生の頃は、一つ一つをこのくらい真剣に受け止めて読んでいたように思う。

  • どっちが家出なんだろうか?と主人公のフミと同じように、考えさせられる内容でした。
    私は、これからの将来のためにいろいろと準備を重ねていく方かなと思いました。

    挿し絵が、鶴と亀なのはなぜなんだろう…。

  • 夏休みの宿題の読書感想文のためにフミが図書館で借りて読んだ「どっちが家出?」。二人の少女の家出を描いたお話。塾へ行く電車に間違えて乗ってしまい、そのままミニ家出をしたかおりの話と、家出はしていないけれど将来家を出ていくために、料理や家事を祖母から教わっているゆりか。どっちが本当の家出か?
    フミは、自分が抱いた疑問を作者に手紙で質問する。作者の文子は、母親の介護をしながら、フミの手紙を機に自分の家出体験を考える。
    小学生の読者のフミと、大人の作者の文子が交互に語りながら、それぞれの家出(自立?)について考える。
    なぜか、挿絵がフミは鶴で文子は亀。意味があるのかなあ??

  • 小学校中学年向けというよりは、大人向けって感じでしたね…。
    でも、本当になぜ鶴と亀だったのでしょう?

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著者プロフィール

秋田県生まれ。都内の私立小学校教諭を経て、日本児童文学者協会事務局長を長く務め、現在は理事長。児童文学の評論、創作の両面で活躍。

「2021年 『10分で読めるこわい話 2年生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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