羽生結弦語録

著者 :
  • ぴあ
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784835628486

作品紹介・あらすじ

羽生結弦、フォト&メッセージ集。

感想・レビュー・書評

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  • 世界一の人の言葉。
    プーさんを抱えるブライアンコーチを観たくてフィギュアを観ている、というのは言い訳かしら。

  • 羽生くんが口にする言葉は何だかしみてくる。思いや考えを言語化する力がすごいと思う。彼の誠実さや偽りのない気持ちが表れているような気がする。だから、彼の発言を見聞きするのって最近とても楽しみ。
    そんなわけで語録まで読んでみた。こういう本が出ているんだから、同じように彼の一言一言を楽しみにし、励まされている人がいるということだろう。
    とりわけいいなと思った言葉を拾い上げてみた。

    《p.20》
    同じミスをしたときでも「またミスをした」と思うのではなくて「また新しくミスをした」と考えます

    ⇒「また、間違えちゃった」って間違え慣れのようなことがあると思う。でも本当はミスだって同じミスはおそらく二つとない。そのことを意識し、それぞれのミスとしてとらえるべき。

    《p.22》
    試合でうまくいかなくてもあまり落ち込まないのが僕の特徴です。
    逆に失敗した試合のあとは100%モチベーションが上がります。
    悔しい思いがあればあるほど次の練習に身が入って「失敗した分を次の試合で取り返せるようにしっかり練習しよう」という気持ちになります

    ⇒自分は失敗したらくよくよと後を引くのが常。「なにくそ」と思える気持ちがほしい。

    《p.25》 2013年2月
    いつも心を開いているんです。
    心を開いていなければ何も吸収できないしおもしろくない。
    心を開くことが成長の原動力

    ⇒なるほどと納得しそうだけど、心を開くってどういうことだろう。わりと自分は心が狭い気がする。

    《p.34》 2014年12月
    弱い自分は嫌いです。
    大嫌いです。
    捨てたいぐらい「どこか行け」というぐらい。
    しかし弱いところがあるからこそ人は強くなれる。
    弱いところがあるからこそ弱さを埋めるために一生懸命練習するんです

    ⇒羽生くんのなかにも「弱い自分」がいる。そしてそれを克服しようと苦闘しているのか。

    《p.38》 2014年12月
    負けず嫌いと頑固。
    僕の第一の特徴だと思います

    ⇒自分は負け慣れしてしまっているなと思う。もっと負けることを嫌いにならないと。頑固は頑固だけど、羽生くんのような美しい頑固ではないな。

    《p.40》 2014年12月
    弱いということは強くなれるということ。
    「自分が弱い」と言えることは強くなりたいという気持ちがあること。
    「自分は強い」と思ってそこで終わるよりもいいと思う

    ⇒こういうふうに、マイナスのいまをプラスに見なすようにしないと。

    《p.41》 2015年4月
    何かを乗り越えようとすることに関して僕は人一倍、欲張りです

    ⇒こういうこと言えるのってすごい。こう言うことで自分に発破をかけてもいるんだろう。

    《p.46》 2014年12月
    逆境や自分の弱さが見えたときが好きです

    ⇒なるほど。羽生くんにとっては挑む対象があることが喜びなのだろう。自分もこういう意識で逆境に臨めるようになれれば。

    《p.50》 2014年11月
    アスリートはいつも通りにできるわけがない。
    練習でできたことを本番で出そうとしても無理。
    本番は練習ではない。
    その時点で僕の負けなんです。
    人との勝ち負けではなくて自分に負けています

    ⇒練習でいくらうまくできて本番も同じようにやればいいんだと思っても、あのときとこのときは違う。かつてできたことがきょうもできるとは限らない。きょう確実にできる努力をしないといけないということか。

    《p.55》 2015年4月
    悔しい気持ちは僕にとって、ネガティブではなくポジティブなもの。
    悔しい気持ちは先に進もうとしているという意味

    ⇒状況から逃げるかのように悔しさを抱かないようにしていないか、自分!

    《p.58》 2012年10月
    トラブルだっていいきっかけになるんです

    ⇒自分だってそういう経験があるのに、ついトラブルを避けようとしてしまう。トラブルに遭遇すると後ろ向きの対応をしてしまいがち。

    《p.73》 2015年3月
    試合に出続けたのは自分が現役スケーターだからです

    2014年-2015年シーズンは、次々とアクシデントに見舞われた。一歩間違えば、長期欠場の可能性さえあった綱渡りの日々。それでも羽生は滑り続けた。「日本代表として選ばれたわけですから、そこで滑って戦わなくてはいけない義務感もあります。ケガをしてしまったことについて、中国杯でのアクシデントもそうですが、自分の不注意、自分の管理不足が少なからずあるので、しっかりと反省しなくてはいけない」。2015年3月の発言

    ⇒このときはプロ転向してないけど、プロのディグニティあふれる発言だよね。

    《p.91》
    自分の演技については悔しかったのでうれしいという感情はなかった。
    でも、表彰台に上がり花束をもらってすごくうれしかったです

    ⇒花束をもらってうれしいってのはリップサービスだろうけど、一つの出来事のなかにも、うれしいことと悔しいことが混じることがある。うれしさのなかの悔しさ、悔しさのなかのうれしさが見えないといけない。

    《p.99》 2014年2月
    ソチでベストな演技はできませんでしたが全力を尽くしました。
    その全力がもっといいものになるよう努力したい。
    金メダルは将来を明るくしてくれるものだと思います

