- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838729470
感想・レビュー・書評
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1937年初版。80年以上前の作品です。私の勤務する山間の小さな小学校の図書室から借りて読みました。マンガの後、そこから導かれた生きるヒントを文章で解説すると言う構成。主人公のコペル君は中学3年生、作品は少年少女にどう生きるかを提案する内容です。良書です。私の年齢ですと読むには少し遅きに過ぎるかもしれませんが。生きている限り、考えなければならない命題だと思います。小学生の子どもたちには少し難しいかなと思いましたが。ジブリの作品とは、ほとんど関係のない内容のようですが。
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80年前の物語を漫画化した作品。幅広い年齢層の方にお勧めしたい。
中学生のコペル君と叔父さんは、ノートを通して胸の内を伝え合う。
そこには、人が生きていく過程で大切な事がぎっしりと書かれていた。
誰もが必ず、惹かれる言葉に巡り合えると思う。
映画は見たことがないが、この一冊だけでも大きな収穫が得られた。
立派に生きていくこと。この言葉に関わる話が大好きになった。
勉強して有名な学校へ入ること。有名人になること。沢山のお金を稼ぐこと。
つまり、「周りから凄いと思われること」に執着していては、本来の自分を見失ない、満足できる生き方ができないと気づかされた。
わずかな事でもいい。人の為にできることを考え、実行する。見返りを求めない。そういう心がけを持ちながら生きていきたいと思えた。
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文章だと少し難しかった・・・。
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人が生きるということはどういうことなのか
人はどうあるべきなのか
大人の私でも「そういうことなのか」と納得できる、そんな本でした。
漫画部分もわかりやすくて、読みやすかったです。 -
若い子が読んだら、一体何を感じるのだろう?
人としてどう生きるか素敵で素晴らしい生き方が描いてあるが、実際自分は実行できるだろうか?正直自信がない。誤魔化して生きてきたかなと思う事も多い。
でも若い子は読んだら何かが変わるだろう、変わってほしいと思う。
いや、歳は関係ないか…
「自分で自分を決定できる力、正しい道に従って歩いていく力があるから人は苦しめる」
「頭の中だけに閉じ込めているものに意味はない。自分が正しいと思った事は誤魔化したりせず行動に移す」
自分中心ではなく正しい道へ強い信念を持って生きたいものだ。
息子に読ませたい。 -
君たちはどう生きるか。
その言葉は物語の最後に出てきます…
少年とおじさん。
ある日少年は考える。
「人間って、分子みたいだ」
コペルニクスのような大発見かもしれないこの
発言から、おじさんは少年のことをコペル君と
呼ぶようになるー。
コペル君は、こんなふうに生きることにしました。
君たちは、どう生きるか。 -
また読み返したい本。
コペルくんの周りの大人たちのように、子どもに伝えることができる大人になりたい。
僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから誤りを犯すこともある。
しかし僕たちは、自分で、自分を決定する力をもっている。
だから誤りから立ち直ることもできるのだ。ゲーテ -
痛みや苦痛のおかげで正常を知ることが出来る。
だから苦痛はそういう意味では無くてはならないもの、という所が特に印象的だった
おじさんがコペル君に託す言葉が全て人間の中に根としてあるべきもので、尚腐らないよう守っていくべきものばかりでとても良かった。
出会えてよかった物語
数年後また読んだ時に最後の、君たちはどう生きるかの問いに対して恥のない未来を見据えて真っ直ぐな言葉で生きるを語れたらいいなと思った -
「つまらない」「中身がない」といったAmazonのレビューを見て、逆に気になって読んでみた一冊。いっとき書店でよく見かけた本です。
自分が世界と繋がって生きていることを再確認しました。
評価は色々ですが、自分としては考えさせられることが多かったです。 -
吉野源三郎の漫画僕たちはどう生きるかを読みました。
今、テレビでも取り上げられ話題の本です。コンビニでもまかけました。
かなり昔の本ですが現代でも少しも色あせない内容です。
子供たちに是非読んで欲しい本ですね -
ここまで考えて生きてる事自体が凄いと思う
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平易な表現だけど突き刺さる。
