賢く「言い返す」技術: 人に強くなるコミュニケーション (単行本)

著者 :
  • 三笠書房
3.21
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本棚登録 : 783
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837925811

作品紹介・あらすじ

「攻撃的な人」「心ない一言」は“賢い対応”で退治できる。
かわす・立ち向かう・受け流す……どんな相手ももう怖くない。 
ベストセラー『他人を攻撃せずにはいられない人』著者が説く、
自分を守るための「護心」術!

□【イヤみ】…「オウム返し」で、戸惑わせる!
□【理不尽な攻撃】…“ほとけの一言”で、反省させる
□【陰口】…「気づいているぞ」とアピール
□【しつこい相手】…この“切り返し”で、シャットアウト!

言い返す技術。これは、相手を
「言い負かす」ためのテクニックではありません。
攻撃を“空回り”させたり、うまく反撃したり……
そして、もう二度と繰り返させない。
相手の出方を知って自分を守る、この“賢い対応術”で
人間関係の悩みなど一気に解消できるのです。
片田珠美

感想・レビュー・書評

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  • 精神科医の著者が攻撃的な人に対する対処法について書かれた一冊。

    攻撃的な人を8つのタイプに分類し、仕事や日常での様々なケースでの言い返し方や振る舞いについて書かれており勉強になりました。
    日常生活でよくある場面で相手に対して怯まない姿勢を見せることが有効であることが大事であることが本書を読んで理解できました。

    攻撃的な人の心理を理解して切り返していくことが大事であり、自分と相手と線を引くことも有効であることが本書から学ぶことができました。

    本書の肝となる部分でもある無理せず自分らしくあるがままに生きることが幸福につながり、一番大切なことであることを心に留めながら、日常を過ごしていきたいとも感じました。

  • この本の冒頭は「武器を持てども使わない」から始まっており、それが趣旨なのだろうと感じた。攻撃されたときに、賢く言い返したいと考えている人より、自分を保ちたいと考えている人に向いている。「醒めて、怒れ」-いい言葉だと思う。

  • p18相手のタイプ
    王様タイプ→高圧的な命令口調、自分はお前達と違うんだぞといわんばかりの態度で従わせようとする
    裸の王様タイプ→自分の成し遂げたこと、評価されたことの自慢話ばかり。少しでも違う意見を言うと過剰に反応、批判してくる
    羨望タイプ→胸に刺さるような嫌み、批判をいう。もしくは、無視したり冷たくしたりじわじわダメージを与えてくる。
    お子ちゃまタイプ→思い通りにならないと、怒ったりすねたり、文句を言う。いうことを聞かないお前が悪いとばかりに悪者扱いしてくる。要求や希望を呑むまで納得しない
    悲劇のヒロインタイプ→ぐちやネガティブなことばかり言い、不幸な私アピール。それに対するアドバイスには聞く耳を持たない。ちょっとしたことにも過剰反応、被害者ぶる。
    置き換えタイプ→他人のごく小さな失敗やミスを過剰に怒る。怒りの沸点が低く、こちらを悪者として責め立ててくる。
    トラウマタイプ→こちらに非がないことに理不尽に怒り、理解できない。
    サディストタイプ→ひたすら暴力的な言動をとり、傷ついているという反応をみせるまでやめない。

    p56
    同じ土俵に立たない
    攻撃してくる人はあなたに自分の攻撃が届いたか確認したがる。こちらが、むっとしたり、傷ついたり、泣いたり、怒ったりするところを見たがる。その期待通りの反応をしてはいけない。
    相手の興奮に巻き込まれない。
    感情を出さないよう努力し、顔を上げて相手を正面から見据える。私はこんなことくらいであなたから逃げません。という意思表示。
    ガンガン攻撃されても場数ポイントとして経験値を増やし無敵に近づいたと思うようにする。

    p66我慢していればいつか解決するは幻想
    自分を攻撃してくる人にいい人になる必要は無い
    謙譲の美徳でも相手を打ち砕けるとは思わない方がいい。
    自分の性格は変わらないが、相手にどう見せるかは変えられる。

    p76いかなる攻撃にも対応の仕方がある
    同じ土俵に立つ為ではなく、自分の心を守りつつ、相手の攻撃を空振りさせ、場を沈め、同じ状況を繰り返さないようにする。

    p78相手の裏の心理を突く
    皮肉やいやみ、自慢話はこちらに対する恐怖や羨望、優位に立ちたいという心理
    そこを逆に上手に利用する
    オウム返し
    「〇〇ってどういう意味ですか?」
    過剰に褒める
    「さすがですね」
    先回り
    「それで、こうなったんですね」
    見せかけの賛成
    「おっしゃる通りです。それで、何なのでしょうか」
    p80別の話に誘導する
    侮辱の一言、挑発的な言葉、不毛な悪口から逃れる方法は、そういえば、、と会話の流れを断ち切って、とんちんかんでもいいから別の話題をふったり、自分の話したい話をする。
    とんちんかんに
    「ところで今朝のニュースで、、」
    自分が話したい話
    「そういえば、あの映画見た?」
    p82矛先をそらす
    根拠の無い理不尽な攻撃、ぐちや悪口には正面から盾を作り拒否、もしくはこちらから話を切り上げてその場を立ち去る
    逃げきれない相手や目上の相手なら、あえて褒める
    盾を作る
    「私にそう言われても困ります」
    切り上げる
    「もう行ってもよろしいでしょうか」
    あえてほめる
    「そんなことより、あなたのその服素敵ね」
    それはそれはお忙しそうで大変ですね

    p841段上に立つ
    冷静な観察を述べる
    冷静な観察を述べる
    今早口でしたのでもう1度お願いできますか?

