ヤスクニとむきあう

制作 : 中野 晃一  上智大学21世紀COEプログラム 
  • めこん
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  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839602000

作品紹介・あらすじ

世界は靖国問題をどう見ているのでしょうか。上智大学の国際政治のスタッフに韓国・中国・イギリス・アメリカの研究者も加わって、ヤスクニをあらゆる角度から掘り下げた論文集。執筆陣の顔ぶれとテーマの多様さから話題を呼ぶこと必至です

感想・レビュー・書評

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  • 中野晃一+上智大学21世紀COEプログラム編『ヤスクニとむきあう』めこん、読了。靖国神社をアジア・欧州との文脈の中で捉え直そうとする意欲的試み。感情と批判の応酬の喧噪をかき分け、“ヤスクニとむきあう”スタート地点を示してくれる論集。右旋回が手放しで迎えられる今日、紐解きたい一冊。

    本書で取りあげられる論点は次の通り。東アジアのナショナリズムをめぐる靖国、国際政治の観点から戦争責任、国民国家の論理と靖国、朝鮮半島と靖国神社等々。接点が怒声に包まれる論点を冷静に取りあげる。 http://www.info.sophia.ac.jp/gsgs/aglos/jp/activities/publication/yasukuni.html

    姜尚中「靖国とヒロシマ」は、同年刊行の姜著『愛国の作法』(朝日新書)を読んでいる途中のため、印象深い。戦後日本における靖国に関する論点をまとめ、未来を展望する考察。正反合わせて「普通の国」になろうとする意志の裏面を考える必要がある。

    ドメスティックな過去を振り返る意味で、リンダ・グローブ論考「一九三二年上智大学靖国事件」も見逃せない。内心の自由の象徴という意義だけでなく、戦前日本における靖国の位置づけがクリアになるだけでなく、「土着の宗教実践への適応」を考えさせれる。

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