POLLINATION (ビーボーイノベルズ 209)

著者 :
  • ビブロス
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本棚登録 : 102
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784835210278

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃作と言うか問題作と言うか…
    医者×自閉症
    出版年は20年前。今こんなの出版できるのかな…と思うくらいな感じ。さすがにエンタメBLに障害者はかなりマズイと思いました。そんなこんなで話の内容とかはもう置き去り。展開もえぇ!?って感じ

    ザックリ言うとモラル崩壊のゲイの医者が自閉症の高校生に適当なこと吹き込んでヤっちゃう話。
    最後は気持ちが通じてハッピーエンドでもなく、やっぱり佑哉には愛とか恋とか人の気持ちはわからなくて、谷脇は自分の世話をする保護者で家政婦でしかない救いようのない感じ。いつかわかったらいいね〜みたいな。

    そもそもが昨今養護施設の職員とかでも猥褻で捕まるとか聞くし、なんかもう気持ち悪いとしか思えないし、純愛とかでもないし、そういうの嫌悪感ある人は最初から読まない方がいいですよ。と言っておきたい。

  • ご都合主義と言うものがあり、それに則って読み手はある程度の先を予想をしながら本を読む。それは多分、映画なり小説なりノンフィクションなり、過去に読んだり聴いたり見た話を引き合いに持ってくるからで、その持ってきたものとどういう風に違っているか、もしくは似たような結末になるとしてもそこへ行き着くまでに新たなオリジナリティを見出すか、そう言う事を考えながら読んでいる。木原作品が「ご都合主義ではない」と思うのは、全くの予想外の結末が約束されているのではなくて、困難を乗り越えて結ばれた、と言う状態に見えるものを劇的でも大袈裟でもない、と言う風に書かれる、と言う面が大きい。今まで読んだことのない結末、と言うのでもない。あくまでも、登場人物の身の丈にあった書き方と言うか。谷脇が、他者の感情の機微に疎い人間である、と言う事があり、この人間がいきなり改心して人の感情を溢れんばかりに受ける人物にはならないだろうなと言う先読みは「ご都合主義じゃない」と読みながらも思ってしまう木原作品の最大の魅力。そんな都合のいいようには終わらないんだろうな、と(笑)

  • 『砂漠の中を歩いている』という言葉があるのですがまさにその通りな話でした。オアシスは何処へ!!いろいろと考えさせられる本でした。


  • イタイ名作完結。
    FLOWERの続きというか。
    救いがない。いびつな幸せの形…。

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著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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