ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

  • 三笠書房
3.80
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837956662

作品紹介・あらすじ

21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか-この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • 仕事を行う時に意識する6つのポイント
    1*「機能」だけでなく「デザイン」
    2*「議論」よりは「物語」
    3*「個別」よりも「全体の調和」
    4*「論理」ではなく「共感」
    5*「まじめ」だけでなく「遊び心」
    6*「モノ」よりも「生きがい」


  • 21世紀にまともな給料をもらって、良い生活を仕様と思ったときに何が必要か、何をしなければならないかについて。自己啓発本。(モチベーション3.0のダニエル・ピンクつながり)

    ■今の仕事をこのまま続けて良いか、3つのチェックポイント→今ある危機
    1.他の国なら、これをもっと安くやれるだろうか→中国、インドなど安い労働力
    2.コンピュータなら、これをもっとうまく、早くやれるだろうか→自動化による置き換え
    3.自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか→価値観の変化
    1と2の答えがイエス、あるいは3の答えがノーだと、このままでは不十分
    →コンセプトの時代。答えのない社会。この時代を生き抜き、
     社会を動かしていく力は、「ハイ・コンセプト」「ハイ・タッチ」の思考である。
     6つのセンスを磨くこと。

    ■コンセプトの時代に求められる6つの感性(センス)とは
    ・機能だけでなく「デザイン」
     デザインで感情に訴えかけてくるものを創る
     「デザイン専門誌」に触れる。How,ID, Metropolis, Nest, Print, Real Simple

    ・議論よりは「物語」
     相手を納得させる話ができる能力
     豊かな生活を送る人が増えるにつれ、生活の「意義」を追求する機会が増える。そんなとき、物語が意義を追求するための手段となることが少なくない

    ・個別よりも「全体の調和」
     全体像を描き、ばらばらなものをつなぎ合わせて印象的で新しい全体感を築くき上げる能力
     境界を越え、発明でき、比喩を作れる人。

    ・論理ではなく「共感」
     人の話を聞き、人と共感する

    ・まじめだけでなく「遊び心」

    ・モノよりも「生きがい」
     物質的には豊かになった現代では、目的、超越、精神の充足を追い求める
    「私は人生の究極の目的は、幸福の追求だと信じています。これははっきりしています。宗教を信じていようと今井と、あるいは、どの宗教を信仰していようとも、誰もが人生に何か良いことを見いだそうとしているのです。ですから、生きるという行為は、まさに幸福を目指しているのだと思います。(ダライ・ラマ)」

  • 田尻慎太郎先生 推薦

    いま私たちが欲しいのはアメリカでデザインされ中国で組み立てられているiPhoneだったりMacBookだったりするだろう。レッツノートを欲しいと思っている人は、果たして君たちの中に何人いることだろう?
    この事実は2つのことを示している。1つは工業生産(マス・プロダクション)の場所は時代とともにグローバルに移っていくということである。もう1つはデザインする力のほうが強い(=高収益を挙げられる)ということだ。
    かつてテレビの生産はアメリカで始まった。しかしより品質が良くて安いテレビを日本のソニーやパナソニックが作り出したことで、アメリカでのテレビ生産はほぼゼロになった。同じ事がいま日本と韓国・中国の間で起きている。歴史は繰り返すのである。工業生産だけではない。今やプログラミングをインドのプログラマーに任せた方が、ずっと安く優れたソフトウェアを作ってくれる。
    ダニエル・ピンクは、物事を効率良く生産することは左脳的能力(論理)と定義する。そして左脳的な仕事はどんどん賃金が安い場所に移っていくと考える。いま中国で作られているものも、10年後にはベトナムやラオスで作られているかもしれない。
    一方、これからの世界(特に先進国で暮らす人々)にとって大事なのは、感性を司る右脳の力だと言う。パターンやチャンスを見出す能力、芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力などの「ハイ・コンセプト」と、他人と共感する能力などの「ハイ・タッチ」である。そうした力を身につけるためには、経営学を学ぶだけでは足りず、アートやデザイン、ストーリーテリングを身につけることが非常に大切なのである。いま嘉悦大学でもそうしたハイ・コンセプト的経営を学ぶ試みが少しずつ始まっているのだ。
    ダニエル・ピンクは他にも『フリーエージェント社会の到来』『モチベーション3.0』という時代の先を述べる世界的ベストセラーを書いている。いま起こりつつある社会の変化を知りたいあなたにオススメします。

