キタキツネの十二か月 (福音館の単行本)

著者 :
  • 福音館書店
4.40
  • (3)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834080230

作品紹介・あらすじ

キツネを観れば、ヒトが見える。恋と出産、夫婦の情愛、懸命な育児と痛切な子別れ…森の獣医が記録と記憶にとどめた、キタキツネのすべて。小学校上級以上。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 4.6

  • 竹田津先生のキタキツネ観察記録。

    著者の作品は、子どもたちがもっと小さかったころ『野生動物診療所』を一緒に読んだのが始まりで、それから『家族になったスズメのチュン』『子ぎつねヘレンが残したもの』、絵本の『どうぶつさいばん ライオンのしごと』と手にした。記録物は写真が豊富で、動物たちとまるで本物の家族のように接する著者とご家族の姿がとても印象的だった。


    今回、図書館で本書を見かけ、著者の名前を懐かしく思い借りてみた。

    相変わらずの、仕事(獣医さんであるが、往診した、という一言がたまに出てくるだけで、具体的仕事ぶりについてはほとんど書かれていない)を忘れんばかりの熱中ぶり。本当にキタキツネがお好きなんだなあ。
    著者の根気強さと、溢れんばかりのキタキツネへの愛情に敬意を表したくなる。

  • 獣医であり観察者である竹田津さんの最新刊。
    長年に渡る野生のキツネの観察日記。
    自傷行為をするキツネがいるというところをチラ見して、
    そんなことがと驚いて読んでみました。
    自然の中では、弱い個体は生き抜く事がいかに難しいのか。
    人間は鈍感で図太いよなぁ。
    本当に野生の命というのはなんと儚く輝いている事か。
    人間の傲慢さをあらためて噛み締めてしまいました。
    相手を知ろうとせず、自分の利害のみで判断することの難しさ。
    命を救う獣医という仕事と、観察する事で見えてくる限界など
    さぞかしご苦労があっただろうと思われます。
    でも北国で共生しようとしてる方もいるので、なんとかその方向で
    繋いで行っていただきたいです。
    ナショナルトラストとのフィールドワークもやってるそうなので
    そっち方面もちょっと調べてみたいです。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

獣医師,動物写真家


「1992年 『☆新版☆ 北海道の鳥』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹田津実の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×