位置情報ビジネス ~「位置ゲー」が火をつけた新しいマーケット~ (マイコミ新書)
- 毎日コミュニケーションズ (2011年5月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784839938307
作品紹介・あらすじ
観光産業からは"期待の星"として、インターネット業界からは"ソーシャルの次"として注目を集める、位置情報ビジネス。コロニーな生活☆PLUS、ケータイ国盗り合戦、フォースクエア…本書は、携帯電話やスマートフォンと、それに搭載されたGPS機能による位置情報、そしてインターネットの組み合わせよって誕生したコンテンツと、そのビジネスについて解説する。
感想・レビュー・書評
-
11/6/15
僕と100冊の本
コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)、ケータイ国盗り合戦、しろつく、foursquare、ロケタッチ。それぞれの位置情報サービスについて、知っている人は知っているし、知らない人は全然知らない。
それというのも、それぞれガラケー文化圏、PC・スマホ文化圏のサービスとはっきり分かれているから。僕も、foursquare、ロケタッチは知っているけど、コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)、ケータイ国盗り合戦、しろつくについては、テレビや雑誌でチラッと見たことがあるだけにすぎない。
しかし、本書を読むとその異常な盛り上がりぶりがわかります。
位置情報と携帯電話・モバイル機器を組み合わせたサービスの歴史は携帯にGPSがついた頃からありました。しかし、近年の盛り上がりを見せる位置情報サービスの特徴は観光や地方の小売店、伝統工芸品など、いわゆるリアルビジネスと融合していることにあります。
山梨の伝統工芸品のお店では、コロプラと提携することにより、売り上げが5倍に増えましたし、中にはJR九州とのタイアップで5カ月で6万7千人も動員したような大規模な提携もあります。
携帯のゲームで課金といえば、無料ユーザーより優位にゲームを進めるためのアイテムなどを購入するのが主流です。僕もゲームが好きでそれ自体を否定することはないですが、不毛といえば不毛ですよね。自戒をこめて。
しかし、この位置情報系のゲームでは実際に人が移動したり、現地でモノを購入することにより、サービス運用者以外の地方の企業も潤うことになります。ユーザーも家の中にいて、マウスや携帯のキーをポチポチやっているよりは健全でしょう。 画面の中で完結するより、移動した方が思い出や出会も増えるんじゃないかな。
新書らしく、まったく予備知識がない人でもそれぞれのサービスの仕組みがわかりますし、タイトルに「ビジネス」と銘打ってるだけあって、利用方法や仕組みのみならず、きちんとキャッシュポイントやビジネスモデルについても詳しく解説してあります。
僕のように、普段ほとんど通話のみにしか携帯電話を使わない人にとっては、「こんなことで世の中は盛り上がっていたのか!」とびっくりすることと思います。
本書によると、その市場規模に比べ注目度は驚くほど低いとのことですので、参入するなら狙い目かもですねー。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カトさんの甲冑写真が載ってて吹いたw大枠は知ってるので15分くらいでさらっと読めました。コロプラ、国盗り、しろつく、forsquare、mixiチェックイン、ロケタッチなど、位置ゲーやチェックインサービスの概要と今後の可能性に言及。位置情報ビジネスの入門編というカンジですね。
-
2011年の位置情報ビジネス本。
コロプラ、ケータイ国盗り合戦、しろつくのビジネスモデルがわかる。
ケータイからスマホに変わり始めた時期で、日本ではケータイによるインターネットビジネスが早くから普及し成功していたにも関わらず、ガラケー批判の風潮で日本発のものが世界一の大きな波に飲まれている、ということを憂いているのが印象に残った。 -
位置情報をどうビジネスに結びつけるか?
→位置情報コンテンツの要素は、ローカル、WINWIN、空気読み -
LBSの可能性
-
20130212
-
位置情報ビジネスの仕組みの説明が期待していたものと異なりました。
情報としては少し古くなったかなぁ。もう少し早く読んでいれば感想も変わったかもしれません。 -
コロプラなど、地元の地下鉄の中吊りでもみかける位置ゲーなどの事例については知らない文化圏であっただけに興味深く読めた。第六章がスマートフォンに敵愾心を燃やしていて正味の話、萎えた。2008年ごろならともかく、2011年なのにな…。
尤もモバゲーやGree等が買収を通じ積極的に世界に出ているのが皮肉だ。 -
せっかくの位置情報サービスについての綿密な報告が、ガラパゴス支持で先を閉ざしてしまうのが残念。大震災について章を加えているだけに、それをふまえた書き直しをすれば、次につながったと思います。