- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834080353
作品紹介・あらすじ
日本の哺乳類でオスが子育てに協力するのは、キツネとタヌキと人間だけです。早春から晩秋にかけ、北海道ではキタキツネのおとうさんが育児に大活躍。家族にせっせと餌を運び、外敵から巣穴を守り、子どもには危険な目にあわないよう教育し、餌の取り方を教えます。そして、子どもたちが独り立ちすると、静かに巣を後にします。どこか人間のおとうさんにも似ているキタキツネのおとうさんとその家族を描いた作品です。
感想・レビュー・書評
-
愛らしいキタキツネの成長物語を文章と絵で描いています。
竹田津実さんの本を読むのは、「今日は狐日和―83匹のキタキツネ物語」と「キタキツネのおかあさん (たくさんのふしぎ傑作集)」についで3冊目です。この2冊は、可愛らしく、凛としたキタキツネの写真集ですが。今回の本は、写真集と少しの説明文の「キタキツネのおかあさん (たくさんのふしぎ傑作集)」を竹田津実さんの文章とあべ弘士さんの絵で再構成したものです。
写真集と少しの説明文を見てからなので懐かしく(←そんなに時間はたっていないのですが)楽しく拝見しました。この本は、キタキツネの成長物語を文章で詳しく書き、理解しやすくするために絵を載せています。
まずキツネの生態と交尾から始まり、子育てに多くのページをさき、親離れをした子ギツネたちを描いています。この中で母キツネの役割とお父さんキツネの役割が明確に分かれています。お父さんキツネは、子供が小さいときは、母キツネに邪険にされて子供に近寄れません。ほとんどが狩りをして餌を運ぶのと母と子を守るのが仕事です。
子ギツネが大きくなると、子ギツネの関心は母キツネからお父さんキツネに移っていきます。一緒に何日も狩りをしたり、危険なことを教わったりと大人の準備を始めます。そしてある日、激しく母キツネが子ギツネを襲います。それは、親離れの時期です。その時には、父さんキツネは、すでに旅に出ていっています。
【読後】
人間は、夫婦で子育てをしますが。動物は、多くが母親が子育てをし、父親は子育てに関わりません。日本では、夫婦で子育てをするのは、キツネ、タヌキと人間だけです。本当に雌と雄の役割がハッキリ分かれているのにはビックリします。
読んでいると、北海道の大自然の厳しさのなかで、母キツネとお父さんキツネが役割を分けて子育てする姿がよく分かり、このように子ギツネは成長し大人になっていくのかというのが理解できます。
キタキツネのおとうさん (たくさんのふしぎ傑作集)
2009.04発行/2013.10発行。字の大きさは…中。2021.12.19読了。★★★☆☆
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【バックナンバー】
「たくさんのふしぎ傑作集」のバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「たくさんのふしぎ傑作集」と入力。または、その中から「たくさんのふしぎ傑作集」を探してください。そうすると「たくさんのふしぎ傑作集」の本が一覧表示されます。私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「日本の哺乳類でオスが子育てに協力するのは、キツネとタヌキと人間だけです。早春から晩秋にかけ、北海道ではキタキツネのおとうさんが育児に大活躍。家族にせっせと餌を運び、外敵から巣穴を守り、子どもには危険な目にあわないよう教育し、餌の取り方を教えます。そして、子どもたちが独り立ちすると、静かに巣を後にします。どこか人間のおとうさんにも似ているキタキツネのおとうさんとその家族を描いた作品です。」
続編に『キタキツネのお母さん』もある。 -
竹田津実さんとあべ弘士さんの素敵作品。ちょっと不憫なオトーサンキツネなのです。
-
★★★★☆
キタキツネの食生活に驚き。
雄と雌の子育ての違い(父母が揃って子育てする動物は非常に珍しい。また、雄は必ずしも自分の子どもを育てるわけではないらしい←他の雄の子を育てる)
子別れも雄と雌で違う。
挿し絵は、白がきれいだった。
雪の白、日中の明るい白、さみしい白、緊張感のある白。
(まっきー)