おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2

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  • / ISBN・EAN: 9784838722501

感想・レビュー・書評

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  • ・やっぱり面白いし、スイスイ読める。オンライン授業が退屈な時に最適。

    ・読み終えたのは夜中の3時半だが、夜中に声を出して笑った。

  • 読み進めるのが勿体なくなってしまうくらい好きな村上春樹のエッセイ
    この人は小説もおもしろいけどエッセイのほうにも才能があるみたいで、読んでると楽しい気持ちになれる
    村上ラヂオも村上朝日堂もサラサラと読めてしまうけど読み進めるのが勿体なくなる
    小説にあるような個性的な哲学がさらりと盛り込まれてたりする
    しかし小説のように人を選ぶ文体でもないので村上春樹の小説が苦手な人はエッセイだけ読むというのも有りな気がする

  • 「(あなたにとっては)どうでもいい(事柄)ですよね?」と前置きしながら、訥々とした彼の口調(書き方?)が好きだ。
    まぁ極端な話をしてしまえば、エッセイなんていうものは、書いている本人以外の他人から見たらどうでもいいような事をツラツラ書いてくのがソレなわけで。
    肩ひじ張らずに「しれっ」と読めちゃって、なおかつ「ふふっ」となるところもあって、読んだ片っ端から忘れても問題ない(笑)、そんなエッセイって、ありそうで無かった。

  • 日常生活で、人がなんとなく感じたことを聞く機会って少ないですよね??
    エッセイって、普段知りえない人の心のうちを見せてもらえるようで、好きです(^^)。

    エッセイで好きな作家さんは三浦しをんさんの腐女子系、椎名誠さんの野生オヤジ系(?)なのですが、村上春樹さんの知的上質大人系はかなり心地いい(>_<)。

    前書きからすでにオーラを感じます。
    村上春樹さん、昔バーをやってたなんて初めて知りました。
    こんなマスターがいるバーがあったら是非行きつけにしたいものです。。

    「究極のジョギングコース」、走ってみたいなぁ!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「別人を演じてますよね~~」
      面白いですよね、各国語に訳されている村上春樹ですがエッセイはどうなんだろう?と思っています。
      別人と言えば、「...
      「別人を演じてますよね~~」
      面白いですよね、各国語に訳されている村上春樹ですがエッセイはどうなんだろう?と思っています。
      別人と言えば、「舟を編む」の三浦しをんもエッセイは、、、面白いから良いけど・・・

      「新宿紀伊国屋の「ほんのまくら」フェア」
      4日も東京に居たのに行けませんでした。此方に戻ってから盛況だと聞いてシマッタ!と思っています。
      見に行ったら雰囲気に飲まれて、つい何かを買っちゃったかも。
      (行く予定だった松丸本舗、オン・サンデーズには行けず。行ったのはナディッフ コンテンポラリィとオリオン書房だけ)
      2012/08/29
    • jamさん
      nyancomaruさん。
      三浦しをん、最近小説はイマイチな気がします(T_T)。舟も、私はう~~ん・・でした。エッセイはばかばかしくて好き...
      nyancomaruさん。
      三浦しをん、最近小説はイマイチな気がします(T_T)。舟も、私はう~~ん・・でした。エッセイはばかばかしくて好きですよ♡

      で!!ミュージアムショップですか??
      東京都現代美術館は何度か行った事ありますが、それ以外は知りませんでした(^^;)。ワタリウム美術館、面白そう!そのうち行ってみますね~。
      「ほんのまくら」、すごい企画ですよね!行きたかったんだけど、結局行けず・・。知り合いは出かけたようですが、5冊購入。恐ろしいほどの誘惑み満ちたフェアだったとおっしゃってました。
      業界にはこういう破天荒企画、ばんばんやっちゃって欲しいです♪
      2012/08/30
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「業界にはこういう破天荒企画、ばんばんやっちゃって欲しいです♪ 」
      私も、本好きの気持ちをクスグル企画は大賛成です。
      此方でも遣らないかなぁ...
      「業界にはこういう破天荒企画、ばんばんやっちゃって欲しいです♪ 」
      私も、本好きの気持ちをクスグル企画は大賛成です。
      此方でも遣らないかなぁ~と思っているのですが、、、無理かなぁ~
      2012/09/03
  • 村上さんご自身ではエッセイを書くのはむずかしいです、とこの本の話題でも取り上げていますが、読者の一人としては気にいっていますよ。と言いたいです。村上さんの物の見方や感じ方が分かるからです。今回も「国境なき医師団」を「医師なき国境団」という言葉遊びを頭に思い浮かべる下りがあり、どうでもいいようなことですが笑えてしまいます。文章とは別に今週の村上というコメント枠もあり、これもおまけの楽しみがあります。
    大橋歩さんのイラストも内容にはまっています。

