なりそこない (f‐Clan文庫)

著者 :
  • 三笠書房
3.30
  • (6)
  • (11)
  • (18)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 200
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837936046

作品紹介・あらすじ

休暇を過ごすため借りた山中のコテージには、見知らぬ四人の男と一匹のシェパード犬、そして赤ん坊がいた。しかも犬の飼い主は分からず、赤ん坊の身元も知れない。もしや、この中の誰かが誘拐してきたのでは-!?疑心暗鬼の中、衝突しつつも赤ん坊の世話をすることで、性格も年代も違う彼らに、奇妙な交流が生まれ始める。やがて、各々が胸に秘めていた思いが零れ出て…。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一人ですごすため、食料も買い込みいざコテージへ!
    と思ったら、そこにはすでに人が4人も存在した。

    プラス、犬と赤子。
    この赤ん坊は誰が誘拐したのか、と皆で疑心暗鬼。
    ついでに犬の飼い主も捜索中。
    しかしまぁ、きれいさっぱり5歳ずつ離れたものです。

    社会人新米から、社会人ベテランまで。
    これだけそろうと、年月が経ったら…という話でもなく
    一人でできたら…という話でもなく。
    どんな職についても、結局は気苦労ばかり。
    いや、そこを中心に考えてはいけませんが。

    しかしこれが1日、というか半日の経過のみ。
    恐ろしく濃い、長い一日。
    でもまぁここまで叫んでしまったら
    すっきりした気持ちにはなるのかと。

  • 高里先生の書く文章ってこんなに読みにくかったっけ?って思った…。

  • 相変わらず痛いところをついてきますよね。

  • 犯人が誰かということよりも、この5人のやりとりが好きだと思った。
    そして真相に笑った。

  • 僕らは皆、なりそこないだ。
    休暇を過ごすため借りた山中のコテージには、見知らぬ四人の男と一匹のシェパード犬、そして赤ん坊がいた。しかも犬の飼い主は分からず、赤ん坊の身元も知れない。もしや、この中の誰かが誘拐してきたのでは──!? 疑心暗鬼の中、衝突しつつも赤ん坊の世話をすることで、性格も年代も違う彼らに、奇妙な交流が生まれ始める。やがて、各々が胸に秘めていた思いが零れ出て……。

  • 最初は誰が誰なのかわからなくて読みづらかったが、呼び名が決まってから面白くなった。謎も普通に解けるレベルなのがかえって面白く、よかったと思う。

  • 名前と人物がピンとこない(一致しない)まま読み終わった。
    年齢(←これがあだ名になる)と職業と特徴が最初に書いてあって、名前が出るたびに見返したんだけど登場人物が多い割に個人描写が少なくて早々に諦め。

    ミステリーっぽいんだけど人物が一致しないから想像する気も起らず・・・
    そのまま”ふーん。”って感じで読破。

    高里さんなのに緊迫感もなく、緊張感がある場面もほのぼのっぽく見えて。等々いろいろ残念でした。

  • 話はよかったんだけど
    名前とキャラが
    なかなか結びつかなかったせいか
    少し読みづらかった。

    盛り上がりも
    ちょっといまいちだったかな。

  • 薬屋シリーズでおなじみの高里さんの作品。やっぱり風景描写が素晴らしすぎて泣けそう。

    「別荘貸します」で集まった見知らぬ5人の男と犬、そして赤ん坊。しかも、犬の飼い主もわからず、赤ん坊の身元も不明。もしやこれは誘拐事件なのでは。疑心暗鬼の中、衝突しつつも赤ん坊の世話をすることで、性格も年代も違う彼らに、奇妙な交流が生まれ始める。(本書紹介文より)

    舞台はコテージ。場所が変わらず閉鎖的空間に集まった男たち。ただ、変わらない環境だからこそ、より一層登場人物たちの性格が惹き立てられていた。特に外見に伴った性格によって読み手にもイメージがしやすかった。ただ、ニックネームをつけるあたりはあまりいただけず、読みにくい印象だった。疑心暗鬼に陥ってゆく関係性は読み応え十分でラストも良かった。特にラスト直前の叫ぶシーンは読みながら一緒に叫びたくなったし。本書全体に平たんだけれども、この叫ぶシーンがあることである一種の盛り上がりができたのかなと。作品タイトルの「なりそこない」もキャラクターを見れば納得。人は誰しも完ぺきではない。完璧なように他者から見えていてもだ。パンピーには当たり前のことも別の人にとっては至極幸せであったりもするのかも。

全25件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

茨城県出身。芝浦工業大学工学部機械工学科卒業。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に、デビュー作を始めとする「薬屋探偵」シリーズ、「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズ、「フェンネル大陸」シリーズ(以上、講談社)などがある。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が映画化された。

「2023年 『雨宮兄弟の骨董事件簿 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高里椎奈の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×