  • PCが出来ない、人間だけが出来る能力を磨く事で
    時代をうまく切り抜けられる、そしてその具体的方法を示した本。

    1.「機能」だけではなく「デザイン」
    「機能」だけなら、PCが勝手に仕事をしてくれる。
    成熟した消費者は、+αの付加価値が必要。
    デザインはデザイナーだけが極めればいいものではなくなる。
    感性・右脳を動かそう。
    ★優れた交響曲を聞く
    ★自分の興味以外の雑誌を読む
    ★本や雑誌で出会った良い比喩表現をメモする
    ★インスピレーションコラージュボードを持つ

    2.「議論」より「物語」
    脳はストーリーがあるものなら、頭に入りやすいようにできている。
    ばらばらの個々の現象ではなく、ストーリーを持たせよう。
    ★安さだけを売り出す広告ではなくストーリーで差をつける

    3.「個別」よりも「全体のシンフォニー」
    PCは、ばらばらの物事をひとつに組み合わせる能力はない。
    ★マルチタスクが出来る人。発明が出来る人。巧みな比喩が作れる人。
    ★自分自身をテスト(EQ、SQ:tinyurl.com)

    4.「論理」ではなく「共感」
    PCは共感と、話を聞いてアレンジすることが出来ない。
    ★カウンセラーなど

    5.「まじめ」だけでなく「遊び心」
    PCはユーモアを持てない。
    ユーモアがもたらす、ビジネスへの効果。
    ★最近、社員のために手品師などを雇う企業もある

    6.「モノ」よりも「生きがい」
    結局、人間、ものがあって必ずしも満足する、わけではない・・
    「生きがい」があることが、人間の生きれる最低条件・・・だそう。
    ★自分の強みを発揮すれば、人生の主な満足感が得られる。
    ★自分の90歳の姿を思い描く。
    →何を達成したのか?後悔していることは何か?
    もし10年しか生きられなかったら、今の仕事を続けているか?
    ★モノではなく、経験にお金を使え
    ★文化を作る人か、文化を消費する人になろう

    以前からすごく気になっていた本で早く読みたいと思っていたんですが、
    久々に本当に読みごたえありすぎる本でした。
    Amazonでも4つ星評価が多いです。

  • 「IQ(左脳的思考力)は職業選択には影響するが、その職業での成功には関係しないことも多い」

    一瞬「そうか?」と疑問に思ったが、自分の会社での出世はあまり学歴と関係していないことに気付いて、少し納得した。

    創造する力(ハイ・コンセプト)や共感する力(ハイ・タッチ)に代表される右脳的思考の重要性が、増していると感じられる事例を、日々の生活で探してみようと思った。

  • 相手の求めるものを想像し作り出す、人とうまくやるという時代の変化を語る本、自分の苦手なところな感じがある
    モチベーション3.0と近いイメージが有る
    左脳主導思考の時代は3つの理由により成熟期を迎えている
    その中で戦うためにこの本で紹介している右脳主導の6つの武器がありそれらを語っていく。
    どれが自分の武器になりそうかを考えよう。

    仕事はAI、アジアの人、機械家によりより二極化するからそれを乗り切るためのは創造性が大事

    ①機能でなくデザイン、外観で感情に訴えかける
    ②議論よりは物語、納得させる話ができる能力
    ③個別よりは全体の調和、分析ではなく総括力、バラバラなものを組み合わせる
    ④論理ではなく共感、人間関係を気づき、他人を思いやる
    ⑤真面目だけではなく遊びごころ、楽しくやることで健康面でも仕事面でもうまくやれる
    ⑥ものよりも生きがい、物質的に豊かになり、生きがいを追い求められるようになった。

    成功する人
    ①境界を自分で超えていく人:マルチで専門分野の基盤を持っている人
    ②何かを発明できる人、新しい組み合わせを考える
    ③巧みな比喩が作れる人、他社と共感できる関係を作り経験を分かち合う

