ざらざら

著者 :
  • マガジンハウス
3.46
  • (57)
  • (124)
  • (250)
  • (23)
  • (3)
本棚登録 : 954
感想 : 161
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838716944

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読み終わったら何も記憶に残らないけれど優しくて温かい文章だった。多分ジャンルとしては恋愛ものの短編集になるんだろうけど、生活が染み込んでるから激情的なものは薄く、とりとめもないけど無駄もない綺麗な話。「椰子の実」と「卒業」が好き。

  • 最後まで読んで「あ、クウネルに載ってたのか」と妙に納得した。

    明日になれば忘れてしまいそうな、だけど時々ふと思い出しそうな、そんなお話達でした。

    籠おばさんの話がなんか好きだったかも。

  • いろいろな男女の恋や友情、不思議な関係を持つ人どうしの話でした。
    しかし…。
    読み終わった現時点でどんな話だったか思い出せない。
    忘れてしまうほど、日常に溶け込んでいる話でした。

    2014.3.6(1回目)

  • 読み始めて数ページで、やっぱり川上弘美だなぁと嬉しくなりました。場面や動作の切り取り方、表現される擬音語が、川上弘美だけの言葉遣いで、読めば読むほど好きになる。日常的な出来事を、サラサラじっくりと、まとめられていて、短編ひとつひとつが愛でたい。そしてこの人が書く表現は、本当によく泣く人しか分からない絶妙さがあると思う。

  • *熱愛・不倫・失恋・片思い・男嫌い・処女、そしてくされ縁・友愛・レズビアン。さまざまな女性の揺れ動く心情を独特のタッチで描いた名品揃い。クウネル連載20篇に他誌発表作3篇を加えた、ファン注目の川上ワールド*

    さりげないけれど、心がふわっと温かくなるような短編集。この方は、普通は小説にならないような、日常の恋愛風景を捉えるのがとっても上手。地味な女の子同士の真面目な「はだかエプロン」や、料理上手な友人ちかちゃんに対する淡い恋、中林さんと修三ちゃんと杏子のシリーズが特に好き。

  • 主にクウネル掲載作品を集めた短編集。
    とても短くさらりと読めるお話ばかりなので、移動中や寝る前などに少しずつ読み進めたい本。
    時間が経てばタイトルを見てもどんなお話だったか思い出せなくなるだろうが、このさらりとした読み口が好きでついつい筆者の短編集に手を伸ばしてしまう。
    個人的なお気に入りは『山羊のいる草原』『同行二人』『桃サンド』『月火水木金土日』。

    <収録作品>
    ラジオの夏/びんちょうまぐろ/ハッカ/菊ちゃんのおむすび/コーヒーメーカー/ざわざわ/月世界/トリスを飲んで/ときどき、きらいで/山羊のいる草原/オルゴール/同行二人/パステル/春の絵/淋しいな/椰子の実/えいっ/笹の葉さらさら/桃サンド/草色の便箋、草色の封筒/クレヨンの花束/月火水木金土日/卒業

  • 川上さんの本はいつでも僕に不思議な想いを抱かせる。それは、物事というのは切り取り方ひとつでこんなにも面白く、生活というのはこんなにも豊かに感じることができるのか、という素直な驚きであり、また、自分の生活だって考えようによってはまだまだドラマ作れるんじゃね?という勇気のようなものだ。いったいどうやったらこんな文脈で世の中をとらえられるんだろう。こんなふうに感じることができるのだろう。
    1日でいいから川上さんになって外を歩いてみたい。それが今この瞬間の僕の願いだ。

  • 読んだ時期がよかったのかな?
    とてもよい短編でした。
    好きなのたくさんある。
    甘いんだけどにがい、とか、短いお話なのに、ぐっと胸にせまるものが多い。どれに対しても何かしらのリアリティを感じた。

    びんちょうまぐろ
    黒田課長との関係がリアル。

    ハッカ
    イタリアのおむすびがいい味出してる。

    ざらざら
    このだらだら感がたまらなくリアルですき。

    月世界
    好き

    同行二人
    かわいい

    月火水木金土日
    寂しい。でもあったかい。

  • 猫に手の甲を舐められた感じ。

  • 23篇から成る短編集。何でも出来たお兄ちゃんがホストになって結婚式に現れる「椰子の実」が良かったな。

全161件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川上弘美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
角田 光代
白石 昌則
瀬尾 まいこ
江國 香織
西 加奈子
川上 弘美
瀬尾 まいこ
西 加奈子
山崎 ナオコーラ
劇団ひとり
川上 弘美
伊坂 幸太郎
梨木 香歩
瀬尾 まいこ
伊坂 幸太郎
有川 浩
奥田 英朗
角田 光代
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×