人はどうして死にたがるのか 「自殺したい」が「生きよう」に変わる瞬間

著者 :
  • 文芸社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784835572031

感想・レビュー・書評

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  • 早くこの本を読み始めていれば、
    今、もっと楽だったかもしれない。

    あの日から間違った行為ばかりしてたのかもしれない。

    P104〜の自己診断は9割当てはまる。
    今となっては仕方がないな。

  • 2015.4.7心理療法カウンセラーでありながら、自分自身がうつ病になった著者による、心が折れるメカニズムを解説し、さらに本人、そして周りの人の対処法まで書いた本。著者も言う通り専門書ではないので、話が主観的だったり根拠に乏しい面はあるにしても、精神のメカニズムや、具体的な対応策は非常に参考になった。感情の意味を知りたかったところだったので、ちょうどよかった。40回の失敗で習慣化するというのもおもしろい。私も含め私の周りには感情プログラムの誤作動を起こすような人が集まっているので、そういう、もしもの場合、追い詰められた人の力になる場合、そして私自身が再び追い詰められた場合、力になる本だと思う。しかし元々生き残るために作られたプログラムが今や人間を殺す誤作動に変わってるというのはなんとも悲しい。あと、あとがきの最後の言葉が私自身好きな言葉だったので嬉しかった。

  • 原始人だったら正常反応のメンタル活動が
    現代社会では(結果的に)誤作動となって
    パニック発作やら絶望感やら死にたくなったり…

    という説明は他の本でも見たことが何度かあるけど
    「ふぅ~ん(´-ω-`)」といまいちしっくりくることがなく
    今回もその論法かと思いながら読んでいたら、
    反発的な想いが少しずつ減っていって、
    なるほどなーと症状とその症状が出てしまう
    誤作動のメカニズムを(やや)受け入れられた。

    とはいえ、自分自身としては「万年うっすら希死念慮生活」なので
    サブタイトルにある
    -「自殺したい」が「生きよう」に変わる瞬間-
    という、すっきり解消には至れてないけども(^^;


    ともあれ、この本は
    (うつを「心の風邪」とかぬるい表現が一時期広まったけど)
    「心の骨折」として、折れてるのだから
    今すぐ静養・安静と考えさせる例えを使っているも同意できた。

    心を痛めている本人のみならず、心を痛めてる近しい人が
    どうその事態を捉えて対応していくのが良いのか、
    わかりやすく述べてくれていると感じた1冊でした。

    追記:うつになる人って「ほどほど」ができなくてがっつりとことんやってしまう性質があると思うのだけど(自分を振り返りながら)、この本の中で回復期のアドバイスで7割3割という提案があって、これぞ「ほどほど」ってやつだなと頷きました。 10割こなせなくてもいいじゃないって思えるようになったら、かなりいろんなことが楽になるんだと思うけど、何気にソコが一番難しかったりするよね…と。 うつからの回復には39段暗闇の階段をゆっくり上がっていくことになるけど、かならず40段目で回復の扉が開けられる(40回の失敗=学習)を糧に、つらいけど前を向いて進むべし…なのでしょうね。

  • 書名が書名なだけに、ブックカバーをつけていただくことを勧めます。

    うつ病の方、寛解した方、鬱病のパートナー、家族、友人が自殺したいと言っていて、どう対応していいか悩んでいる方におすすめ。

    本書の前半。筆者の意見を人類学から持ってくるところは非科学的な感じだが、その後の展開は一読する意味が大いにあると思う。

  • 著者は「人が自殺しようとするときは、いわゆる“うつ状態”にある」と言い切る。

    いま、ここにあるコントロールの難しい感情がなぜ存在するのか分かりやすく書かれている。

    愛するパートナーがうつ状態の人にこそ読んで欲しい。

    だって

  • 人が死にたくなるのはプログラムエラー

  • どうして、死にたいと思うのかを論理的に説明している。

    今までは精神科に行きたいとは決して思わなかったが、この本を読んで精神科を受診してみようという気になった。

    いい本です。

  • タイトルに魅かれて購入。

    この著者の書いている言葉は、とても信頼できます。

    かつ論理的です。

    愛する人の、死にたい気持ちを察知した、あなたに。

  • 原始時代と現代の環境の違いによる感情プログラムの誤作動が原因だそうな。
    もっとしっかりした論証がほしかった。

  • 「他人にそれを話しても誰も納得してくれません。自分でも少しは変だなと理性では感じていても、感情レベルでそう思ってしまうのです。誰に話しても理解してもらえないとき、もともと存在していた孤独感がいっそうつのり、自分だけが「おかしい」「弱い」「もうだめだ」と発展していきます(自分いじめ思考)。」感情のプログラムの誤作動という考え方。文章が優しく(易しく)読みやすいしわかりやすい。

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著者プロフィール

【下園 壮太】(シモゾノ ソウタ)

メンタルレスキュー協会理事長、元陸上自衛隊心理教官。陸自初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生科隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルヘルス、カウンセリング、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。本邦初の試みである「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして、約300件以上の自殺や事故にかかわる。平成27年8月退職。現在はNPOメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ、産業カウンセラー協会、県や市、企業、大学院などで、メンタルヘルス、カウンセリング、感情のケアプログラム(ストレスコントロール)などについての講演・講義・トレーニングを提供。著書50冊以上。

公式HP: http://www.yayoinokokoro.net/

「2023年 『ワーママが無理ゲーすぎてメンタルがやばいのでカウンセラーの先生に聞いてみた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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