  • 『さて、この話の教訓はいったい何か? そう言われても、僕にもよくわからないけど、ひょっとしたら「人間の想像力というのは、ある程度限定された領域でないとうまく働かないものだ」ということになるのかもしれないですね』-『ハンバーガー』

    好きな作家のエッセイを読んでしまうことの良し悪しはある程度まで確実にあるのだと理解しているのだけれど、そもそも好きな作家というのは本当は好きな作品を書いた人という一歩下がった存在である筈だと思いつついつの間にか作品と本人は一体化していて(それは私小説を書いているのかと思うという意味ではなくて、もっと正義感とか価値観とかいうものが作品の中で示されるそれと作家本人が持っているらしいそれを比べてみるとで同じである筈だと思ってしまうということを言おうとしているのだけれど)(そして、そう考えても全く問題のない作家もいるにはいるのだけれど)(というか、多かれ少なかれそうである筈だとしつこく思うのだけれど)「好きな作家」と呼んでしまうようなことになってしまっていると作品の延長としてついついエッセイを読んでしまったりするものだから、時として思わず、えーっこういうことを言う人だとは思わなかったし!なんてことにもなって本人と作品はやっぱり別なものなんだということを痛いほどに(自分勝手に)思い知らされたりするケースもあったりするわけで、そんな中で村上春樹のエッセイは、その作品を読んでいる時の印象とほとんど変わらない(多分それは温度差という言葉で言い表すのが一番ふさわしいんだけれど)ので、とても安心できる。

    この場合の安心とは、作品と本人の分離が激しく起こらない、ゆえに好きな作品を後から(自分勝手に)嫌いになったりしないということも意味しているし、元々村上春樹の書くものを読んで感じる信頼感のようなものをここでも感じることができるということもやっぱり意味している。

    信頼を寄せる先にあるのは月並みな言い方になるけれど価値観というものなんだと思う。でも価値観が同じだ、と言いたい訳でもない。むしろ価値観は違うような気もする(もっとも人は同じということを感じにくくて違うということには敏感だけれども)。じゃあ何に、ということになると、それは言明の仕方、というしかない気がする。全てがはっきりとした善悪を持っている訳ではないということを前提としているかどうか、なんていうとちょっときっちりし過ぎているように聞こえてしまうけれども、何かをこうであると断定することに注意深くなっている文章を読むと、ああそういう感じわかるなあ、と思ったりするのだ。恐らく自分自身の最初の感情としてはもっと断定的に、それはこれでしょう、と思っている人格もある筈だと思うのだ。それなのにそんな自分をも一歩引いて眺めている村上春樹がいて、その態度こそ自分が目指している態度だし、信頼をよせる元になっていると思うのだ。

    なんてことを難しく考えさせもするけれど、昔のはみ出しぴあみたいに軽い洒落を小さい字で書いている村上春樹がきっと本当のところ村上春樹の芯にいる村上春樹なんだろうな、とも思う。軽くさくさく読むことができるけど、そんな風に読んではいけないんだろうな、とも思う。だからって一々教訓を引き出す必要もないんだけれども。

  • 春樹さんの、人は人、自分は自分、人それぞれ
    そんなスタンスがとことん貫かれている気がして気持ちがいい
    最初に何故エッセイを書く気持ちになったのか書かれていて
    (もう、春樹節炸裂です)
    大橋歩さんの絵を毎回楽しみにしていたことに触れていますが
    あとがきが大橋歩さんで、
    大橋さんにとっての村上春樹さんは特別な作家で
    この仕事をとてもうれしく思われているという
    これまた両思いににんまり

    中のエッセイひとつひとつ、
    心に響いたり納得したり笑ったり
    本当にお勧めなので、是非、読んで下さいまし
    それぞれの最後に小さな字で書いてある
    「今週の村上」も必読の面白さです

    本当は、気になっていることや、よかったことを
    うわーーっと語りたい気持ちでいっぱいなのだ
    なので、ネタバレしないように、少しだけ・・・

    地下鉄銀座線の話で、昔は駅に停車する直前に照明が消えたと
    (浅田次郎原作の映画「メトロに乗って」でそういう場面がありました)
    その瞬間が好きでいつも
    「そうだ、人が目的地に着く直前には常に深い闇が訪れるんだ」
    と思い、いつも思い出し口ずさむ音楽があるとか

