- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784835628691
作品紹介・あらすじ
福岡一のソウルフードが東京に進出しない理由を、人気コンサルタントがついに解明!
感想・レビュー・書評
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わたしは福岡のおうどん、愛してます!
タイトルに使われているのなら、仕入れるのがファンの筋!!
サカキさんは食に関するコンサルタントである
この本の中では 実際福岡に出向き 福岡うどんのチェーン店にある三点を巡る。 うどんに舌鼓をうちながらもとても冷静な目で 店舗の大きさ規模でレジの位置などを観察している
福岡うどんを愛しながらも 福岡うどんが東京に進出しないしていない この先もおそらくしない 理由を多角的に考察している。もちろんそれは、うどんを馬鹿にしているからではない。尊敬さえしていることが、文章から伝わってくる。
うどん屋さんとしての利益計算や どのように収益を上げるべきかの考察も されているので これからうどん屋さんを開こうとしている人 あるいはうどん屋さんではなくても お店を開こうとしている方には すごく参考になる書の一つだとおもう。
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飲食店の出店計画の入門書。読むとうどんが食べたくなる。出汁を飲みたくなる。
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博多うどんはなぜ関門海峡を越えなかったのか
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個人店と全国チェーンの間にある“真っ当な”飲食店のビジネスモデル
この本は「真っ当な飲食店」モデルを考えるビジネス書である。テーマが博多うどんだけに、うどん好き、麺好きの方なら、唾を飲み込みながら読み進めることになるだろう。ああ、博多うどんが食べたいなぁとなるはずだ。
この本がむいているのは、食べ歩きが好きな食通もだが、飲食店を自分でオープンさせたい起業家予備軍や実際に飲食店を経営しており次の一手を検討している人たちだ。個店とチェーンの間に位置する店について考察ができる。
骨太なビジネス書にありながら、無味乾燥な本ではなく、東京在住の著者が博多までうどんを食べに行き、お店で観察と考察していく、また後日お店にもアポ取り取材も敢行し「なぜうまい?」の疑問を徐々に解き明かしていく。
「牧のうどん」を考察の中心にすえつつ、「因幡うどん」「ウエスト」「かろのうろん」など他の人気店も訪れ、あらためて比較考察している。そのうえで再度行きたい店として「牧のうどん」の魅力を徹底してさぐっていく。
「牧のうどん」の取材は、企業秘密なしで隠し事一切なしで見せてくれて、ある意味「拍子抜け」の結論となる。「秘密はないけど真似のできぬ出汁」ということが「半径1時間半」のビジネスモデルで、その答えとなる。
「スープは牧のうどんの要である」と工場の壁に張り紙されており、そこでは、どっさりの魚の節と大量の昆布をつかって出汁が取られている。つまり真似しようと思えばできるけど、真似するには相当の覚悟が必要となる。
著者はプロの飲食コンサルタントの現役だ。そして四半世紀前に、讃岐うどんの全国チェーンを仕掛けたがうまくいかなかった、苦い思い出をもっている。そして最初に出店したエリアこそ、ずばり博多であった。
そろそろ結論にいきたい。なんでもある東京に、なぜ「博多うどん」はないのか?その答えは、ラストの6章でのコンサルらしい試算を読めば、わかるようになっている。さぁ本をおいて「来ない」博多うどんを食べに「行こう」! -
サカキさんについては、ほぼ日での連載は連載当初から毎週楽しく読んでおり、今回は久しぶりの新刊ということで喜び勇んで買ってみた。内容は、博多うどんは美味しいのだが、なぜ関門海峡を超えられないのか、という事について紀行文を中心に書いてある。
表題の謎解きはびっくりするような内容ではなくて、至極単純な理由が書いてある。そういう意味では読んでいて肩すかしだったけど、紀行文としては抜群に面白いし、読んでいると、たまらなく博多うどんが食べたくなってくる。素敵な文章でした。勢いがある紀行文という意味では村上春樹より上かもなぁ、とそんな事を感じたりもした。 -
プロの眼でレストラン業をひもといていく
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博多うどんにまつわるお話。
著者の文章を読んでいるだけで、博多うどんを食べたく成る。その表現からおうどんが踊り出し、味わうことができそうな感じです。そして、博多に行ってみたくなります。
そして、時折織り交ぜられる、外食コンサルタントとしての分析した解釈がとても興味深いです。
たとえば、飲食店における厨房の面積比率や、ラーメン屋とうどん屋の儲けの構造の違いなどなど。
散りばめられて整理はされていないんだけど、これを自分で整理しておけば、飲食店の成功率を高められそうに感じます。
それはさておき、なによりも、博多うどん、とても食べたいです。