    ⇒全力を尽くしたのに、全力がもっといいものになる余地があるのか。確かにきょう全力でできたことは、明日の全力ではないだろう。そういう成長の余地、努力の余地を語っている。

    《p.120》
    プレッシャーを感じてもいい。
    それを乗り越えれば自分が強くなれます

    ⇒そうだよなあ。自分が強くなれることがわかっていれば、プレッシャーもまた喜んで感じられるものになる。こういうことの繰り返しだからプレッシャーが怖くない。あ、来た来たみたいな感じなのではなかろうか。

    《p.121》
    〝期待される〟という感覚が好きです。
    プレッシャーではなく快感なんです

    ⇒期待をちゃんと受け止めて返せるということ。謙遜してか何でか期待を素直に受けることができない自分がいる。

    《p.123》 2011年11月
    「いい演技をすること」が目標の方もいますが完璧な演技で負けたら屈辱です。
    僕は勝ちたいです!

    ⇒このへんは発言のなかでも矛盾するんだけど、人と競って勝たなければ意味なくもあり、自分自身に勝たなければということもあるんだろうな。

    《p.124》 2010年3月
    目標を書くなら大きいほうがいい。
    具体的に書いたほうが達成しやすい。
    けっこう、理数系です

    ⇒ついつい目標を姑息に立ててしまう自分への戒めにしよう。

    《p.128》 2011年-2012年シーズン前
    いつまでも「僕はまだまだです」なんて言っていられない!

    ⇒謙遜したり未熟ぶっていると大きくなる機会を逃す、見逃す、与えられなくなる。まだまだでない年齢になってそれを実感している。そのときの精いっぱいで臨まないといけないんだ!

    《p.130》 2014年3月
    「絶対、勝ってやる」という思いでした。
    決め手は意地と気合いです!

    ⇒羽生くんの言葉ってこういう「勝ってやる」的なものが多い。しなやかな人格だと思っているんだけど、そんな彼のなかに「勝利」という硬派なものが同居している。アスリートの世界ってそういうものなのかも。

    《p.132》 2011年11月
    まず「王者になる!」と口に出す。
    そのあとで自分の言葉に自分自身が追いつけばいいんです

    ⇒有言実行。自分にプレッシャーをかける、自分に約束するっていうことだよね。自分はくじけるのを算段に入れて言わずに始めがち。できたときは、簡単だったよって余裕ぶったりしてしまうけど、それって実はカッコ悪いんだ。

    《p.134》 2013年1月
    自分が勝つか負けるかの問題ではなく自分が高みに立とうとしているのか、いないのかをすごく重要視しています

    ⇒こういう意識が素敵だと思う。高潔な人だなと思う。

    《p.140》 2014年3月
    ただひとつの試合に勝ったということだけです。
    オリンピックも僕の中ではそういう位置づけです。
    追いかけられる立場になったとは考えていません。
    僕はいつまでも追いかけていきたい

    ⇒冷静な言葉。自分に油断を許していない。このときくらい手放して喜んだり調子にのってもいいのに。だけどそうしないところがまた彼らしいようでカッコいい。

    《p.147》 2013年3月
    1年間やってきたことは1カ月くらいではなくならない

    ⇒自分がちゃんと日々を重ねてきた自信があるからこう言えるんだろう。

    《p.150》 2014年12月
    本当に集中できているときは「今、何をすべきか」がはっきり、わかります

    ⇒研ぎ澄まされているとき、ちゃんと自分のものにできているときは、こういうことってある気がする。身体が勝手に動くようなことでもある気がする。

    《p.152》 2014年12月
    どうすればもっと強くなれるのか。
    どうすれば自分をコントロールして本番で実力を出すことができるのか?

    ⇒やっぱりコントロールなのかって思った。ただやるのでなく、何のために、どのように、いつまでにということを定めて物事に取り組むことが大事。

    《p.153》 2014年12月
    答えを見つけられるのは自分だけです。
    これからは自分の中で戦いをつくりあげていかないといけない

    ⇒戦いをつくりあげるってすごい言葉だよね。自分との戦いってことだよね。

    《p.155》
    あきらめるかどうかの前に「今、何をすべきか何をしなくてはいけないのか」を考えます

    ⇒そうか! あきらめが先に立つのでなく、目の前の事象にどう対処するかをまず考えるべきだよね。

    《p.157》 2013年12月
    できることを出し惜しみしてもおもしろくない。
    それは一生懸命とは言いません

    ⇒うわー、自分が恥ずかしくなるような言葉だ。ついつい無様な姿をさらすのを無意識のうちに避けがち。そうした途端に一生懸命ではなくなってしまうということ。

  • 王者の言葉は重みがある

  • 氷上だけどめっちゃ熱いのな。

  • 写真集である。
    ただ、『あぁ、あの時、そう思っていたのか』と背景・情景がわかる人が読めば、深く感じるのではないか。

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著者プロフィール

1994年、宮城県仙台市生まれ。ANA所属。4歳からスケートをはじめ、08年ジュニア選手権優勝。10年にシニアデビューし、13年グランプリファイナル初優勝。14年ソチオリンピック金メダリスト。18年平昌オリンピック代表選手。14年17年の世界選手権優勝、全日本選手権とグランプリファイナルで4連覇。フィギュアスケート男子シングル競技における世界最高記録を度々更新している。

「2018年 『夢を生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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