ムーン・ショット (MF文庫ダ・ヴィンチ)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840124126

感想・レビュー・書評

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  • 2020/08/08
    関口さんの作品は青春っぽさがちょうどいい感じで書かれていてスイスイ読み進められます。
    かつての高校野球部の仲間が、過去の色々な出来事を振り返りながら、現在(三十代のおじさん化した状態)で色々と奮闘する姿や、過去と現在を結ぶ野球という点での色々な感じ方の変化などを読みやすく描いた内容です。
    この話で主人公含めて常時出てくる3人と、元マネージャー、その息子もそうですが、もうひとり高校野球部時代の仲間だった天光の存在も後で重要になってきます。この辺りの展開は野球の試合展開と重ねてかなり王道だなーと思って読み進めましたが、王道がやっぱりいいなと思います。
    そしてこの人の作品に出てくる女性は大体が素敵な人です。その辺はすごく羨ましいような気も。
    時間が経てばそれぞれの人生を生きることになると思うけど、仲間と会うたびにあの時はこうだったよなーとかって懐かしい思いに浸れる経験てやっぱりいいなーと思いました。

  • 青春・・・をちょっと過ぎかけた人たちの話。でも、青春が原点だ、っていう。
    いろいろな人物が出てきたんだけど、深く描かれる前に話が終わってしまったかんじ。その点はイマイチ。

    ラスト、自分だったら、ああいう終わり方にはしないよなぁ。ああいう終わり方にしたこの作者がちょっとうらやましい。

  • 大人になった僕らにだって青春はあるんだ――。
    昔みたいに無邪気じゃいられない。
    好きだけじゃ動けない。
    だけどだからこそ得られるかけがいのない一瞬があるから。

  • 関口さんの本はスカッとさわやかいい気分にさせてくれる反面、少しご都合主義的なところがあるよね。

    このことは、気持ち良く、ストーリーが期待したとおり進むということ関係があると思うし、多少どうしようもないという気もする。話の最後は色々一気に解決してちょっと拍子抜けしちゃったよね。

    しかし、もし話の結末があからさまに読めてしまうという批判があるとすれば、それは的外れな気がする。

    とにかく、読んだ後に心地よい気持ちにさせてくれるから、関口さんの本が大好きだ。

  • 大人の青春ストーリー。
    野球が好きで社会人になった今でも草野球をその仲間たちと繰り広げる日々。現実味の強く、けれど憧れだったり理想が詰まっている物語。

    当時高校野球部のマネージャーでありマドンナであった椿が故郷に帰ってきたという噂を聞きその結果悩みあぐねる少年に出会ったり、10歳下の彼女である沙耶の一方的な口撃に日々手を焼いたり、エースで四番で特に仲の良かった内の一人である天光の行方だったり・・・。
    そういった問題が浮上してくる反面で、大人になっても変わらない仲間との毎日はなんだかんだでやっぱり輝きに満ちている。

    爽やかな展開が最初から最後まで続く、良い話しだったが、天光のキャラが『ソフトボーイ』の野口と非常に似ていた点に不満、あとはもう少し天光とのエピソードを増やすか掘り下げて欲しかった。

  • 関口尚の、甘酸っぱい青春を思い出させてくれる文体、好きだ。

  • 大人にだって、青春はある

    高校球児だった30代の男たちの青春小説。


    言ってみれば普通の話。
    どこにでもいそうなサラリーマンが主人公です。
    だけど、野球が絡んでるからおもしろくて。
    ミケは惹かれました。

    野球に対する思いとか、素敵ですよ。

    10歳年下の彼女に手を焼いてるんですけど、ミケはまだまだ彼女側だなぁと。
    もっと大人にならきゃという気にもさせられました(苦笑)

  • 「やさしくされたり、大切にされたりしないのは、それだけの価値がないからだ。理解してもらえないのなら、まずは自分の考え方や心のの持ちようを疑ってみるべきなのだ。」
    上手くいきすぎるお話だけれど、各人の心の落とし所がしっかりしていてすっきりまとまる。

  • さわやか。

  • 33歳、今までの人生、野球抜きには語れないほどの、野球大好き社会人の主人公。
    そんな彼を取り巻く人たちの個性が確立していて、とても面白い。
    なにかにイッショウケンメイ打ち込むことは決して恥ずかしいことじゃない。
    そんなことを再確認させてくれる本。

    泣き所も満載ww

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著者プロフィール

1972年栃木県生まれ。茨城大学大学院人文科学研究科修了。映画館の映写室でアルバイトをしながら小説を執筆し、2002年『プリズムの夏』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。07年には『空をつかむまで』で坪田譲治文学賞を受賞。他の著書に『ブックのいた街』、『はとの神様』、『ナツイロ』、『シグナル』、『潮風に流れる歌』などがある。

「2018年 『サニー・シックスティーン・ルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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