汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師 インテリジェンス畸人伝

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838728961

作品紹介・あらすじ

プーチン、習近平はじめ、世界のVIPを震え上がらせた「パナマ文書」、
アフガン戦争&イラク戦争の機密文書を公開! 告発サイト「ウィキリークス」の主宰者、
サイバースペースの叛逆児アサンジ、
CIAの国家機密を内部告発したスノーデン、
詐欺師の父を持ち、スパイからベストセラー作家に転身したジョン・ル・カレ、
銀座を愛し、ニッポンの女性を愛した、20世紀最高のスパイ・ゾルゲ、、、


古今東西、稀代のスパイはみな、
人間味あふれる個性的なキャラクターばかり。

そんな彼らは、いったいどうやって
世界を揺るがす超弩級の情報を
どうやって手に入れたのか?


「最後の勝負は、いかに相手の懐深く飛び込み、
信頼を勝ち取れるかにかかっている。人間力を駆使して
盛りかえる情報だけが、ダイヤモンドのような輝きを放つ」
(本文より)


情報の主戦場がサイバースペースに移りつつある今こそ、
検索で見つけた無味乾燥な情報ではなく、
自らの足で、時間をかけて集めたインテリジェンスが
何ものにも代えがたい、唯一無二な価値を持つ。

人間味あふれるスパイたちが繰り広げるドラマチックなストーリーは、
同時に、今の時代を生き抜くために欠かせない、
インテリジェンスセンスを磨く最高のテキストなのだ。

巻末には手嶋龍一さんが自らセレクトした、
「夜も眠れないおすすめスパイ小説」ベスト10付。

感想・レビュー・書評

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  • 最近手嶋龍一作品を読んでないなあ、と思って、若干古いが、5年前の著作を読んでみた。
    インテリジェンス小説は、手嶋作品しか読んだことがなく、高名らしいジョン•ル•カレのことも知らなかった。今度読んでみよう。
    ゾルゲ事件という事件があったことは知っていたが、こんな話とは。日本人の恋人(情報源)が訴追されないように絞首刑になるまで配慮したとは、意外なロマンティシズムだった。

  • 歴史上から、現代までのインテリジェンス偉人伝という感じ。昔のいわゆる
    スパイだった人から、現代のアサンジ、スノーデンまで。
    昔の本物のスパイの方々はインテリジェンス小説家としての
    側面がある人が多くて新たな発見

  • 【裏を見た裏のある人々】ジョン・ル・カレやキム・フィルビー,さらにはアサンジやスノーデンに至る,情報(インテリジェンス)の分野で名を残した畸人たちに焦点を当てた作品。時代の変遷と共に移り変わるスパイ像を垣間見せてくれています。著者は,『外交敗戦』や『ウルトラ・ダラー』等の作品で知られる外交ジャーナリストの手嶋龍一。

    「こんな人物がいたのか!!」と楽しみながら,情報や外交に関する読み解き能力を高めてくれる一冊。それぞれのエピソードに人物紹介も挟まれるため,追体験的にもスパイの世界を満喫できるはず。ところどころに散見される手嶋氏ご自身のエピソードもどこか「芳醇」で◎。

    〜あまりに精緻に近未来を言い当てた情報は,打ち捨てられ,無視される。これがインテリジェンスの哀しい性なのだ。溢れんばかりの人間的魅力で敵側からも信頼された者が手に入れる情報。それは凡庸な人々の烈しい嫉妬を買ってしまう。これもまた情報が持つ宿命なのである。〜

    読書リストがついている点も☆5つ

  • 手嶋氏のインテリジェンスものは、ノンフィクションでもフィクションでも抜群に面白い。これこそ著者のこれまでのヒューミントとシギントの蓄積の賜物なんでしょう。最新の国際情勢をもとにしたインテリジェンス小説を期待しております。

  • インテリジェンスのすごさ。MI6はあえてエスピオナージュ小説を書いてもらうことで、裾野を広げようとしているなんて、すごい。もう一度、ルカレを読み直そう。

  •  よく聞いているPodcastのバックナンバーの番組で紹介されていたので手に取ってみました。
     著者の手嶋龍一さんはNHKの海外特派員としてよく知られていますが、その経験を活かしてインテリジェンス小説も書いているんですね。本書は、サブタイトルに「インテリジェンス畸人伝」とあるように、フィクションではなく「人物評伝」です。
     ただ、書かれている内容は期待していたほどの密度ではなく、“さわりの紹介”程度だったのが残念です。
     こういったジャンルの場合、ノンフィクションもいいのですが、上質のフィクション作品(小説)の方がかえってリアリティがあったりしますから、今度は、定番のジョン・ル・カレの作品も読んでみましょう。

  • 汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師 インテリジェンス畸人伝。手嶋龍一先生の著書。国際政治を陰で動かしているスパイの存在。スパイという響きはとても格好良いけれど、時として裏切り者や詐欺師と非難されるような行動でさえ厭わない。世界で暗躍するスパイ、裏切り者、詐欺師たちの実態をもっと知りたくなる一冊です。

  • ゾルゲ、キム・フィルビー、あるいはパナマ文書にまつわるあれこれなど、名前は知っているけど、それほど知らないことについて、楽しく読むことができた。手嶋龍一氏の著作は、これまで佐藤優氏との共著をいくつか読んでいたくらい。単著は初めてじゃないかな。独特の文章を書く人だね。ひとつひとつの文章が、というのではなく、読んでいて何かを読み落としたかな、という気分になる。なにかキーとなる部分が隠されたまま、話が進んでいくというかなぁ。あるいはそれくらい書かなくても知ってるでしょ、ということかもしんないんだけど。インテリジェンスの世界にいる人って、そういうものなんだろうか。いや、佐藤優ではそういう印象はないな。

  • 7つのスパイの物語(実話)。虚構の中を生きているような話もあり、スパイやインテリジェンスに縁遠い自分にとって、胡散臭さと「大人の世界」が感じられ、実に興味深い。

  • 記憶に新しいスパイ、密告者が紹介されている一冊。
    スパイの歴史についてではなく、各人物像に焦点を当てています。
    難い内容が易しく書かれていて、読みやすいと感じました。

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著者プロフィール

手嶋龍一  Teshima Ryuichi 外交ジャーナリスト・作家。9・11テロにNHKワシントン支局長として遭遇。ハーバード大学国際問題研究所フェローを経て2005年にNHKより独立し、インテリジェンス小説『ウルトラ・ダラー』を発表しベストセラーに。『汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師』のほか、佐藤優氏との共著『インテリジェンスの最強テキスト』など著書多数。

「2023年 『ウクライナ戦争の嘘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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