まく子 (福音館の単行本)

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著者 : 西加奈子
制作 : 西加奈子 
  • 福音館書店 (2016年2月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834082388

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まく子 (福音館の単行本)の感想・レビュー・書評

  • タイトルからは内容が全く想像できなかったのですが
    まさか何でも撒く子ども=まく子だとは思いませんでした。

    途中宇宙人やら何やらの話が出てきますが別に荒唐無稽な話ではなく
    とても筋が通った素敵な話でした。
    人に限らず物質は素粒子の集まりでそれが絶えず変化して構成されているというのは
    学術的にも一応真実とされていることでそれを文学的に表現すると
    人は粒が集まって出来ているという言葉に繋がってくるのだと思う。
    感覚的に納得しやすいというかそんな感じでした。

    そして主人公が小学校高学年の男の子なのですが
    小学生のときに自分が何を考えていたかを思い出させてくれるような感じでした。
    今小学校低学年の息子や娘がいますが子供達もこんな思いを抱いていくのかなと
    大人の視点だけでなく理解していかないといけないなと思わせてくれました。
    そんな忘れかけた思いを思い出させてくれ読後感も良い楽しい小説でした。

  • コズエが町を去るシーン以降が×Б▼Ψ…。コズエが慧たちに何を遺し、それを未来にどう引き継くかが判れば、それ以上はミステリアスにもファンタジックにもする必要はなかった(むしろコズエ母娘は窃盗や詐欺で全国を行脚する典型的なオチでも良かった)。たとえば慧と親友、ドノ、ミライ、類、いろは荘の住人が何らかのお告げ(それは幻想的なモノでも、コズエから直接告げられたものでも構わない)によって常盤城に導かれ、でも結局は何も起こらず、ただコズエ母娘が(ペリカンさんのカメラなどと共に)消えていたような展開でも十分だったかと…

  • 2017.05.28読了

    不思議なお話し。
    話の展開は好みではないが、
    そーだよね!
    と思えるところが
    特に最後の方にあり、
    最後まで読んでよかった。

    読み終わってまく子 という題名も
    いい題名に思えた。
    主人公の慧(サトシ)の気持ちの変化がいい。

    私の許容範囲を超えた作品。

  • うーん…私には合わない話でした。

  • 変わることは怖いのだけど。
    「変わらない」を手にしたら「変わりたい」を求めるのかな。
    小さな永遠ではなく、変わって、死んで、再生する。そんな大きな永遠の流れにいると考えたら安心するのかな。

  • 大人になりたくないと抗う少年の不安定な気持ちが描かれていて西さんやっぱり凄い!って思いました。

    ただコズエの存在についてはやっぱり無理(笑)
    えぇぇー!って思うしかないです。
    サラバはすごい好きだったけど西さんのは最近合わないのが多いな…

  • 主人公の男の子・慧(さとし)は、思春期の入り口に立ったばかりの5年生。父親をはじめ自分を取り巻く自分より年上の「大人たち」の行動や反応に、野蛮、不潔、ばかという印象を抱き「大人たち」に近づいていく自分の体の変化を拒絶し、心がついていけないでいる。転校生として慧の前に現れた美しい女の子・コズエは、撒くことが好きで、慧にとってコズエの行動には「子ども」を感じることができた。撒く、という共通の行動を通して、慧はやがてコズエ心を許し、慧の心の葛藤を時折素直にぶつけるようになる。コズエは慧の葛藤に正面から向き合う。コズエは宇宙人で、自分の星で起きていることと慧の身に起きていることを比べていくうちに、永遠ではない儚さの美を悟る。これは慧の葛藤を解く鍵にもなる。慧の「大人」へ、そして「老い」ゆくこと、変わりゆくことへの恐怖が、コズエの言葉を信じることで去り、新しい自分を受け入れる勇気となる。
    コズエが去るシーンでは、一瞬、慧の想いをコズエに裏切られたかのように感じ不安になるけれど、最終的に慧とコズエの想いは通じ合っていたし、コズエと築いた絆は、慧の魂に永遠の想いとして刻まれたのだと思う。そのシーンが、子供らしく純粋で優しく美しいシーンとして強く印象に残った。
    内容とは離れるけれど「まく子」の表紙には、蓄光インクで慧とコズエが撒いた小石と思われる絵が描かれている。暗闇で光るその様子は、宇宙を思わせる。こうした計らいが、この本を、この物語をより一層引き立て、楽しませてくれているように思う。

