向上心: 自分の人生に種を蒔け! (単行本)

  • 三笠書房
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837957775

感想・レビュー・書評

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  • 1859年に英国で出版され、日本語訳がでたのが12年後の1871年、福沢諭吉「学問ノススメ」と並ぶベストセラー本として明治の人たちに読まれていた事実は、やはり当時の日本人の知的好奇心の高さを物語っています。
    そして、現代では本を1か月に1冊も読まない学生が多くいるという落差は近年日本の凋落と符合しています。
    本書の内容を簡潔に表した言葉があります。(P53)
    「物資的にではなく精神的に豊かになり、世間的な名声ではなく真の名誉を求め、学問を修めるよりは徳のある人間になり、権力を笠に着て権威を振り回すのではなく正直で誠実で高潔な人格を目標にしなければならない」
    また、随所にはっとする言葉も。
    「人が破滅に追い込まれるのは過ちを犯したからではなく、その後その人がどういう態度をとるかによるのだ」(P121)
    「付き合っている友人をみればその人がわかる」(P210)
    「経験は往々にして苦々しいものだが有益である。経験を通してのみ強くなることを学ぶ。人格は試練によって鍛えられ苦しみを通して完成される」(P277)
    本書を貫く「向上心」は、武士道にみられるような「強さ」「高潔さ」「忍耐力」「行動力」などが当時の日本人気質にピッタリはまっていたのですね。
    日本再興のためにも、中学生の必読書に指定してほしい。
    解説の竹内均「鉄は熱いうちに打て」も読ませます。

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    世界的大ベストセラー!!
    『自助論』と双璧をなす、スマイルズの「人生論」
    ●読み継がれて150年。「人間、いかに生きるか!」
    賢者の成功例、失敗例、働き方、人間関係、行動習慣…
    随所に散りばめられた豊富なエピソードが、世界中の人々を鼓舞し、充実人生へと導いてきた“不朽の名作”。
    ●「個人の成長」と「人間力形成」のための大原則
    ・自分にとって何が最高の人生なのか
    ・人生は、ありふれたことの中にこそ“本当の智恵”がある
    ・強い「磁力」を持った人たちの生きざまに学ぶ
    ・その場限りの評価より“初志”に従え!
    ・一つの仕事に通じれば人生万事に応用できる
    ・良書は最良の人生がぎっしり詰まった“上等な壺”
    ・「心くばり」は人の心に溶け込むパスポート
    ・いかにして人生という「畑」に、経験の「種」を実らせるか
    ――何度読んでも、充実感に満たされる本!!

  • 常に明朗であることを選ぶ。
    明朗さは人間を育てる為の何よりの土壌である。

    訓練次第で明るい気質にも病的な気質にもなり得る。
    物事を良い方に解釈し、希望的に考える習慣は、ほかの習慣と同じように育てられるもの。

    日常生活で起こる現実的な出来事を公平に判断し、思いやりのある慎重な行動ができる人が、思慮分別のある人。愚かで心の狭い人は執念深く、偏った考え方しかできない。

    人生は、そのかなりの部分を自分の気の持ちようで作っていける。

    ウォルタースコットの死の床での息子への言葉
    徳を持ち、神を信じ、正しい人間であることだけが、最後に満足感を与えてくれるものだ。

    悲しい出来事や災いは、向上させるための試練であると考えよ。

  • 格調高く品行方正を謳うもいささか堅苦しさを感じてしまう

  • 偉人たちの名言や格言が至る所に引用されておりベースになっていて、好きな人にはたまらないかもしれません。単純に普段使わないような言葉が多く出てきて理解するのに苦労する部分が多かったです。

    この本で学べたことは、経験がものを言うということです。幸せになりたいのなら、そこまでの苦労や痛み、悲しみ、努力などを経験しないと本当の幸せを感じれないんだなと。そのためにまず行動すること。行動するためには決断力をつける。決断力を持つ勇気。勇気を後押ししてくれるのが本であったりメンターであったり。
    自分これからの行動、方向性が固まってきた気がして、この本から少し勇気がもらえました!

著者プロフィール

1812年スコットランド生まれ。イギリスの著述家。代表作に『自助論』『人格論』『義務論』など多数。1904年没。

「2020年 『(新装版)自分を動かせ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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