明治から昭和までの激動の時代を生きた児童文学者、吉野源三郎氏の作品の漫画版。
文章は子ども向けに書かれているが、内容は大人子供関係無く全ての世代に読んで欲しいと感じた。
それは、作者と主人公の少年がとやり取りする中で互いに影響を与え合い、前向きに人間の在り方を問い続けることで生まれた作品だからなのかも知れない。 -
2018年のマイベストセラー。いつかぼくも子供たちに向けた本を書きたい。最近は、作家さんに出来るだけ会いに行くようにしている。雰囲気や情熱、どんな生活が待っているのか、具体的に想像することで、これからの自分がいまの自分を引っ張ってくれるからだ。
羽賀翔一にも、もちろん会った。羽賀さんの生き方に、何かに対する恩返しやそれに伴った情熱を感じた。そして、ぼくには、仕返し力みたいなのが足りないと思った。なにがなんでも、こんなことをしてやるんだという強い意志。ぼくもコペルくんの叔父さんのように、走り出すのだ。
「自分の生き方を決定できるのは、自分だけ。」
誤りは真理に対して、ちょうど睡眠が目醒めに対すると、同じ関係にある。人が誤りから覚めて、よみがえったように再び真理に向かうのを、私は見たことがある。
悲しいことや苦しいことと出会うことで、本来、自分がどうしたかったのか知ることになる。相手があることだから、もう取り返しはつかないけれど、悔いたり、反省したりすることは、およそ無意味ではないか。自分の過ちを男らしく認めて、正しい道義に従って行動する。この苦しい思いの中から、いつも新たな自信を汲み出してゆこうではないか。
ボクの目指す道は、2023年、ベストセラー作家。学ぶことの喜びとそこから気づく愛のエネルギーを、子供たちに向けてかく。2023年は、宇宙規模で大きな革命が起きる年だから、その流れに乗る、というか、その流れを僕がつくる。ボクもコペルK君をイメージして、かいてみよう。伝えたいことは、星の数ほどあるんだ。 -
50年ぶりの吉野源三郎、漫画になって驚愕の再登場。一気に読んで鼻の奥がツンと来ました。子供の頃の自分はコペル君なんて気取ったあだ名だと思ったはず。人間は分子であるなんてすいぶん難しいこと言うなと思ったはず。挿絵に描かれたソフト帽を被ったおじさんはなんだか教育ぶっているなと思ったはず。そして全体を通じての道徳的な感じが鼻についたはず。だってその当時、面白い本もっとあったから。もっと新しくて楽しい話はいっぱいあったから。でも半世紀経って、この本で言おうとしていることが本当に良く身に沁みます。羽賀翔一の素朴な絵の強さか?現代の問題との親和性の高さか?それとも自分が少しは人生の意味をわかるようになったからか?それにしても作者が小学生に伝えようとしたことが、初老の入り口に立ってやっとわかるなんて…でもこのお話、コペル君がおじさんが学ぶ話じゃなくて、おじさんがコペル君から学ぶ話に仕立てられてる、と思えば情けなさも半減かも。この本の大ヒットの理由は大人の気づきをテーマにしているからなのではないでしょうか?と考えれば、初めてこの本を読んだ時のつまらなさがあって21世紀の漫画版を読んだ時の感動が成立しているのかもしれません、自分の場合は。50年前の自分へ、親から読まされたこの本に簡単に感銘受けてしまうような子供じゃなくて、ありがとう!人生はそんな甘いもんじゃおまへんで!こんなすごい話、本で読んだだけでわかってたまるか!
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人間が苦痛を感じるのは、自分の行動を自分で決定することができるから
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池上彰さん大推薦の、彼のバイブルとなった本が漫画化され話題を呼んでいたので購読。
池上さんが小学6年生の時にお父様からプレゼントされた本だったらしい。
自分ももっと早くこの本に出会っていたかった。
だけど、早かれ遅かれ関係なく、この時期にこの本に出会えたことはとても恵まれていると思う。
読み終わった後の見える景色が全然違って見えたし、色んなものや人に想いを馳せる事こそ、この本の意義なのではないかと感じる。
将来子どもに読んでもらいたい書物の一つです。
漫画、手書き文字、とにかく味があり、好きなものだった。 -
「僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。だから、誤りから立ち直ることもできるのだ。」
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原点に戻る、心が洗われる感じ。
これまで恵まれた環境で生きてきたことを当たり前だと思っていた部分はあるし、そういう環境で学ぶ機会が多かったからこそ忘れていたことがある気がした。
だからって恵まれない人に与えるってスタンスはよくないけど、救いたいって気持ちはある。
どう伝えればいいかわからないが、その気持ちを忘れずに、今後生きていきたい。