慶応三年生まれ七人の旋毛曲り: 漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代

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  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838712069

感想・レビュー・書評

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  • 正岡子規、尾崎紅葉、斎藤緑雨、夏目漱石、南方熊楠、幸田露伴、宮武外骨は、驚くことに皆慶応三年生まれだという。この七人の青春群像を鮮やかに描く。
    時代が変わるこの大切な時期に、この才能豊かな人たちが生まれてきたのは必然だったように思う。

  • 坪内祐三さんのお仕事では、これが一番好き。ラインアップのメンバーが面白すぎる。

  • 漱石、外骨、熊楠、露伴、子規、紅葉、緑雨の七人が、同じ慶応三年生まれという所から、時系列に、こいつがこんな状況の時一方コイツは……と話を展開させていくので、大河ドラマを観ているような面白さのある一冊でした。
    諸々の都合で日清戦争直前でこの本は終了していますが、(まあ、この後、七名のうち死んでしまう人がぼつぼつ出てくるので…)微妙にすれ違ったり、実際に面識があったりと思いもよらない交流の様子があちこち拾えて面白かった。もちろんこの七人以外にも、同時代を生きた政治家やら出版関係者などイロイロ出てくるので、そことの交流も面白い。(逍遙、魯庵、水蔭、思軒、美妙、篁村、涙香…あげてくときりがない)
    引用文も多く、その際ちゃんと引用元資料の明記もされてるので、そちらを読みたくなってくるところがまた史実掘りの楽しさですね……。

  • 再読。ゲームにつられて。坂の上の雲のドラマの時に正岡子規の人物像にどはまりして買ったんだった気がする。
    露伴のこういうところが好きだ。外骨のこんなところが好きだ。みたいな文章がたくさん出て来るのが楽しくてにこにこしながら読んでしまう。彼らを見る目が基本的に温かい。論文ではないしここの日付はどういうことかしらなどと問うておいてそのまま、なんてことも多いのだけど皆生き生きと描かれてて魅力的だ。
    面白いところはここら辺までだよ、と彼らの青春時代で本が終わってしまうのだけど本当にそうかしら。続きも読みたいなあと初めて読んだ時もたしか思った。

  • 引用が多く、それが読みたいときにはgoodかも!!
    もう少しすっきりしていると、読みやすいかと。

  • この評価なのは駄本だからではありません。
    かなり配慮の足りない本だからです。
    ルビがあまりにも不足です。
    最初読んだときに専門書?と勘違いしましたから。
    そうでないのならばもう少しルビを
    増やしたほうがいいです。

    そのために非常に読みづらくて
    読むのに苦労してしまいました。
    それとあとがきは加えないほうが
    心証よく感じましたが。

    ただし、本の内容は本当に
    すばらしいにつきます。
    それぞれの友好関係、敵対関係
    栄光、そして死…

    意外なところは正岡子規でしょう。
    教科書でも決して知ることのできない
    彼がこの本では生き生きとしていますので。

  • 正岡子規・尾崎紅葉・斎藤緑雨・夏目漱石・南方熊楠・幸田露伴・宮武外骨。近代日本の歩みとその人生のキャリアーを共にした、慶応三年生まれの7人の「旋毛曲り」と彼らの生きた時代を描く。『鳩よ!』連載。

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著者プロフィール

評論家、エッセイスト。1958年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。「東京人」編集部を経て、コラム、書評、評論など執筆活動を始める。評論、随筆、対談、日記エッセイ、解説等多彩に活躍。『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代―』で第17回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『ストリートワイズ』『靖国』『文学を探せ』『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』『総理大臣になりたい』など多数。近著に『昭和にサヨウナラ』『文庫本を狙え!』『文庫本宝船』など。

「2017年 『壁の中【新装愛蔵版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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