卵の緒

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著者 : 瀬尾まいこ
  • マガジンハウス (2002年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838713882

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卵の緒の感想・レビュー・書評

  • 暖かい食卓・素敵なお母さん・登場人物の優しさに触れるとほっこりする。
    瀬尾まいこさんの本には、温かい気持ちにさせられるな~

  • 僕は捨て子なの? 疑問に思った小学生の「育生」は、母に「へその緒を見せて」と頼む。しかし母が持ってきた物は「卵の殻」で――『卵の緒』

    高校生の「七子」は憂鬱だった。亡き父の愛人が逮捕され、父と愛人の息子を母が預かってしまった。七子は腹違いの弟「七生」との生活に戸惑うが――『7`s blood』

    血のつながらない家族の不思議で温かい物語。小説としての技巧は☆4、しかし伝わるものは☆5。考えるんじゃない、感じるんだ!!

  • 本屋で何か良い本に出会えないかとぶらぶらするのが好き。
    そんな中で、書店さんおすすめと見つけた。

    表題「卵の緒」と「7's blood」の2つ。

    受け入れる強さ、優しさ、愛おしさ。
    キラキラしている。
    ジーンときた。

    短編2つともに、こんな物語に出会ってよかったと、
    素直に、
    理屈なく素直に、思えます。

  • 「好きな人の見分け方、教えてあげようか。美味しいものを食べた時、それを誰に食べさせてあげたいか考える。そこで浮かぶ人があなたの好きな人。」こういう考え方、とても好きだ。ここに出てくる女の人は強くて明るくてかっこよくて、主役でないのに憧れた。私も誰かに言ってやろう。「あのね、好きな人の見分け方、教えてあげようか…」って。
    この本を読むと「家族」というものを考えさせられた。血が繋がっているだけが家族ではない。父親がいなくても不幸ではない。母親がいなくても不幸ではない。くさいことを言うようだが、強く想う気持ち、かけがえのないと想う気持ち(一言でいったら「愛」「絆」だか、その一言でまとめたくない。)があればそれはもう「家族」なのだろう。
    優しい気持ちになる作品だった。

  • ボク・育生は小学生でお母さんとと二人暮し。どうやらボクは「捨て子」に違いない。
    だってそうじゃないかって聞いたときの周りの反応が変だし、お母さんに「へその緒を見せて」って言ったら
    卵の殻なんて見せられるんだ。・・・『卵の緒』
    七子と七生はちょっとワケありの姉弟。七生は父親の愛人の子だからだ。母と二人暮しの七子。
    ある日突然母が七生を引き取ると言い出し、七生はやってきた。
    小学生の七生はとても人懐こくてしっかりした男の子。母もすっかり気に入ってしまったらしいが
    どうしても七子は七生が好きになれなかった。
    七生が来て5日目母は入院してしまい、二人きりの生活が始まる。・・・『7's blood』

    『卵の緒』は75pくらいの短編なんだけど登場人物がすごく印象的。
    特に母親の君子の育生に対する接し方はとてもイイ。ベタベタに愛情を押し付けたりせずサラリとしている。
    でもココ!という時にはちゃんとあふれんばかりの愛情をストレートに示す。
    登校拒否の男の子とお茶会をするから育生に学校を休めという母親。
    なんだか奇妙だったけどとても暖かい母子の姿がそこにあってほのぼのとした気持ちになった。
    一方の『7's blood』。小学生でありながら色んなしがらみの中で懸命に生きてきた七生の
    健気な明るさがとても巧みに表現されていて切なかった。
    七生が七子のために用意した誕生日プレゼントの場面にじーんときてしまった。

  • へその緒じゃなく卵の緒。そこにこめられた切ない意味。日々の暮らしから、ひょうひょうとしているようで母さんが育生にとても愛情を注いでいるのが伝わってくる。
    血が繋がっているかどうかより本当に愛されているかどうかの方が大事だって言うこと。本当にそうだと思う。
    育生と母さん以外の登場人物(母さんのボーイフレンドの朝ちゃんとか、育生の同級生で、頭がいいのに登校拒否の池内君とか)の存在感がいい。
    美味しいものは誰かに食べさせてあげたい・・。暖かくて素敵な言葉だなと思う。

