- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838716944
感想・レビュー・書評
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読み終わったら何も記憶に残らないけれど優しくて温かい文章だった。多分ジャンルとしては恋愛ものの短編集になるんだろうけど、生活が染み込んでるから激情的なものは薄く、とりとめもないけど無駄もない綺麗な話。「椰子の実」と「卒業」が好き。
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最後まで読んで「あ、クウネルに載ってたのか」と妙に納得した。
明日になれば忘れてしまいそうな、だけど時々ふと思い出しそうな、そんなお話達でした。
籠おばさんの話がなんか好きだったかも。 -
いろいろな男女の恋や友情、不思議な関係を持つ人どうしの話でした。
しかし…。
読み終わった現時点でどんな話だったか思い出せない。
忘れてしまうほど、日常に溶け込んでいる話でした。
2014.3.6(1回目) -
読み始めて数ページで、やっぱり川上弘美だなぁと嬉しくなりました。場面や動作の切り取り方、表現される擬音語が、川上弘美だけの言葉遣いで、読めば読むほど好きになる。日常的な出来事を、サラサラじっくりと、まとめられていて、短編ひとつひとつが愛でたい。そしてこの人が書く表現は、本当によく泣く人しか分からない絶妙さがあると思う。
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主にクウネル掲載作品を集めた短編集。
とても短くさらりと読めるお話ばかりなので、移動中や寝る前などに少しずつ読み進めたい本。
時間が経てばタイトルを見てもどんなお話だったか思い出せなくなるだろうが、このさらりとした読み口が好きでついつい筆者の短編集に手を伸ばしてしまう。
個人的なお気に入りは『山羊のいる草原』『同行二人』『桃サンド』『月火水木金土日』。
<収録作品>
ラジオの夏/びんちょうまぐろ/ハッカ/菊ちゃんのおむすび/コーヒーメーカー/ざわざわ/月世界/トリスを飲んで/ときどき、きらいで/山羊のいる草原/オルゴール/同行二人/パステル/春の絵/淋しいな/椰子の実/えいっ/笹の葉さらさら/桃サンド/草色の便箋、草色の封筒/クレヨンの花束/月火水木金土日/卒業 -
川上さんの本はいつでも僕に不思議な想いを抱かせる。それは、物事というのは切り取り方ひとつでこんなにも面白く、生活というのはこんなにも豊かに感じることができるのか、という素直な驚きであり、また、自分の生活だって考えようによってはまだまだドラマ作れるんじゃね?という勇気のようなものだ。いったいどうやったらこんな文脈で世の中をとらえられるんだろう。こんなふうに感じることができるのだろう。
1日でいいから川上さんになって外を歩いてみたい。それが今この瞬間の僕の願いだ。 -
猫に手の甲を舐められた感じ。
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23篇から成る短編集。何でも出来たお兄ちゃんがホストになって結婚式に現れる「椰子の実」が良かったな。