  • 借りたもの。
    ヨーロッパの中でも理性(左脳的思考)に偏重した価値観から、感性(右脳的思考)の重要性を、脳科学の見地から訴える一冊。
    それはロジカル(左脳的思考)に凝り固まった人たちに、感性の重要性を伝えている。
    労働者のグローバル化に伴うアジアの台頭や、AIの発達でナレッジ・ワーカーがそれらにとって代わられること……
    これから求められるスキルは、労働でも情報処理でもない。コンセプト(創造する人、他人と共感できる人)だという。
    そのために必要なものが感性である。

    1.「機能」だけでなく「デザイン」
    2.「議論」よりは「物語」
    3.「個別」よりも「全体の調和(シンフォニー)」
    4.「議論」ではなく「共感」
    5.「まじめ」だけでなく「遊び心」
    6.「モノ」よりも「生きがい」

    実例を挙げつつ、すぐにできる「6つの感性」の磨き方について提案。

    アメリカ陸軍の事例を挙げて、ゲームが人を夢中にさせることに注目し、『America's Aamy』( https://www.americasarmy.com/ )を作り、陸軍入隊のプロモーションにする事例は興味深い。実際のシミュレーションでもあるよう。そこでは軍隊として必要なスキル――任務遂行に必要なチームワークとルールの遵守――を疑似体験する。
    ゲーム――ないがしろにされがちな“遊び”にもルールがあり、その疑似体験が現実の困難に対してのシミュレーションでもある。

    山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』( https://booklog.jp/item/1/4334039960 )に言及されていたMFA型人材、ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ『女神的リーダーシップ』( https://booklog.jp/item/1/4833420678 )に紹介されていた共感能力、小暮真久『人生100年時代の新しい働き方』( https://booklog.jp/item/1/4478102244 )に紹介されていた五感を鍛えるエクササイズに近しいものなど、私がかつて読んだ本に関する言及が既にされていた。
    10年以上前に出版された本だが、現在求められている(話題になっている)スキルや姿勢について話しており、著者の先見の明に驚きつつ、時代がようやく追いついた、と思った。

  • 【第四の波、到来】
    1.「よその国、特に途上国にできること」を避ける
    2.「コンピュータやロボットにできること」を避ける
    3.「反復性のあること」を避ける
    ある日の日経記事、「コンピューターが仕事を奪う(下) -代替不能な能力こそ重要-革新的な発想育てよ」。
    1.ITは一部の人々の労働を完全に代替可能
    2.先進国の失業はITによる構造変化も要因
    3.「正解」のない問題に答える能力こそが重要
    言い古されていることかもしれないが、いわゆる「優等生」はコンピューターに置き換えられてしまう。

    【6つのセンス】
    1.機能だけでなく「デザイン」
    外観が美しく、感情に訴えかけてくるものを創る。「普通」は悪いこと。「オリジナル」であるかどうかを重視する。
    2.議論より「物語」
    情報があふれた今日、事実を提供する価値は低くなっている。そこで求められるのは、事実を「文脈」に取り入れ「感情的インパクト」を相手に伝える、物語力。
    3.個別よりも「全体の調和」
    ホワイトカラーの仕事がアジアへ流出し、ソフトウェアに取って代わるにつれ、「分析」より「統合(一見無関係に思える分野に関連性を見出す力)」、誰も考えなかった要素を組み合わせることで新しいものを創造する力が求められている。
    4.論理でなく「共感」
    「豊かさ、アジア、オートメーション」が進んだ今日、人々を動かす、他人を思いやる能力が大切。
    5.まじめだけでなく「遊び心」
    笑い、娯楽、ユーモアが、健康面でも仕事面でも大いに恩恵をもたらす。「わくわく」する。
    6.モノよりも「いきがい」
    何億もの人が日々の生活に苦しむことから解放され、より有意義な生きがい、すなわち目的・精神の充足が求められている。

    キーワード:「自分ならでは」って何だ?

  • お前の進む方向はそっちでいいぞ。と背中を押されたような気持ち。

  • <作品紹介>
    21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか―この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラー。

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著者プロフィール

Daniel H. Pink
1964年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業後、イェール大学ロースクールで法学博士号取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でゴア副大統領の首席スピーチライターなどを務める。フリーエージェント宣言後、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」などに寄稿。著書に、『ハイ・コンセプト』(三笠書房)、『モチベーション3.0』『人を動かす、新たな3原則』(ともに講談社)など。

「2018年 『When 完璧なタイミングを科学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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