    同時収録の『7's blood』は異母姉弟の物語。大人に気を使いすぎて子どもらしくない七生が何とも切ない。そして、七子と七生を一緒に生活させた七子の母の本当の思い。腐りかけたバースディケーキ・・泣き所が満載だ。

  • 良かったです! とってもとっても癒されました♪ 家族っていいなぁと思いました。湊さんの後だけに尚更(笑)
    自分は捨て子かもしれない、いや捨て子に違いない、と思う子は沢山いると思います。しかし本当に、となるとそうはいないでしょう。この母子は血の繋がり以上に強い絆があって、微笑ましく思いました。こんなに愛情を隠さず、目いっぱい注がれたら、子どもは健全にのびのびと育つのでしょうか。素敵です。
    そしてもう一つの話。七子と七生の話。七生が良い子すぎるのは生きるための術かもしれないけれど、かわいそうにも思えました。七生がほんとうにあまえることが出来る場所があればいいのに。 バースデーケーキのところと、七子の母が七生を引き取ったのは自分のためだと知ったところはジーンときました。 優しい気持ちになれる本です^^  

  • 現実は結構シビアなんだけど、子供がたくましく、しなやかに頑張ってる。
    ちょっとできすぎでは?と思ってしまうが。
    もしかしたら作者がそういう子だったのだろうか?

    一方は血の繋がらない親子、一方は繋がってる。
    でも、それが大事なのではない、だけど大事だったりもする。
    家族って、お互いに作り上げていくものなのかもなぁ。

  • 愛情に包まれ、
    一緒においしくテーブルを囲めること。
    それが、「家族」なのかもしれない。
    たとえ血がつながっていなくても。

    誰かを大切に想いながら、
    誰かと紡いだ温かい時間の想い出が、
    たとえ別々の道を歩むことになっても、
    長い人生を歩む支えになるのでは
    ないのかなぁ、と思った。

    心が温まる、素敵な二編だった。

  • 再読です。

    「卵の緒」ですが、育生がとてもいい子。そしてなんと素晴らしいお母さんなんでしょう。てきぱきさばさばでなんだかコミカル。子どもの育生と対等に接している感じと育生への愛をまっすぐに示しているところが素敵でした。
    お母さんが昔の話をするところはたまらない気持ちになりました。本当のことを聞いた時の育生の涙。育生は自分が泣いている理由がわからないと感じていたようですが、ここで家族の絆や証が学校で習ったような、自分の思っていた形あるものではなかったと気付いたのではないでしょうか。じーんとしました・・・。母の愛は偉大です。

    「7‘s blood」・・・こちらも七生がとてもいい子。痛々しいほどいい子です。七子がいらいらするのがわかるくらい小学生にして、世を渡る術を身につけています、大人びています。それがすごく悲しいことに思えました。七子の誕生日、夜の冒険、七子の看病・・・七生は本当に優しい男の子です。お母さんのこともあってか、まだ子どものなのに守られることより、守ってあげることに慣れてしまっているように思います。
    七子は七生に救われ、七生と過ごしていく中で、固まっていた心がほぐれていくのがわかりました。七生も唯一子どもらしくわがままを言える七子に出会えました。七子と過ごした1年、2人の「わずかな記憶と確かな繋がり」が七生のこれから生きていく中での心の支えになったらよいなと思わずにはいられなかったです。

    2編とも家族のあり方について軽やかに、ちょっぴり切なく描かれていました。ほんのりあったかくて、胸がきゅーっとなる作品たちでした。
    余談ですが、島津くん・・・よいキャラでした(笑)

  • 二作品ともとても魅力的な「母」が登場する。ほっこり切なくなる作品。

  • 夕暮れでも海でも山でも、とことんきれいな自然と一人じゃないって確信できるものがある時は、ひとりぼっちで歩くといいのよ。
    ポケットの中で猫のおはじきをそっと握りしめて、僕は雨を連れて家に向かった。





    立体的に見るのにはコツがあって、絵をじっと見ててもだめなんだ。絵の向こう側を見るつもりで見ないと。その絵を通り越して、その向こう側に焦点を合わせると隠れたものが浮かび上がってくるんだ。