    高校生のころ、たくさんの本を読んだ事
    ああ、わたしも春樹さん程じゃないにしても読んだなぁ
    フランソワーズ・サガン、アガサ・クリスティ、
    太宰治、夏目漱石、佐藤さとる
    あの頃読んだ文庫本は、色あせてしまって
    でもまだ本棚にあるわなんて思い出したりして
    春樹さんの、「ただ本を読んでいるだけで幸福だった」
    の言葉に頷くばかり

    どうして、日本の本屋さんでは男性作家と女性作家にわけているのか
    わたしもなんでかなぁ、探しやすいとかなのかなぁと不思議に思っていた
    宮本輝さんと村上龍さんに挟まれているのですという文章を読み
    はい、知っていますよ。
    良くそこらへんはチェックしておりますなんて返事したりして

    音楽はときとして抱え込んだ悲しみやつらさを付着させ
    自分自身がその重みでばらばらになってしまうことを防ごうとする
    なんていう文章にノックアウトなのです

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      久々に村上春樹(1Q84)を読んで超面白かったので、気分的にはもっと読みたい感じ。
      このエッセイは読みたいと思っているのですが、文庫になりそ...
      久々に村上春樹(1Q84)を読んで超面白かったので、気分的にはもっと読みたい感じ。
      このエッセイは読みたいと思っているのですが、文庫になりそうになく、、、タメ息。。。
      「春樹さんの、人は人、自分は自分」
      義務と権利がキッチリ判っていて、許容範囲の広い方なのでしょうね。見習いたいです。
      2012/08/23
  • ananに連載されていた「村上ラヂオ」をまとめた本。その連載自体が10年ぶりだそうで、前作も好きだった私にとってはとても嬉しい刊行でした。小説家の書くエッセイは、「ビール屋のつくるウーロン茶」とのたとえで始まりますが、ものすごい爽やかなウーロン茶でした。個人的には、「ナイキ本社のランニングコースに●●のスニーカーをはいていった」話が面白かったです。ウイットってこういうのを言うんでしょうねえ。
    ちなみに本のデザインや装丁もすばらしいです。挿絵(銅版画)は大橋歩さん、装丁は葛西薫さん。

  • 春樹さんのエッセイは、スマートで、あたたかくて、
    ちょっとお茶目なところが、読みながら心地よくしてくれる。
    読んだあとには、Take it easy! と、軽やかな気分にしてくれる。
    とにかく、この世界にいるだけで、心がほぐされる・・・
    その幸福感だけを求めていたのだけれど、
    今回のこのエッセイでは、なかなかどうして、学ぶことも
    多かった。
    特にラストの「ベネチアの小泉今日子」には、春樹さんが
    本当に悲しく、つらい思いのときに、音楽がどのような
    効用を果たしてくれたか・・・それは、また小説にも同じ
    機能がある・・・その役目が自分の文章にもできれば・・・と
    声高にでなく、そっと、ささやくように語ってくれていた。
    心地よく遊んでいた湖に、そっとやさしく導くように何かを
    なげかけられたような感動が、胸に広がった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ちょっとお茶目なところが」
      確かにエッセイは創作と違って、砕けた感じですよね。
      しかし私は2は未読、3が出たから文庫になるかなぁ~と期待し...
      「ちょっとお茶目なところが」
      確かにエッセイは創作と違って、砕けた感じですよね。
      しかし私は2は未読、3が出たから文庫になるかなぁ~と期待したけど、、、未だみたい。
      2012/08/04
    • よっすーさん
      nyancomaruさんも、気になってましたか?
      エッセイでは、春樹さんのユーモアをたっぷり楽しめるところも好きなポイントです。
      文庫化...
      nyancomaruさんも、気になってましたか?
      エッセイでは、春樹さんのユーモアをたっぷり楽しめるところも好きなポイントです。
      文庫化されて、早く楽しまれるといいですね
      2012/08/09
  • 村上ラヂオ2冊目。 軽快な感じで書かれていても、独特の表現とか、本人の感じ方が見られて、人柄の一端に触れる事ができた。 "人を信頼しながら信用しきれない人生というのも、時として孤独だ。そういう微妙なすきまが痛みをもたらし、眠れない夜もあるだろう。でも「大丈夫、ただのミートグッドハイと思えば明るく耐えていける」" と、長嶋茂雄さんの言葉を借りながら、ユーモアと鋭い切り口が存在し、楽しめた。

著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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