  • 時代設定は、いつくらいなんだろうなあ。私も自分が大人になっていくことに恐怖や嫌悪を持っていたことを思い出しました。作者は、よく少年の心がわかるなあと感じ入りました。

  • 温泉を生業にした小さな集落に降り注ぐ暖かい光のファンタジー。大人の階段を登る子供達は、ノスタルジックでもあり、デジャヴでもあり、、とにかくファンタスティック

  • 4月
    請求記号:913.6/Ni 図書ID:10048129

  • 西加奈子の作品はどれも想像を超える。
    読み終わった瞬間 すごい!!やられた!!と思う。
    人間にとって大切な永遠のテーマをこんな形で描くなんて。
    永遠でないからこそ美しく 優しい。

    私達は皆その場所から来ているのに、生きているうちに、その場所のことをすっかり忘れ、
    戻ることを怖がるようになる。

    わたしは今まで2回、そちらに戻る者を送る瞬間に立ち会った経験がある。

    主人と愛犬と。

    どちらもすごく穏やかで、その瞬間を静かに
    自然に受け入れていた。

    主人が旅立つ時、わたしはこの本のUFOのような
    大きな光に包まれた。

    一瞬だったけどはっきり覚えている。

    その時に感じた。

    死は怖いものではなく自然なもの。
    ドアを開け隣の部屋に行くように、誰にでも訪れる当たり前のこと。
    そして私達の粒(魂)は永遠なのだ。

    私達は違う粒だから違っで当たり前。
    同じ場所から来て、同じ場所に帰り、
    そしてまた違う人間になり生きていく。

    その事をいつも感じていれば、すべての人を認められ優しくなれる。

    なぜ人間は自分の本質を忘れてしまうのだろう。

    動物はちゃんとわかっている。
    だから死の瞬間も、それを静かに当たり前のこととして受け止める。

    老いることも、死ぬことも彼らには自然なことだ。

    そして穏やかに自分の中、宇宙へと帰って行く。

    西加奈子の作品は、いつも最後にじわーと静かな涙が流れてくる。

    心の奥底から滲み出てくるような涙だ。

    自分が忘れていた世界を、一番大切なことを思い出ささせくれる。

    彼女の作品にはいつも魂を揺さぶられる。

  • 西加奈子の作品には、いつも独特の世界観と強烈な匂い(この場合「香り」ではない)が漂う
    荒唐無稽のように思われる設定の根底に、誰もがどこかに持っている(いた)ドロドロした、でも決して避けて進めないものがちゃんとある
    そしてその中毒性に抗うことが出来ず、また手に取ってしまうんだなぁ~

  • 読了。

    とても好きな流れだった。ファンタジーだった。

    小学生の時のくだらないことで恥ずかしくなる気持ちを思い出した。なんで作者はあの気持ちを覚えているんだろう。大人になるとなんであんなことで恥ずかしかったんだろうって思う感覚をちゃんと文字にできるって素晴らしい。

    やっぱり彼女の作品は好きだな。
    (170305)

  • 私は女だし思春期の男の子の気持ちは理解できないから、慧の変化がくすぐったかった。
    この話には悪い人が1人も出てこない。
    全体に暖かい空気が流れていて読んでてとても気持ちが楽になった。
    ドノやミライみたいな変わった大人ってどの町にもいるけれど、この町の人達みたいに受け入れることって現実には簡単なことではないよな。
    だからコズエはこの町にやってきたんだろうな。
    こんな町に住んでいてコズエやオカアサンに出逢えていたら、きっと、もっと人を信じて受け入れることが自然にできる人間になれるはず。
    でも、この本を読んで知ることができたのだから、人の粒を受け入れられて、私の粒を与えることができるような人間になりたい。

