- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838724468
感想・レビュー・書評
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海外留学、起業、就労の心構え、実務について、その経験者のインタビューや参考となるインターネットサイトなどを紹介する実用書であり、グローバルに活躍する事に対する自己啓発書。インタビューの内容が浅く、参考記事がやや古いのであまり役に立たないのが残念。ランド研究所唯一の日本人、という肩書きならそれをもう少し膨らませて欲しかった。
とにかく英語が重要で、MBAや教養が必須だと。そのために努力をしなければならない。よく分かる。よく分かるが、自分自身に関しては、中々重い腰は上がらない。MBAみたいなものも語学も、テクノロジーが解決すべき課題として、大して重要視せずに生きてきている。考え方を変えないといけないか。いや、もう少し待ってみようと、やり残した夏休みの宿題に後ろめたさを感じながらも、本を読みながら遣り過ごす。そんな感じだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エール大学、ランド研究所など、海外経験が非常に豊富な田村耕太郎氏の新刊。
とにかく、内容が深い。
本当のグローバル人材とは何か、といったことが垣間見えてくる。
今月から留学予定であるが、この本を時に読み返し、目標を明確にして留学先でも頑張りたいと思った。 -
若ければ若いほど、本書の内容に共感できるのではないでしょうか。
著者が自民党から民主党へと鞍替えして落選した政治家だという経歴を知っている大人は、風見鶏議員がセカンドキャリアを追い風に乗って成功できたので、ぼくちゃんすごいでしょと調子に乗って自画自賛本を書いたとしか読めなくなること請け合いです。
とはいえ、傾聴に値する視点もチラホラ。
大学試験の英語をTOEFLスコアにする(P128)、これは確かに世界で戦うための実用性と即戦力の武器としてよいアイディアですね。
シンガポールでビジネスをするメリット(先日のガイアの夜明けではシンガポールに居を移した村上世彰が出ていました)は、欠損金の繰り越しが永久にできる、法人税は17%、所得税の最高税率でも20%、住民税は無し、相続税などの資産課税もなく、キャピタルゲインや配当も非課税(P134)・・淡路島位の大きさでこれだけ発展した国家にはそれなりの理由がある。
また、お国ダメ自慢をしたら日本は絶対勝てない(もちろん、全世界が対象ではなく、インド、ブラジル、中国、韓国、米国に限ります)という出来すぎた話も(P207)も面白かった。
ってことで、若い人限定でおすすめします。 -
海外に学べという渡航推進書。
学生に読んでほしい。社会人は逆にひとところに腰を据えて頑張ってほしい。 -
エール大学やハーバード大学、ランド研究所の研究員であり、日本では参議院議員を2期つとめ、世界の隅々に人脈をもつ国際人の著者が、日本国内に留まらず、世界を見よう、世界から日本を見ようと訴えた一冊。
「日本の常識は、世界の非常識。」と言われるほど、日本で当たり前とされていることは世界では通じないことが多い。
それは、空気を読むことを重んじ、他国にないような難しい日本語を操り、皮膚の色や話す言葉、慣習や信条などで同質性の高い国に生まれ、差異に非常に敏感な、村意識で育ち通用してきた常識だからだろう。
日本は素晴らしい国だけど、世界は広い。
そんな広い世界を見ずに、自分の人生を終わらせていいのか。
そしてこれからの時代、どんな大企業でも中小企業でもベンチャー企業でも、世界と繋がらずには生き残っていけない。
経済の低迷や人口減少に伴う社会保障制度の破綻や経済の破綻、超高齢化社会を前に、日本のもつ潜在力を活かして、もっと世界に出ていく必要がある。
日本国内で批判される様々な問題、例えば、総理大臣がコロコロ替わり、他国のように一貫性がないことや、国内の格差が開き、貧しい人たちが増加していること、新卒の内定率が7割を切ったことなど、海外の人たちが見ると、それは問題なのか?
国のトップを選ぶこともできない国や、選べたとしても間違ってしまうと任期の間は替えられない国、トップに文句など言える雰囲気ではない国もあり、格差問題では、スラム街もなく、親が子の臓器を売ったり売春を強制したりすることもなく、教育も受けられている。新卒の内定率なんて、どれだけ優秀でも国内で就職する道はなく、世界中で探すしかない国や、統計すらできない国もたくさんある。
日本の現状に満足しろということではないが、今問題となっていることは、本当に問題視するべきことなのかを世界目線で見ることができるように、世界の現状を自分の人生目で見るために、どんどん世界に出ていくべきだ。
景色や秘境を自分の目で見たくて、旅行にいくのもいいけど、世界の人たちの暮らしや営み、社会の状況をもっと肌で感じられる留学をしてみたい。
インターネットの普及で世界が繋がったとはいえ、日本語で書かれた記事は2〜3%ほど。
たった一度の人生、いろんな視点にたって世界を、日本を見てみたいと思う。 -
「グローバル」という言葉が流行している現代において、なぜ海外に出たほうがよいのかを筆者はもちろん実際に海外で活躍している方の体験談を元に説明している。
「海外に行くべきだ」という主張に対してあまり考えたことのない人や、自分の人生に漠然とモヤモヤを抱えている人にとっては良本。
一方で、海外での滞在経験、将来海外へいこうと確固たる考えがある人にとっては読まなくてよい本かもしれない。 -
・日本は素晴らしい国だが、世界は広い。
・学ばなければいけないのは言葉だけではなく、多様な背景を持つ人材に囲まれた時の対応力や人間関係力。これだけ経済が大きい国で、世界とは特異な同質性の高い国は他には見当たらない。日本人同士の少しの差でも「いじめ」につなげてしまうくらい、差異に非常に敏感な日本人だが、顔、皮膚の色、話す言葉、慣習、信条もまったく違う人々に囲まれる経験がないだけにパニックになりかねない。「そんなの当たり前の常識」という表現が通用するのは日本国内だけ。「人の数だけ常識」があるのが世界だ。
・たった一度の人生。日本だけでしか通用しない「常識」の中で生きるだけでいいのか?給料や人口や仕事が増えない世界がすべてだと思っていないか?
・お国ダメ自慢したら、日本は絶対勝てない。日本人が思っているほど日本はダメな国ではないのだ。もちろん、このまま経済停滞や決められない政治が続き、高齢化が進んでいけば、話は別だが・・・。 -
twitterで猛威を振るっていた通称「君〜ワク」。著者が国内外の一流教育を自身でも受けた上で、若者に海外に出ることを薦めている。MBA受講中の人や海外で頑張っている学生のインタビューも載っている。だが、あまりにも浅すぎる印象を受けるのは何故だろうか。正直、雑誌のコラムやオンラインの記事で読む程度十分の本のような気がする。
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一番おもしろいと思ったのは「準備もせずに海外に行くな」という言葉であるが,あとはありきたりに日本人の内向きさを叩く論調.
むしろ残念なのは,日本語がたまにひっかかること.
助詞の使い方に“?”となることがある.
構成もよくわからない.海外を見て人間的に成長し日本でも活躍せよというのではなく,
「このままだと日本は老いていくから海外で働こう」みたいなノリを持ち出しはじめ,
取材した人はみな見事日本に帰ってきてない人だから,この本を日本語で日本人向けに出版してどうしようというのだろうか.
見方によっては,日本での“典型的な”競争からあぶれた人 と捉えざるをえなくなってくるのである.