感情を出したほうが好かれる (知的生きかた文庫――わたしの時間シリーズ)

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837979210

感想・レビュー・書評

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  • タイトルから精神的に優しいこと(あなたは悪くない、あなたはあなたであるだけで好かれる、のような)が書かれていると思って読み始めたが、全く逆。
    かなり厳しい。
    言いたいことを言わないのは相手に気遣ったのではない。
    相手に嫌われたくないから。そしてそれは逃げである。
    あなたは相手のことをどうでもいいと思っている。そういう人は相手の幸せを心底喜ぶことができない。
    なのに我慢しているから心理的に負荷がかかり「こんなに頑張っているのに……」と相手に求めてばかり。
    誰々のために頑張っているのではない、ただ自分が嫌われないために、自分のために頑張っているのだ。
    相手に対する優しい言葉も上っ面だけ。気を使っていますよ、とうだけ。心が伴っていない。
    相手のために何かしないとと一生懸命に行動するが、そういう人のもとには、それを利用する人が集まる。多くの人はあなたを軽んじる。

    ・相手に嫌われるかも、不快に思うかも、ということが言えない。
    ・相手に気遣っているようで、いつも自分のことばかり考えている、本当は多分相手に興味がない、自分のことばかりの考えている人間。
    ・そんなこともできないの?と思われるのが怖い(仕事で)
    などと自己認識していた自分にとって、この本の言葉は刺さった。
    著者の「そういう人は悪口ばかり言う、だから自分も悪口を言われるのではと怯える」などは自分に当てはまらないと思ったし、所々反発したくなる内容もあった。
    そういう環境で育てた親が悪いとか、鬱傾向の人に頑張らなくて良いよとか、優しい言葉はあまりない。
    でも、だからこそ、自分の考えや言葉を見直すきっかけになった。

  • 「Do you respect yourself?」

    「生きるとは明日を迎えることである。
    今日つらくても、それに耐えてよりよい明日を迎える努力をすることが生きることなのである。」

    無理して人に合わせなくてもいいんだなー。
    周りが喜ぶ顔を優先させていたけど、それを苦痛には思っていなかったけど、もっと自分のしたいようにした方が楽に生きれるのかも。

  • 何度も同じ文を繰り返すのが少し読みづらかったが、それだけ伝えたいことなんだと思いながら読んだ。自分の気持ちに素直になること、辛い体験や経験から目を背けて逃げるのではなくきちんと向き合うこと、自分の弱さを受け入れて自分を好きになることが大切だと感じた。

    私も逃げた経験があるからこそ、1日1日を大切に逃げずに素直に生きて幸せに過ごす!

  • 加藤諦三氏の本はこれで4冊目。
    どれも主張は同じで似たようなことが書いてある。

    加藤氏は心理学者だそうで他のビジネス書よりもエビデンスに基づいて書かれているように思い納得できる。
    氏の本を読むと自分の頭の中がよく整理できる。

    ▼気になったワード
    感情を出したほうが好かれる。

    人生に無駄なんてない。
    完全主義の人は無駄を嫌い、ものごとを「かたち」で見る。しかし、無駄に見えることのなかに「こころ」がある。

    「その人らしさ」に人は惹かれる。
    人を前にして完全な自分を演出しようとしている人は
    完全に間違っている。
    実際の自分を知られたら嫌われると思いこみ
    自分が弱点と思っていることを隠そうとするのは防衛的性格の特徴。

    仕事や勉強の努力よりもたいせつなことが「こころ」
    「こころ」を大切にできていないから頑張ってもうまくいかない。
    努力の方向性を間違えているだけ。

  • 著者は、特に心理学のプロとかそういうのではなく、どちらかというと心理学のプロは彼を認めていないという傾向があるようです。

    しかし、心理学に特化した人ではないからこそ表現や説明がわかりやすかったりします。

    著者自身もいろいろと経験した上で、この本を書いていたりこの思考に至ったんだなぁと思うと納得する部分が多々あります。

    読んでいて、まさに自分のことにたくさんぴったり当てはまっていてびっくりしたのと同時にいろいろと解決の方向に向かいそうなヒントもたくさんありました。

    あとは私が、いかにそのことについて日々意識できるかということだと思います。

    そして私は今まで修羅場から逃げてきました。
    自分の恥ずかしい姿を見せたくないやら、傷つきたくない、みじめな思いをしたくないみたいな理由だけでその修羅場から逃げてきました。

    それによって、人間の深みとかが身につかずに今の不安定な私ができあがりました。

    それも十分この本の中では指摘してくれ、私はこれから修羅場から絶対に逃げないと心から反省しました。
    正直に生きるというのは、人間ができあがっていく中で最良の生き方なんだと思いました。

  • ・悪口集団から抜け出そう
    ・下積み時代をステップと考えて笑って過ごす
    ・自分の周りに自分より頭のいいのがたくさんいると言ったカーネギーの懐の深さ
    ・親は子供の前で楽しい話をしてあげるものである。それはお金を与えるよりも財産である。
    ・かたち、と、こころ を意識する。最高ではなく自分にとっての最良を。

  • すべての感情をさらけ出すことで成功できるとは思っていない。ある程度はコントロールしなければ社会の中では生きていけない。
    同じ感情を表すのにも何通りもやり方はあるだろうから、最も伝わりやすい方法を選べば良いのだ。

  • ・「こころ」ではなく「かたち」だけで人に接してしまうことや、修羅場から逃げてしまうことなど、どういう言動や考え方が、心のやすらぎをなくしてしまうのかがよくわかった。そのような言動や考え方をしないように意識しようと思った。
    ・一方で、心のやすらぎを得るために、普段からどういう心がけをすればいいのかなど、好事例をもっと書いてほしかった。

  • 感想
    相手のみを思いやる行動は難しい。動物も幼い子供も互酬的な打算を持って他者と接する。自分の感情に耳を傾けて受け入れてもらうことも必要。

  • 内容は良いが言い回しが堅いのと何度も同じ事いいすぎ

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科を修了。元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員。現在、早稲田大学名誉教授。
主な著書に、『自分の心に気づく言葉』『心を安定させる言葉』(以上、PHPエディターズ・グループ)、『心の休ませ方』『自分のうけいれ方』『不安のしずめ方』『自分に気づく心理学』『やさしい人』『絶望から抜け出す心理学』(以上、PHP研究所)、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』(三笠書房)、『心と体をすり減らさないためのストレス・マネジメント』(大和書房)などがある。

「2023年 『ブレない心のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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