頭の悪い人々

著者 :
  • 三笠書房
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本棚登録 : 72
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837922025

感想・レビュー・書評

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  • 大局観を身につけろ、自分軸を持て。
    とまあ、実例に基づいた普遍的な内容のハウトゥー本。
    筆者も自分のバカを一つずつ減らす努力をしたとあるが、言うは易し行うは難し。
    人間は自分の欠点に気がついていても、なかなか直す手段も分からないし、ほとんどの人は鼻から直そうともしないかもしれない。
    自分のための人生にするには当然その努力が必要なのだが。

  • 購入した時の心境を鮮明に覚えている。今思うととても稚拙わがままな身だったw

  • 頭のいい人→自分の人生目標に向かって最短距離を歩んでる人々
    頭の悪い人→自分の人生目標に対して遠回りしている人

    賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ ビスマルク

    日ごろ親しんでいるものを初めて見るものとして見る
    →新鮮な角度から捉えなおせる、視点を切り替える

    小さなやかんはすぐに沸く
    A little pot is soon hot→アメリカのことわざ
    器の小さい人間はすぐにかっとなる

    リーダーになりたくないタイプの人は責任という二文字が嫌い

    自分の評価が下がるのを恐れるあまり小さなバカもやれない人は自信がない
    バカになれる人は人物の大きさを感じる

    ブランド品
    身につけて優越感を得る
    高品質で長持ち。経済性に優れる
    →物事には様々な側面がある

    宮崎幸島のニホンザル
    イモを海水で洗って食べるのは若い世代だけで、年配のサルは一匹もまねをしない
    →発想の自由度、イモ洗いという新しい文化を受け入れる柔軟な大人であり続けたい

  • どんな場所にも、どんな職場にも、どうしようもないほど馬鹿な奴はいる。一番いいのはそういう類の人々と関わり合わないことだが、世の中はそうもいかない。今の職場はそういう馬鹿とは極力関わることが少ないところだが、それでも多少の摩擦はある。

     ・気づかない人

     デリカシーを往々にして持たない。目の前のことしか見ようとしてないが、その目の前のことさえきちんと見ているかどうかは疑問である。仕事自体にやる意味とやる気を持っていない場合にもこうなりがちである。

     ・人の話を聞かない

     話の中身を理解することができない。軽度のアスペルガーは世の20%を占める(体感)。言っていることの本質を理解出来ないし、そもそも聞く気がない場合も多い。

     ・ちょっとした準備のできない人

     つねに土壇場主義で、締め切りをオーバーすることも日常茶飯事である。そしてやった仕事の中身もお粗末極まりない。時間管理がまったくできていない。また自分の仕事=完成形と大いなる勘違いをしている。芸術分野と違い、ビジネスでは仕事を遂行するのにかかった時間のと仕事の質は反比例する。

     ・説明がくどい人

     説明している本人が説明しようとする内容を理解してないので、ポイントを押さえて説明できない。どうでもいいことをだらだらと説明する。長い説明がいいことだと思っていることもあるし、長い説明で自分の頭の悪さをごまかそうとすることも多い。公務員や東電社員に多い。学校教師も公務員なので同じで、99.9%説明が下手である。

     ・2つのことが同時にできない。

     これは同じ場所、同時刻に2つのことをするということでなく。2つ以上の仕事を抱えることができないと言うことである。一方の仕事にアイドル時間が生じたときには別の仕事を挿入すればいいのであるが、それができない。デフラグをしばらくしてないHDのように無駄な空き時間が多く偏在する。

     ・物事の本質が理解できない。

     ドラッカーは「現代の経営」のなかで3人の大工の例を出す。それぞれに「あなたは何をしているか」と問うたときに、A「これで食べています」B「国で一番腕のいい石工の仕事をしています」c「教会を建てています」と答えた。この中で「仕事」を本質から理解し仕事をしているのはcであるという。

     自分が「何の」仕事をしているのかを理解できるものは少ない。仕事先でも「説明をしている人」「問題の解き方を指導している人」「カリキュラムをこなしている人」「黒板に板書している人」は多くいるが、「生徒を受験に合格させる」仕事をしているひとはごく少数である。

     ・周囲に流される人

     本質を理解できない、しようとしない人は周囲に流される。これは「社会的評価」にすぐ影響されてしまう。マスコミの言うことを信じるか、信じないとしてもまさにその「観点」「話題」が重要なのだと思ってしまう。風邪で鼻水が止まらないひとにAの薬がいい、Bの薬がいいと論じ、「私はマスコミに流されず、cの薬がいいと判断した」とマスコミに影響されないことを自負する。しかし、本質は「鼻水をどう止めるか」でなく「風邪を治すこと」である。

     ・危険を予測できない人

     まさに東電の体質そのものであるが、東電の体質=大衆の性質である。世の大半の人が危険を予測できない。危険だから対策を講じるのではなく、まわりが危険と騒ぐから姑息な手段で乗り切ろうとする。レミングはネズミだけのことではない。

     ・報告が遅い人

     遅いだけでなく、自分がそのまま握ってしまうことがある。情報管理能力が欠けている。
    今の職場では私をのぞくすべての人がこの部類である。おそらくほかの職場でも状況は同じだろう。

     馬鹿とはさみは使いよう、「偉人は小人の扱い方をもってその偉大さを示す」とも言う。
    つまりほとんどすべての世の中の人は使いようだともいえる。この言葉は馬鹿の存在を許容するニヒリズムと言える。馬鹿は馬鹿以外になれない馬鹿なのだから、牛馬と同じように利用するのが得策というのだろう。

     しかし、自分はそこまでのニヒリズムは持てない。馬鹿の中には、ならなくてすむ馬鹿、症状が改善できる馬鹿もいるはずである。可能性を信じて馬鹿を調教することも、馬鹿でないものの役割の1つだと思うのである。

  • 11/30

  • まさに、人のふり見てわがふり直そうと思って買った本。
    『気づかない人』『自分がない人』『頭が固い人』『未熟な人』『人のいい人』『バカになれない人』といった章に分けて書かれている。
    人の行動のみで判断するわけではなく、そうしなければならない側面の可能性を示唆した文体となっており、非常に好感を持てた。

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著者プロフィール

藤沢 晃治(ふじさわ・こうじ)

慶應義塾大学卒業。管理工学を専攻し、卒論では、AI(人工知能)をテーマとしてチェスを指すプログラムを作成。大手メーカーでも専攻を活かして、ソフトウェア・エンジニアとして勤務。『「分かりやすい説明」の技術』、『「分かりやすい文章」の技術』、『「分かりやすい表現」の技術』の3部作のベストセラーなど、講談社・ブルーバックスの著作がシリーズ合計65万部を超える。2005年に退職後、数多くの企業向けの研修で活躍中。「分かりやすく伝える技術」をテーマに、日本テレビ系の教育バラエティ番組『世界一受けたい授業』にも講師として出演。TOEIC900点、英検1級、工業英検1級、通訳ガイド資格(英語)なども持つ。
その他に『日本人が「英語をモノにする」一番確実な勉強法』(三笠書房>)、『新装版「分かりやすい表現」の技術』(文響社)、『心を動かすプレゼンの技術』(角川書店)、『「判断力」を強くする』(講談社)など著書多数。

「2020年 『頭のいい段取り すぐできるコツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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