    大人になって意思を持ち始めると、手は引かれるものじゃなくつなぐものになっていった。






    すごいよかったー
    ほんわかじわーんだけどちょっとどこか切ない
    ななおとななちゃんは二度と会わないのかなとか思うと、
    切なくて悶える

  • この人のお話は、いつも何ともいえず優しくってさみしくって、読み終わった後、しばらくぼーっとしてしまう。ソフトな語り口なのに、世界を引きずるパワーがある。いいな。この世界の人とお友達になりたいな。

  • 「卵の緒」お母さん、天然なのか、物事にどうじかいのか、いい味だしています。

  •  初めての瀬尾まいこさん作品。

     2つの短編が描かれており、どちらもほっこりする内容。
    まずは「僕は捨て子だ。」で始まる母と子の絆を描いた『卵の緒』。母が小学生の息子に語る言葉がほのぼのとして面白い。「育生(息子)は卵で産んだ」や「理屈っぽいことばかり言ってると禿げるわよ」など。
     終盤にかけて訪れる母の告白にほんのり涙してしまった。
     もうひとつは高校生の姉と小学生の弟(父と愛人の子ども)が二人で生活する中で徐々に家族愛が深まっていく『7's blood』。

    どちらの物語も、またこの作家の別の作品を読んでみようと思わせる、そんな作品でした。

  • 読み終わった瞬間にまた読みたくなりました。素敵な言葉がたくさん。デビュー作ですか。ほかの作品も読みたいです。

  • 卵の緒のほうで僕が「何をおっしゃいますやら」と言う場面と、最後の卵の場面は机をバンバンたたきながら爆笑してしまった。
    もう一作一緒に入っていたものも読んで作者に興味がわいた。短編じゃいまいち掴みが甘いのでこの人の長編も読みたいと思った。

  • 尋常じゃなくあなたを愛してるってことよ。

    血のつながりはなくっても絆は確かに存在する。

    それを確信できる二つの作品が収められてる。
    ふんわりして優しい優しい話。

    作者は中学校の国語の先生だそうで、どんな授業をするんだろーと思った。

  • 2つの短編が入ってます。

    1つは母子の愛情のはなし、もうひとつ子と愛人の子との話で、どちらも血のつながっていない関係ですが、それでも相手のことを想い共に生活していくなかで愛情が育まれていく姿が書かれています。

    「卵の緒」で母親が息子に対して話す愛情のこもった言葉はじぃんとしました。


    瀬尾まいこさんは本作がデビュー作。この本から彼女の作品はみつけ次第全部読んでます。

  • 「僕は卵から生まれたらしい」

    2作品が入っており、どちらも血の繋がりがない「家族」の話。


    和みます。やっぱりなんか好きですネ。

  • 小5のとき読み聞かせで読んでもらった本です。
    性に関することを子供向けに丁寧に書いた作品だったと思います。

    一緒に収録されていた7's bloodもいい話だったと思う。

  • 血の繋がらない母と息子、異母姉弟の二編。

    重松清さんの『幼な子われらに生まれ』の感想にも同じような事を書いた憶えがありますが、血が繋がっていようが、いまいが家族というものは勝手に出来るものではなく、一つ一つ丁寧に作って行くものだと思います。家族は一番小さい“族”だから。

    二つの少し変わった家族構成は普通じゃない?普通というのは多数派の事だと思いますが、自分を解き放った方が良い、頑なだと言われても、自分の役割を責任を持って果たしたい。家族の形は一つじゃなくてもいいし、この本の家族を否定するのでもありませんが、あまりに一人一人が自由過ぎたり、大人が感情のまま行動した事で、子供にいらない苦労を背負わせたりするのは、たとえそれ以上に得るものがあったとしてもいや。

  • 血の繋がりのない家族のお話ふたつ。
    家族とはなんなんだろう。大切なものはだいたい目に見えないものなんだと。少年と少女の日常の話で、どちらかといえば淡々と進んでいくのに、どうしてこうも心に響く文章が書けるんだろう。瀬尾さんは本当にすごい。
    目に見える確かなものでなくても、お互いがお互いを想い合っていることが溢れるように伝わってくる。どこか切なくて、あたたかい一冊

  • あぁ、良かった!
    すぐ読めるのでゼヒ!

  • 289

    2016年では69冊

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