- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838721467
感想・レビュー・書評
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読了しました。
■なぜ手に取ったのか
2010年発刊時に購入し、再読したくリアル本棚から出して手にした本です。
自分の軸を再確認するためです。
■何が語られていたのか
小林よしのりのゴーマニズム宣言。
賛否両論あるのはもちろん知ってますし、ゴーマニズム宣言は私の大好物です。
著者は決して傲慢ではありません。無知をしっているからこそ、傲慢かもしれませんが、話しませんかというとても謙虚な方です。
本書は、著名のとおり、自身を修めるとは何かということを論じている内容です。
他のゴーマニズム宣言同様、マンガですが、吹き出しの字が多いマンガ。
恋愛、結婚、自由、平等、平凡、魂、志、いじめ、孤独、生命という言葉を
キーワードに、著者らしい考え方をロジカルにそして、私はこう思うという
ことがしっかり書かれています。
戦前の学校では「修身」という教科があったようです。
なぜ、勉強するのか、なぜ生きるのか、礼儀とはなにかかを説いたものです。
儒学でも、宗教でもなく、人としての修め方、あり方などは現代に置き換えながら、
語られていました。
■何を学んだのか
本書で一貫しているのは、「公の心」とはどういうことか。
逆に言うと「私心」との区別が明確にされています。
戦争で特攻で散った若者、街の清掃をする人、理不尽な政治家など様々な人を
取り上げて著者が論じます。
修身とはこういうことであるとは書いてません。
しかし、読み終わると私の今までの考え方や振る舞いなどについて、考えさせられることが多いです。そして、それを取り入れます。
その一連の流れが修身であるとの、学びを得ました。
■どう活かすのか
こうして時々、再読し一連の所作をしようと思う気持ちにさせてくれる本でした。
■どんな人にお勧めなのか
自分の軸を考えた人、小林よしのりファン、自身の普段の振る舞いを他人に注意
された方にお勧めの本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
修身とは儒教の「大学」の中の言葉である。
「先づ其身を修む」
天子から庶民に至るまで、ひとえに「身を修める」ことこそが本文であり、それなくてして家の調和を保つことも、国を治めることもできないと説いた。
ハレの日はそうそうやってくるものではない。心やすらかに過ごせるケがもっとも大切だ。ケガレがまったくなくなることはないが、ケガレなく過ごせることに感謝です。
この本で記憶に残った言葉は、
「人間は生産を通じてしか附合えない。消費は人を孤独に陥れる」
by 福田恆存
この言葉はまさにその通りだと思う。生産することが人の絆をつよくする。ワールドカップの日本代表のスローガンが絆であったが、ガチンコで世界と勝負するから絆が産まれる。彼らも世界とどうやって戦ったら勝てるか真剣に議論した。そのためにコミュニケーションが必要だし、絆が産まれてくる。遊びやっていたら絶対絆は産まれなかっただろう。
一方、消費は一人でもできる。お金さえ払えば、誰だってできることだ。
しかし、消費からは生産できないし絆も産まれない。孤独に陥ってまた消費すればまた孤独になるだけだ。
本気で何かを創り出す。これが人間の生き甲斐なんだと改めて納得させられた。 -
こちらの著書。タイトルは知っていたが、読むのは初めてだ。私も常々、「日本には〈修身〉が必要だが少し問題点があり、そこを改善すべきだと考えていたクチ。
読んでみると、小林よしのりさんの考え方にほぼ同感。ほとんど、意を唱える点がない。
親子における〈平等〉は、果たして良いものか。友だちのような親子ほど、脆いと感じていた私。彼の言う通り、親と子には主従関係があったほうが良い。社会には大人の権威がなくては、ならないと思う。
また子どもに対して手放しで礼讃し、何事も〈個性〉と言い張る。社会に出て真の実力を知り、自尊心をへし折られ、引きこもってしまう。むしろ早く真の実力を知って選択肢を狭めたほうか、本人も生きやすい。
若い時ほど、ちょっと傷ついたほうが良い。そのほうが大人になって、生きやすいものだと思う。 -
小林よしのり50歳
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やはり、東京、大都市で暮らし、マスコミからの情報が自身が社会というものを考える最大要素であり、その言説もマスコミに流布するということを前提として描かれた社会批判。自身のエピソードを描く語りとしての強度はさすがだが、結局は社会科学的用語で「仮初めの」結論を言って見せているだけなのでは。公共心を!愛国心を!と言ってもそれが暮らし、あるいは懐かしさの本源というものを拠り所としない以上、安い酒場の若者への愚痴に終わる。修身論は、残念なことになった。今後に期待?
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小林よしのりは『修身』については「戦争論」や「天皇論」その他で既に充分書いている。内容に対する批判ではなく、そういった意味で、自分にとって新規性はなかった。
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読んでよかった。自分の生き方、身の修め方として読むべき一冊
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小林よしのり氏の本を1冊丸々読むのはこれが初めて。
生存本能、教育、しつけについての意見は、自分の考えと大体似たり寄ったりだった。
「親が自分の生き甲斐をなくして、教育馬鹿になっただけ」、「共同体意識が消え、肥大化した個人だけが生まれ、市民社会はない」、「誰でも望めば希望する仕事につけるという希望を与えるべきでない」というくだりは読んでいてスカッとした。 -
自分探しに走る人、生き方本がベストセラーになる現代。最初の書下ろし以外は以前の再掲なので、なんかもったいない。201405