幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 393
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838722600

作品紹介・あらすじ

たぶん、本を読んでも救われない。けれど、耐えられるかもしれない。とは思う。ブックディレクター幅允孝、初めての雑文集。

感想・レビュー・書評

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  • “本の遅効性”…心に残りました。
    また、絵本を紹介しているページの、「よく読み聞かせによい絵本は何か聞かれるけれど、どんな本だっていい。自分の好きな本の登場人物と…子どもと一緒に心と体を動かしながら読めば、どんな本だって子どもにとっては最高の一冊になるはずだ」という考え、納得です!

    幅さんは本当に本が大好きなんだな、ということがズンズンと伝わってくる素敵な一冊でした。(N)

  • 幅允孝はブックディレクター。本棚の本を選ぶ仕事をする人。城崎温泉の三木屋旅館の本棚を担当したとか。この前NHKで初めて実物を見た。予想通り、誠実そうな人であった。

    最初に出てくるカート・ボネガットについての文章が良かった。

  • ブックディレクター・幅允孝さんによるブックガイドです。
    小説、絵本、漫画、カタログ…などなど、ジャンルに縛られることなく選ばれた本は、1冊1冊がかっこいいのです。
    本そのものの魅力に加えて、幅さんと本書を作った方々の「見せ方」のセンスのなせる技。
    実際にかもされちゃった『もやしもん』のインパクトは大です。

    今まで外国の写真家さんの写真集を積極的に手に取ることが少なかったので、いろいろ紹介されていたのがうれしかったです。
    特に『JEFF KOONS VERSAILLES』はいつか見てみたい本。
    世界遺産であるヴェルサイユ宮殿を舞台に行われた、現代アート家・ジェフ・クーンツの展覧会の写真集なのです。
    「too much」を二乗したような展覧会の模様が、本書では小さなモノクロ写真で数ページ載せられているだけ。
    …焦らされるようで「見たい」気持ちは増幅する一方なのでした。

  • 読みたいが結構あったので今度読んでみよう!

  • ネットでふと見つけて。良く行く図書館でも、現状、本棚に並んでいないから、ノーマークだった。これはでも、先だって読んだ横尾的ブックガイドに連なる系統の一。同書からチョイスした作品が皆無だったのと同様、本書からも皆無。アート系の本とか、書評で取り上げられてもピンとこないの、これまでに触れた絶対数のせい?書店や図書館で直接触れた際には、結構惹かれるものもあったりするから、そっち系が全く受け付けない訳ではないはずだけど、やっぱり絵とか写真とか、実際見てナンボってことやね。

  • 「大切だと思うのは、その情報化された誰かの経験を、ちゃんと自らの内側に注入し、自分なりの経験に還元できるかだ。誰かの経験を、自らの経験として血肉化すること。自らの言葉で話せるようになること」

    著者は経験が豊富だからあれだけ多様な種類の本をあげられるのだろう
    読者としても面白いと思えるように沢山の経験値を踏まないといけないと思えた

  • ”少なくとも僕にとっては本を読むこと自体が目的ではない。
    その読書がどう自分の日々に作用し、いかに面白おかしく毎日を過ごせるかの方が重要だと思っている。”

    という書き出しがピッタリ当てはまるほど、
    いわゆる本の紹介本とは一味違う。
    例えば谷崎潤一郎の『細雪』の内容よりも舟場のことが気になったし、
    『Trouble in Mind』の中身よりも装丁が気になった。

    本の内容とかストーリーというよりは
    その本に秘められた背景やパッションなどに心揺さぶられる。
    感性を刺激され、より深くその世界を知りたくなるような本の紹介なのだ。

    この読後感は若かりし頃、夢中に読んでいた『スタジオボイス』という雑誌に似ている。
    かつてこの雑誌からアート、音楽、ファッションなどのポップカルチャーを知り、
    まさに雑な誌なりに新しい興味の導火線に火をつけられた読者だった。

    それが転じてオマケ付き雑誌を作る側に回ってしまった現在なので、
    『なめられてませんか?その雑誌に』は耳が痛かった。
    導火線に火をつけていけているか、
    経年変化しても面白いと思ってもらえるものを作られているだろうか。
    わざわざ紙に刷っているメディアに携っている身として問い続けたい。

  • 本の本

  • Library
    Reserved

  • 幅さんのブックガイド。
    選書の広さ、蘊蓄の深さにいつも圧倒される。
    どうしてこんな風に本と出会うんだろう。
    凄まじい。

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著者プロフィール

1976年、愛知県生まれ。ブックディレクター。有限会社BACH(バッハ)代表。愛知県立芸術大学非常勤講師。本との出会いを人々に提供するべく、学校や図書館、病院や企業などでライブラリーの制作を行う。安藤忠雄氏が設計を手がけた図書文化施設「こども本の森 中之島」にはクリエイティブ・ディレクターとしてかかわり、「村上春樹ライブラリー」として親しまれる「早稲田大学 国際文学館」では選書を担当。著書に『つかう本』(ポプラ社)、『本なんて読まなくたっていいのだけれど、』(晶文社)、近刊に『差し出し方の教室』(弘文堂)などがある。

「2023年 『NHK理想的本箱 君だけのブックガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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