    ユーモアで返す
    それは面白い意見ですね
    p122
    感覚があまりにも違うと、分かり合えないですよね。
    それでは〇〇できるようにして頂けますか?

    身振り手振り
    目を丸くして肩をすくめる、微笑む

    p86
    周囲を味方につける
    周りに聞こえる声でアピール
    失礼ですね
    それはないとおもいます
    ひどいですね

    相手が恐れる存在を使う
    これは〇〇さんと決めたんです
    〇〇さんに相談、報告します

    p88
    あえて無防備になる
    ストレートに感情を伝える
    あなたの今の言葉に傷つきました

    ほとけの一言
    あなたのことを嫌いになりたくないのでそういうことをしないでください

    p90
    期待を裏切る
    涼しい顔でスルー
    へぇー、そうですかー
    あら、まあ、ほお、

    序列から降りる、発言を気にしていない
    私はとても幸せなの

    p118
    難癖をつけられる→面倒くさいヤツと思わせる
    売り言葉に買い言葉かオウム返しをして逃げ出さない。うつむかない。

    p120
    説教を装った罵り→賛成後肩透かし
    礼儀正しく、廃おっしゃる通りですね→それで何なのでしょうか?と聞き返す。

    p128武勇伝を延々に話す
    すかさず先回りして次の展開を言ってしまう。
    それは、〇〇なんですよね?

    p134
    感情的になる
    ずいぶん興奮してらっしゃいますね

    p154
    侮辱→明るく跳ね返す
    幸福こそ最大の復讐

    p164しつこい相手
    用件は伺いましたから、もう行ってもよろしいでしょうか?どうぞもうお引き取りください。

  • 仕事上理不尽なことを言われたり、怒鳴られたりすることがよくある。そういう時自分は、相手の思い通りにコントロールされ、後から、「あの時ああ言えば良かった」なんて悔しい思いをすることが多々ある。
    本書は、誰かをやっつける為ではなく、自分の心身を守るために、困った人にどう対処すべきかが書かれている。
    非常に為になった。

  • 再就職先に、モンスター系が数匹暴れていると聞いており、
    (パワハラとして何度か通報を受けているとか…)
    気構えとしてこちらを手に取りました。

    …買って良かったです!
    まぁ、ひとつひとつは、読めば「ふーん…」という感じかと思いますが、「使うかわからないけれど選択肢として持っておく」と安心感が違いますね!

    要点を手帳のメモページに書いて携帯します。

  • 職場で折り合いの悪い人がいたため、どう対応すべきかと気になって読みました。攻撃してくる人々を8つのタイプに分類し、それぞれに対して、なぜそのような攻撃的な行動に出るのか、攻撃的な行動に対してどのように切り返すべきなのかを分析しています。さらに職場、友人、家族といった例を用いたユースケースが多く収録されているため、自分自身のシチュエーションに合わせて活用することができそうでした。

  • 身の回りの人間に、言いたい放題いう人間がいたので、何か賢く言い返すにはどうしたらいいかを考えるために読んだ本。
    攻撃的な人間を8つのパターンに分けて、どう言い返したらいいかというものが解説されていたが、どれもピンとくるものはなく、実践しようという気にはならなかった。
    また、あとがきに、今すぐ見返さなくてもいい、勝ったか負けたかわからないけど、とりあえずもういいやと思うのも一つの解決策だとあるが、まさにその通りだと思う。
    結局この本のタイトルのように言い返すのは愚であり、スルーする度量をつけるのが一番大事であると再認識した。

  • 本当にこの本に書かれていることを言い返そう!とは思わなかったけれど(やっぱりどうしても言い返した後が怖い)、心の中で言い返せればスッキリするだろうなと思った。

    何より相手の心理を理解することで相手より上に立てる、それが知れたのがよかった。言われっぱなしじゃストレスがたまるけれど、「はいはい、また言ってるあなたは子どもですね」なんて思えれば微笑み返しもできる。

  • 周りにいる困った人への処方箋。

    特に「哀れに思う心」と「オウム返し」は知っておくだけでずいぶん心構えが違ってくる。

    かかってくる火の粉を振り払う方法として、一読をおすすめ。そんなに難しくない本なので、心の処方箋として何度でも再読すると良い。

    また、相手の攻撃方法を知る手段として「レトリックと詭弁(香西秀信)」もあわせて目を通しておくと良いと思う。

  • 職場の上司について悩んでいた頃この本を知り、図書館で予約。
    耐えられずその間に退職をしたので、もうこの本は必要なかったけど、せっかく順番がまわってきたので読んだ。

    なるほど、と思うところも多かったけど、少ない人数(最悪上司と2人きりの時も多々あり)頑張って言い返しても逃げ場もなかったので、この本を在職中に読んでもあまり助けにならなかったと思う。

    ただ、何度も出てきた、
    「何より大切なのは、『幸福こそ最大の復讐』だと思って生きること」
    「自分を攻撃する人に対して反撃したいのであれば、最高の反撃は自分自身が幸福になることだ」
    「成功して幸せになることで相手を見返す。それが一番いい反撃になる」
    という言葉を心にとめ、幸せになろうと思う。

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著者プロフィール

1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ
ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。

「2005年 『攻撃と殺人の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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