  • 不思議なお話、でもたくさんのメッセージをくれる本。

  • 「信じて嘘つかれるのが嫌だから、最初から信じないのは、い、嫌だし。俺は、全部信じて、じ、自分の頭で嘘だと分かって、分かってから、傷つくんだし。」p177
    ドノの台詞。

    もし私が主人公の立場だとして、転校生の女の子から宇宙人だと打ち明けられたとして、馬鹿正直に信じることはできないだろうと思った。それは、私が主人公の言う「化け物」だからなのかもしれない。
    化け物=大人、になりきれなかったドノだからこそ、人の言うことを真っ直ぐに信じられるのだろうと思った。

    文中には「真っ直ぐ」という表現が繰り返し出てくる。非常に象徴的な言葉だ。しかし、その表現で表される人物は3人しかいない。3人が3人とも真っ当な大人(ないしは人間)とは言い難い人物だ。
    大人とは何か、人とは何かを考えさせられる小説。

  • 17/02/18 ⑫
    一気読み。インパクトある表紙と、クレヨンで描かれた所々にある挿し絵にちょっとびっくりする。
    永遠に続かないから素敵なんだよってそのことばと思考が儚くて美しくて切なくてむぎゅーーーなきもちです。

    ・「慧の粒は増えたり減ったりするの。慧が成長しているのは、自分の粒を手放して、他の粒をもらってるからなんだよ。(中略) 慧や地球上のものは、その粒を与えあいながら生きてる。変化する粒を、それぞれ与えあいながら。」(P89)

  • ・やはりあまり合わない

  • まく子?小石を撒く子?男の子が大人になる頃の夏休み。私たちは老いて死ぬ。同じ私たちは、二度とない。偶然、すごい奇跡で、あなたがここにいるの。だから見たいの。小さな永遠を終わらせないといけないの。大きな永遠に変えないといけないの。サーイセッ!再生。読了後、表紙のカバーを光に当てると小石が浮かび上がるのに気づきニヤリ( ̄▽ ̄)

  • 大人になるのがイヤだった?
    わたしは、早く大人になりたかったな。
    今じゃ、子供に戻りたいけど〜。

  • 11歳の慧と、引っ越ししてきた不思議な同級生コズエの話。狭い温泉町が、コズエ親子に実はみんな引き込まれていた、という不思議な話。
    読みやすいが、今ひとつ、入り込めず残念。

  • 田舎に住んでいるので、
    地元のなんか近づいちゃいけないおじさんだとか、
    昔優しかった友達のお兄ちゃんがどんどん不良っぽくなっていったり、それに憧れたり
    こんな大人に絶対なりたくないって思ったり
    そういうの、
    あるある、わかる。
    というものが多かった。
    宇宙人との恋っていうぶっ飛んだ設定だけど、
    それによって、確実に大人になってく様が、私の過去とちょっと繋がってて、楽しかったです。

  • 共感したし、面白かったのだけど、途中退屈でもあった。西加奈子さん、短編の方が好き。

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まく子 (福音館の単行本)の作品紹介

小さな温泉街に住む小学五年生の「ぼく」は、子どもと大人の狭間にいる。ぼくは、猛スピードで「大人」になっていく女子たちがおそろしく、否応なしに変わっていく自分の身体に抗おうとしていた。そんなとき、コズエがやってきた。コズエはとても変で、とてもきれいで、なんだって「撒く」ことが大好きで、そして、彼女には秘密があった。信じること、与えること、受け入れること、そして変わっていくこと……。これは、誰しもに訪れる「奇跡」の物語。

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