- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838725557
作品紹介・あらすじ
21世紀は自由で豊かな社会が実現されると思ったのに、
予想に反して現代日本は、いまだに空気に縛られて
なんだか息苦しい社会だと感じている人は多いはず。
●空気をどう読めばいいのか理解したい人
●空気を読み過ぎる息苦しさから解放されたい人
●ビジネスや人間関係、恋愛の空気を動かしたい人
このような人たちの問題解決のための1冊。
日本人特有の組織的な問題を読み解いた『「超」入門 失敗の本質』(ダイヤモンド社)が
ベストセラーとなった著者が、
本書では「空気」をキーワードにしたコミュニケーション術を展開し、
日本人特有のコミュニケーションの問題点と解決法を紹介する。
職場や家庭、サークルなど複数の人が集まれば、
そこに「空気」が生まれ、その「空気」の取り扱いのまずさが、
さまざまな問題を引き起こす。
とくに日本人は「空気」の取り扱いが苦手で、
そのために過去には国家レベルでの失敗(戦争、公害対策)も冒してきた。
でも、その苦手さを克服しなければ、
これからグローバル社会の中で日本人はますます生きにくくなっていく。
「空気」を制して勝者になるか?
「空気」に飲み込まれて敗者になるか?
自分を生きやすくするための<空気の動かし方>を身につけよう。
感想・レビュー・書評
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http://kashiwabaray.com/blog/index.php?itemid=371
「空気」がテーマの1冊でなかなか面白い観点で描かれておりました。特に日本人が大切にしている「空気」。いかに「空気に勝つ人」になるか、ヒントが詰まった1冊です。
■「空気」で人生に勝つ人、「空気」に負ける人
「空気が悪化する」「空気が硬直化する」ことは、何らかの悪い出来事の先行指標のようなものです。だからこそ、私たちが空気の正体を見破って、それを正しく動かすことで、豊かな未来を創ることが今必要なのです。「悪い空気」の正体を見抜いて勝者になるか、「空気」に呑み込まれて敗者になるか。私たち日本人の人生を左右する存在こそが「空気」なのです。
日本人は特に「空気」を大切にする。だからこそ「空気」に対してどのような態度を取るのかが重要となってくる。もっと「空気」に敏感になり、その上で空気を壊すのか、空気に従うのかを決める必要がある。「空気」に負ける人間ではなく、「空気」に勝つ人間になろう。
■「空気」には四つのタイプがある
1.問題への「問い」を設定することで生まれる「空気」
2.体験的な思い込みに固くこだわることで生まれる「空気」
3.検証、測定による偏った理解に固執して生まれる「空気」
4.選択肢を限定してしまうために生まれる「空気」
「空気」の4つのタイプを理解して、今の「空気」がどの空気なのかを捉えよう。その上でどう「空気」を動かしていくべきなのかを考えよう。
■一流の人、粋な人は美しく「空気」を読んでいる
-あえて「それを詮索しない」ことが粋
楽しむ場では「空気」は「約束事」だと理解すると、肩の力を抜くことができます。唯一の留意点は、あなたがその「約束事」を楽しめるかどうかだけなのです。
楽しむ場における「空気」は、ある種の虚構です。しかしその虚構は、健全な形で一緒に楽しむ人たちにとっては、意義や価値がきちんとあるものです。したがって、たとえあなたとは肌が合わなくても、ほかの人の趣味の時間をその場で邪魔するのは、それこそ「無粋」というものです。
楽しむ場では、空気に従うのが粋。郷に入っては郷に従え。美しく空気を読める人になろう。
【1読書1アウトプット】
「空気」にもっと敏感になる -
「空気」と言われているものの捉え方が勉強になった。
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誰しも「KYな人(=空気が読めない人)」とは言われたくない。少なくとも「空気が読める人」くらいにはなりたいもの。本書は「空気を読める人」になりたいという人はもちろん、「空気を変える人」になりたいという人の望みをかなえる指南書である。
本書を読みはじめると、とにかく本書・・・いや「空気の動かし方」一つで世の重要なこと全てをカバーできてしまうという気にさせられる。事実、本の帯には「人間関係を新しい視点で捉えられるようになる」、「スポーツや試験で勝負強くなれる」、「会議やプレゼンを段取りよく進められるようになる」、「婚活や合コン、結婚生活がうまくいくようになる」、「リコール対策が迅速にできる組織になれる」・・・などと書かれている。私たちが日々直面する様々なシーンに活用できると本は唄っているのだ。
さて、本書に対する率直な感想だが、正直、評価は難しい。どちらかと言えば、私にはあまり感動がなかった。ただ、Amazonをはじめ、結構な数の書評家たちから高評価を得ているような感じなので、きっと好き嫌いが分かれる本なのだろうと思う。
ちなみに、私になぜ感動が少なかったのか。理由の1つを挙げさせていただくと、本を手に取った直後こそ、「空気」という切り口を斬新に感じたものの、読み進めるにつれ、「あれ!?なんか似た切り口の本があったな」と気がついたからだ。そう、書きっぷりこそ異なるが、「間(ま)」をテーマにしたビートたけしの著書「間抜けの構造」と、イメージが重なる部分が少なからずあるように思ったのだ。
先述したように、おそらく好き嫌いが分かれる本なのだと思う。つまり、私のようにこういった類の本を何冊も読んでいる人には、向いていないのだろう。逆に、普段からあまりこういった啓発本を手に取ったことがない人であれば、私のようにひねくれた見方をすることもなく素直に楽しめて読めるのだと思う。
書評全文はこちら↓
http://ryosuke-katsumata.blogspot.jp/2013/12/blog-post_30.html -
この本は、山本七平氏の”「空気」の研究”の超入門とも言え、超入門”失敗の本質”の続編とも言える。
空気=構成メンバーが持っている先入観や思い込み、決まり事、お約束
日本特有の現象ではないであろうが、そう思わせるほど蔓延しており、かつ自覚している。
問題提起=前提条件で変わるとあるので、メディアの報道による共同認識の錯誤は当然であろうが、体格や言語による特定方面への得手不得手もあるのではないかと感じる。
今までと違う枠組みに持っていくという点では、失敗の本質での要旨とあまり変わらないが、プレゼンの方法についての四つの注意点がシンプルで良い。後に列挙される注意点はその詳細版になっている。
著者による、fast&slowとか行動分析学とか影響力の武器とかの”超入門”が読んでみたい。